続訓弘の発言 (本会議)

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○続訓弘君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となっております税制改正三法案のうち、所得税法・消費税法改正案及び特別減税法案に反対、減税特例公債法案に賛成の討論を行うものであります。
 我が国は、あと三十年足らずのうちに、国民の四人に一人が六十五歳以上の高齢社会を迎えることになります。しかも、我が国は、人口一億二千四百万人を擁する大国であります。この大国、日本国民のすべてに安心して生き生きとした活力ある豊かな社会を保障することが、政府の責任であります。このためには、二十一世紀の世界を展望した上で、我が国のこれまでの社会の仕組みや諸制度を抜本的に見直し、大胆な改革を進めるべきなどの認識に立って、細川内閣及び羽田内閣は政治改革、景気浮揚策としての大型減税及び公共事業の追加、規制緩和、地方分権の推進、抜本的税制改革の検討、行財政改革の推進等々に真剣に取り組み、国民の皆様の熱い御支持をいただいたのであります。
 今、国民の皆様は、村山内閣も、細川、羽田両内閣の改革の志を受け継ぎ、国民のための大胆な諸改革を進めてくれるものと大いに期待しております。
 この意味で、今回の税制改革に国民の皆様は次のような期待を寄せておられるのではないかと思います。すなわち、
 その第一は、改革の目的、改革の基本理念、改革の具体案の三点が明示された抜本的な税制改革であること。
 その第二は、確実に到来する少子・高齢社会に十分対応する税制政章であること。
 その第三は、税制改革の前提として、政府所管の特殊法人を含む行財政改革の断行と、租税特別措置や消費税の益税関係等のいわゆる不公平税制の是正の断行が行われること。
 その第四は、財政の健全性の確保の見地から、特例公債の発行を行わず、財政負担は後世代に残さないという財政運営の哲学が明示されていること。
 その第五は、衆参両院の全会一致の国会決議を踏まえて、地方分権推進の見地から、地方独立税制と財源拡充策が保障されることであります。
 さて、地方行政委員会、大蔵委員会は連合して、税制改革法案の審議に資するため、十一月二十一日、中央公聴会を開き、学者、地方公共団体の首長、税の専門家から成る六名の公述人からそれぞれ熱心に意見の開陳を伺い、活発な質疑を交わしました。その意見を私なりに集約すれば、今、回の税制改革の方向を是とする人も、さきに述べた国民が期待する五点については、それぞれ不十分であり、これから真剣に検討すべき課題だということでありました。
 ここで一、二の具体的指摘を御紹介申し上げますと、「消費税率については初めに五%ありきという感をぬぐえない。所得税の累進税率の緩和も不十分だ。定率減税と恒久減税を組み合わせる二階建でではなく、すべて恒久減税にしてもよかったのではないか。いずれにせよ、増税となれば行財政改革の実現が強く求められる。」、「改革は大枠で妥当だ。税制や財政、福祉政策の将来像については十分示されたとは言えず不満も残る。」、「地方消費税の創設による財源の確保の意義は大きいが、なお地方老人福祉計画の実施について財源面に非常に不安がある。」というのが公述人の要旨でありました。
 また、十一月十六日の地方行政委員会、大蔵委員会連合審査会の審議や、その後の地方行政委員会及び大蔵委員会での審議を通じても、村山総理大臣を初め関係各大臣からは、残念ながら国民の皆様が期待される明確な所信を伺うことができませんでした。
 私は三十八年間地方行政に携わった者として、今回の地方消費税の創設は画期的なものとして率直に評価したいところでございますが、次の点に問題がございます。
 その第一は、徴収権を当分の間国に委託したことであります。地方独立税として創設された以上、速やかに課税権、徴収権ともに地方が持つべきであります。
 その第二は、今回の地方消費税の創設により三千三百余の地方公共団体の財源となる金額は、平成九年度以降わずかに二千三百五十億円にすぎないのであります。少子・高齢社会対策の実際の担い手は地方公共団体であります。このことを踏まえて、地方公共団体の財源確保について担当大臣の所信をただしましたが、これまた明確な回答は得られませんでした。
 以上、主な反対理由を申し述べました。
 しかし、救いがあります。二年後の見直しに当たっては、二十一世紀を展望した真に国民の皆様の御期待にこたえる抜本的な税制改革を断行されることを強く求めて、私の反対討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 続訓弘

speaker_id: 9429

日付: 1994-11-25

院: 参議院

会議名: 本会議