武村正義の発言 (大蔵委員会)

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○国務大臣(武村正義君) 怒濤のようなという表現をお使いになりましたが、そういう表現を使ってもおかしくないような本当に急激な荒々しい国際通貨の動きであったと認識をいたします。今も申し上げたように、日本の側の要因で動くということではありませんでした。
 今、局長が報告しました昨年の例は、ワシントンで細川・クリントン会談がありまして日米包括協議をめぐってノーという状況になったわけですが、その直後に進んだわけであります。日米会談がきっかけになったというとらえ方がされていたわけであります。
 今回は、今申し上げたようにまさにアメリカは、メキシコ・ペソの通貨不安、これが大きくアメリカ経済に対する不安要因になってきておりますが、これだけが原因とも思われません。政治的には、何といっても財政赤字という大きな課題を抱えているし、もちろん貿易も赤字でございます。ついこの間、アメリカ議会に財政赤字を削減するための憲法修正の条項が提起をされたようでありますが、議会で大論議があった結果、否決になりました。こういったことが赤字削減の展望が立たなくなったというふうな見方を与えたのも一つの理由かもしれませんし、その他、アメリカ経済の先行きに対してもいろんな見方が交差しているようでございまして、まさにそういうさまざまな要因の中でドル安が一月の末ぐらいからじわじわ始まっておりまして、ここへ来て急激に展開したということであります。
 ヨーロッパはヨーロッパで、同じ時期にスペインのペセタがかなり下がりました。EUの通貨同盟の中で一定の基準を設けておりますが、それを超えるところまで近づいてきました。慌ててEUはスペインとポルトガルの通貨を切り下げる決定をして発表したところでございますが、それでもぐんぐん下へおりていった。それがイタリア・リラとかフランス・フランとかイギリスのポンドまで低落するような影響になっていって、結果としてひとりマルクだけがぐんぐん上がっていくという姿になりました。
 各国ともそういう状況はそれなりにみんな強く懸念をいたしておりまして、国益の立場、あるいはヨーロッパ全体の立場、あるいは世界全体の立場、さまざまでありますが、いずれにしても共通な認識としては、この事態を憂慮し強く懸念をするという点では一致をしているところでございます。
 国際協調の中で日米欧、日々いろんな形で連携を取り合っているわけでありますが、共通の認識がより具体的にいろんな形で固まってくることができるように日本としましても最善を尽くしていかなければいけないというふうに思っております。

発言情報

speech_id: 113214629X00419950310_008

発言者: 武村正義

speaker_id: 25957

日付: 1995-03-10

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会