遠藤要の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○遠藤要君 ただいま議題となりました平成五年度補正予算三案の予算委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
今回の補正予算は、今後の景気の足取りを一層確実にするため総合的な経済対策を実施することとし、公共事業等の追加を行うほか、対ロシア連邦支援関係等特に緊要となった事項について措置を講ずることとし、歳出の追加総額は二兆四千三百五十一億円となっております。
他方、地方交付税交付金及び予備費の減額で二千四百六十四億円の修正減少を行うこととしておりますので、歳出の純追加額は二兆一千八百八十七億円となっております。
歳入につきましては、租税及び印紙収入について住宅取得促進税制の拡充や設備投資減税による内需拡大措置の実施に伴い一千四百六十億円の減収を見込むほか、建設公債の増発二兆二千四百六十億円を行うこととしております。
これらの結果、平成五年度補正後予算の総額は、歳入歳出とも当初予算に対し二兆一千八百八十七億円増加して七十四兆五千四百三十五億円となっております。
以上の一般会計予算補正に関連して、国立学校特別会計など十九特別会計と国民金融公庫など八政府関係機関について所要の補正が行われております。
補正予算三案は、去る五月十四日国会に提出され、五月二十日林大蔵大臣から趣旨説明を聴取した後、衆議院からの送付を待って、五月二十七日から本日まで、宮澤内閣総理大臣並びに関係各大臣に対し質疑を行いました。
この間、五月三十一日にはPKOに関する集中審議を、六月七日には景気・経済に関する集中審議を行うなど、終始濃密な審査を行ってまいりました。
以下、質疑のうち補正予算に直接かかわるものとして、「今回政府が、当初予算と同一会期内に、しかも史上最大の巨額の補正を行うやり方は、国会審議の上からも、また年間経費の適正計上の予算編成原則からも問題ではないか。政策経費の新規計上や当初予算対比百倍超といった施設費の追加補正等は財政法第二十九条の補正予算編成方針に反するのではないか。さらに政府は、当初予算審査段階において平成五年度政府経済見通し実質三・三%の達成は容易と答弁していたのに、巨額の補正追加は矛盾ではないか。」との質疑があり、これに対し宮澤内閣総理大臣及び関係各大臣並びに政府委員から、「景気は回復の兆しが見られるものの先行き予断を許さない状況にあり、四月に新たな総合経済対策を決めたが、昨年の補正予算等の措置がおくれぎみであったことにかんがみ、対策の実効を確実なものにするため補正予算は早い方がよいと考え、まことに異例ではあるが同一国会での審議をお願いすることにした。本補正予算に追加計上した経費の主なるものは当初予算成立後の四月十三日に決定した総合経済対策を実施するためのものであり、また対ロシア連邦支援等いずれも予算編成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の追加を行うもので、財政法第二十九条を逸脱するとの批判は当たらない。平成五年度の三・三%の政府経済見通しについては、当初予算の際そう無理なことではないと答弁したが、景気回復の兆しが徐々にあらわれているものの、なお我が国経済を取り巻く内外の環境は厳しく、景気の回復と経済の成長をより確実なものにするため総合経済対策をとることにした。年度を通ずる経済の成長率見通しは、個々の経済変動や成長要因を捨象し、政策努力を加味しての数値で、今回の補正予算も政策努力の一環で、これが直ちに需要項目の数値や成長率の改定に連動するというものではない。経済成長率の見直し等の作業は、次年度予算編成との関連で年末に行うのが慣例である。」との答弁がありました。
減税問題として、「平成四年度補正予算審議の委員長報告に述べられ、また本年度当初予算の衆議院通過の際自民党幹事長が約束した所得税減税を実行しないのはなぜか。」との質疑に対し、宮澤内閣総理大臣から、「所得税減税については、前回の税制改正で税率刻みのフラット化等が残っており、また年金財政の再計算を来年には行わなければならないことなど国民の負担と給付の関係を考慮し、さらに国会の御論議は十分承知しており、そう遠くない時期に抜本的改革を行う考えである。」旨の答弁がありました。
このほか質疑は広範多岐にわたりますが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本社会党・護憲民主連合を代表して三重野委員が反対、自由民主党を代表して柳川委員が賛成、公明党・国民会議を代表して荒木委員が反対、民社党・スポーツ・国民連合を代表して寺崎委員が反対、日本共産党を代表して吉川委員が反対、民主改革連合を代表して乾委員が反対の旨それぞれ意見を述べられました。
討論を終局し、採決の結果、平成五年度補正予算三案は賛成少数をもっていずれも否決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————