横尾和伸の発言 (災害対策特別委員会)
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○横尾和伸君 地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案に対し、賛成の意を表するものでありますが、今次の阪神・淡路大震災の経験にかんがみ、また、本法の趣旨を発展させる必要があることから、平成会を代表して意見の表明を行うものであります。
本法は、昭和五十二年に制定されました大規模地震対策特別措置法を前提としており、過去二回期限延長措置がなされております。本法により、東海地震に係る地震防災対策強化地域においては、一応着実に地震防災対策の整備、強化が図られてきたものと考えております。
しかしながら、本年一月十七日に発生した阪神・淡路大震災は、戦後未曾有の被害をもたらし、大都市における直下型地震の恐ろしさを見せつけると同時に、さまざまな教訓を与えました。今次大震災により、我が国及び各地域における防災体制の見直しが急務となっておりますが、同時に、このような観点から災害に強い国土づくり、町づくりを推進する動きも活発になりつつあります。平成五年の北海道南西沖地震、昨年末の三陸はるか沖地震など、人的、物的被害の大きい地震が近年我が国において相次いで発生している状況を踏まえ、地震防災及び復旧対策の一層の強化を図るべきであるという観点から、以下に若干の提案を行います。
まず第一に、全国にわたる地震予知・観測体制の確立について申し上げます。
今次大震災により、地震予知の困難さとともに、予知の必要性、重要性について改めて痛感させられました。この教訓を十分生かすことが今最も求められていることと考えます。このため、大規模地震に対する全国的な観測網の整備を図るとともに、観測強化地域、特定観測地域の充実強化の見直しも含めた予知・観測体制を整備するなど、財政支援を含めた所要の措置を講ずるべきであります。
次に、阪神・淡路大震災では、活断層上の地震被害が特に甚大であったことが報告されておりますが、日本列島は約二千もの活断層があると言われ、今回のようなケースが今後も起こり得る可能性があり、そのための早急な活断層対策をとることが必要であります。このため、全国の活断層の履歴調査を含めた実態調査を行い、今後予想される大規模地震について万全の防災体制をとるべきであります。
また、平成五年の北海道南西沖地震を初め、過去の大地震において津波による多くの人的、物的被害を出しております。そのたびに各種の津波対策の充実が図られてきたところではありますが、なお一層、津波による災害予防対策の充実強化及びそれらに対する国の支援拡充を求めます。
最後に、被災後の立ち上がりに必要な復旧事業について申し述べます。
いわゆる激甚法の適用対象外となっている施設に関しては、阪神・淡路大震災に対する特例法により特別の財政援助措置が講じられております。このことは同時に、現行の激甚法の不備を露呈したものと言わざるを得ません。すなわち、現行法では公共土木施設として下水道、道路などが対象になっている一方、同じく市民生活に密着した上水道、一般廃棄物処理施設、信号機を含む交通安全施設などが対象外となっており、これでは都市型の大規模災害に対し円滑かつ迅速な対応が困難となります。この際、激甚法の立法趣旨を踏まえ、対象施設の範囲を実情に即した整合性のあるものにするよう早急な見直しを強く求めるものであります。
本案は単純延長を内容とするものであり、検討の時間的制約などから、これに対し平成会としてはやむなく異議なしとするものでありますが、将来的には都市直下型地震対策、特に懸念される南関東直下型地震を初め、予想される各地域の地震対策にも適用できるよう所要の措置を講ずる必要があると考えます。大規模地震災害から国民の生命、身体及び財産を守ることは、国及び地方自治体の重要な責務であります。その責務遂行のため、より一層の努力を強く要求するものであります。
以上申し述べまして、本案に対する平成会の意見といたします。