清水達雄の発言 (大蔵委員会)

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○清水達雄君 確かにそれは、経常収支の黒字分は海外への資本流出がなされて、そこでバランスするということはわかっているわけです。ただこの前のバブルのときは、例えば大企業とか特に製造業なんかは、その資金の調達をいわゆる証券市場等で非常に低利な金を調達するというふうなことが行われて、したがって日本人の貯蓄というふうなものは、銀行にしてみると、大企業は借りてくれないし、結局金融機関のマーケットは不動産業と中小企業だと、そういう方向に非常に流れたわけですね。今回の不良債権問題とかなんとかいろいろありますけれども、根っこにはそれがあったわけでございます。
 当時の金融機関の経営態度というものを見てみますと、土地は自分で用意し、いわば銀行が不動産業みたいになっちゃったんです。銀行が土地を用意し金も持ってきて、どうだ買わないか、金は貸してやるよ、何ぼでも要るだけはというふうなことが物すごく行われたわけですよ。それが不良債権をつくっていったと思うわけでございまして、やっぱり金融政策が私は非常に大事だと思うんです。資源配分を実質的につかさどることになるわけですから、やっぱり国を豊かにする実需に向けてしっかりした政策を打っていかなきゃいけないということをつくづく、これは前から私はそういうことを年じゅう言っているんですけれども、思うわけでございます。
 ところが、その社会資本や住宅を建設するためには財政資金が必要になる。建設国債をどんどん発行してやったらいいじゃないかという議論もありますが、これについては、利払いをしなきゃならない、将来に非常に大きな負担を残すというふうなことがあっておのずからその限界があるわけでございます。したがっていろんな知恵を出して考えていかなきゃならない。
 私は、主税局長もおられますけれども、当選以来年じゅう土地税制の話ばかりしてきたんですが、やっぱり今のような状況では、土地がうまく流動化しないうまく利用されない状況になってきているから民間がなかなか活発な行動が非常にできにくい状況になっているし、それから不良債権の処理にしても、法人税に一〇%の追加課税がかかっているというような状況では損切りができないということがあるわけですよ。これは何も銀行だけじゃなくて不動産業とかいろんなことについてそういうことがあるわけでございまして、やっぱり土地税制なんかをもっとちゃんと緩和するとか、それから今どうするかといって非常にみんな悩んでいる規制緩和問題、こういうことをしっかりやるということが極めて大事になってきている。
 それから、もう一つは財政投融資があるわけでございまして、これは非常に大きな機能を果たしていて、今四十兆円ぐらいの財政投融資を年々やっているわけでございますけれども、これの貸付残高といいますか、預託金残高というのが三百三十兆円ぐらいあるわけですね。住宅金融公庫の資金繰りみたいなものが、去年からことしの初めぐらいにかけては金が足りなくなって、公庫からの資金交付がおくれるんじゃないかというふうな話も実はあったわけでございますけれども、この財投が固定金利で長期間貸しているということで物すごいストックを抱えちゃっているわけですね。これの流動化ができないか。
 つまり、その貸付債権を民間に売るというようなことですよね。そういうふうなことでもっとこの財投の有効活用というようなことができないか。何もそういうことにこだわるわけじゃありませんけれども、もうちょっと社会資本なり住宅の分野に金をつぎ込む、そういう手段というのを考えていって、経常黒字を減らしていくということをやらないと年じゅう日本経済は円高とかどうとかということで国際通貨波乱に常に悩まされる。
 これは金融をやっている連中にとっては大したことはないのかもしらぬけれども、製造業の立場だったらこれは大変な話なんですよね。製造業が為替レートを見ながらどうしたらいいかこうしたらいいかといって年じゅう考えなきゃならぬというようなことになっちゃう。そういう努力というのを本気にやらなきゃならぬ、そういう状況に来ているというふうに思うんですけれども、何かいい知恵はないものかどうか、大蔵省の御見解を伺いたいと思います。

発言情報

speech_id: 113214629X00419950310_024

発言者: 清水達雄

speaker_id: 3445

日付: 1995-03-10

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会