清水達雄の発言 (大蔵委員会)
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○清水達雄君 円高が日本経済にどういう影響を与えるかという点でございますけれども、経済白書なんかの分析を見ますと、トータルとして見るとマクロ的にはそう大きな影響はないという分析がなされているわけです。
結局、今の日本の経常黒字がずっと長期間続いているという状況にある限りは、どうしても円高の進行というのは構造的な傾向として続いていくし、したがって国際通貨のいろんな波乱があると必ず円高の方向に振れていくんじゃないかというふうな感じを私は持っているわけですが、そういう中において日本企業も、海外に生産設備を移転するとかあるいは部品を海外でつくらせるとか、いろんなことをやって要するに円高対応というのを非常に進めてきているわけでございます。
そういうようなこともあって、例えば経済白書等々からの分析をちょっと見てみると、例えば日本の貿易依存度も経済全体から見るとかなり低いわけでございますし、それから円建て比率も、輸出入ともあるわけですけれども、例えば輸出は四〇%ぐらい円建てだというふうなこともありますから、輸出入とも大体日本経済へ与える影響というのはGDPの五%程度の部分にしか影響しないというふうなことになっているわけです。
それからもう一つは、企業収益についての分析が経済白書に出ておりますが、一〇%の円高によってどういうふうに企業収益が変化するかという分析をすると、加工組み立て型製造業は一三・八%経常収益が減少する、しかし素材型製造業は五・三%経常収益がふえる、それから非製造業は〇・三%ふえる、トータルとして見ると全産業で〇・六%ほど減るという程度だということになっているわけですよ、マクロ的に見て。
これは例えば、素材産業が非常に経営が苦しくなってくると、素材製品を使っている産業に対して値引きをしろとかいろんなことも起こってきますから、必ずしもこれで本当に十分な分析であるかどうかという点についてはもうちょっと検討する必要があるんじゃないかという気はしますけれども、マクロ的にはそういうことが経済白書に書いてある。
しかし現実の問題としては、これも新聞やテレビなんかで言われておりますように、電機とか自動車とかいうふうな加工組み立て型産業でありますとか中小企業の経営というのは非常に大きな影響を受けると思いますし、またこれらの産業に依存している地域であるとか、あるいはそういう産業に依存の度合いが強いというようなところにつきましては地域経済の問題とか雇用の問題とか非常に大きな影響があるというふうにも思っているわけで、単にトータルのマクロ的な分析だけでそれほど影響はないんだというようなことは言えないと思うんです。
この経済への影響につきまして、せっかく景気が立ち直る方向に向いてきているのに腰が折られないかとか、いろんなことがあるわけですけれども、この辺につきまして大蔵省はどのような感じでおられるでしょうか。