亀井善之の発言 (交通安全対策特別委員会)

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○亀井国務大臣 このたび運輸大臣を拝命いたしました亀井善之でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 第百三十六回国会に臨みまして、運輸省の交通安全対策に関する所信を申し述べます。
 まず、所信に先立ちまして一言申し述べさせていただきます。
 既に御承知のとおり、二月十日に、一般国道二百二十九号北海道古平町豊浜トンネルの坑口部で大規模な岩盤の崩落によりトンネルが崩壊する事故が発生し、北海道中央バスが運行する路線バスの乗員、乗客等約二十名の方が事故に巻き込まれました。事故に巻き込まれた方々及びその御家族の皆様には心よりお見舞い申し上げます。
 私といたしましては、事故発生後速やかに北海道運輸局長を本部長とする事故対策本部を設置し、バス事業者や関係機関との連絡調整等に当たらせたほか、バス事業者に対し乗員、乗客等の御家族の支援対策に万全を期すよう指導させました。
 また、十三日には、鉄道トンネルの坑口部等について、斜面等の状況を緊急に点検し、必要に応じて監視強化等の措置を講ずべき旨を鉄道事業者等に対し指示したところであり、今後とも、鉄道施設の防護に万全を期してまいる所存であります。
 続きまして、所信を申し述べます。
 交通安全の確保は、運輸行政の推進に当たり最も基本的な事項でありますが、運輸省といたしましては、交通基盤施設の整備、輸送機器の安全性の確保、交通従事者の資質の向上及び適切な運行管理の確保等の施策についてより一層の充実強化を図るとともに、事故発生時の救難体制の整備や被害者の救済対策の充実等にも積極的に取り組んでまいる所存であります。また、中央交通安全対策会議で進められている平成八年度を初年度とする第六次交通安全基本計画の策定に積極的に参画するとともに、関係省庁と協力して、同計画に盛り込まれた施策を鋭意推進してまいる所存であります。
 以下、重点的に実施する施策につきまして、交通分野別にその概要を具体的に申し上げます。
 第一に、陸上交通の分野でありますが、まず、自動車交通につきましては、道路交通事故件数が増加傾向にあり、死亡者数が八年連続して一万人を超えるなど極めて厳しい状況にあります。このため、安全基準の拡充強化による自動車の安全性の向上、事故原因の究明体制の充実、事業用自動車の安全運行の確保に係る指導の強化等の各般の安全対策を積極的に推進することとしております。特に、バスについては、高速道路での重大事故の発生を踏まえ、車体構造の改善を含めた総合的な安全対策の検討を進めてまいります。このほか、自動車事故対策センターの業務や自動車損害賠償責任保険制度の充実等により自動車事故の被害者に対する救済対策の推進を図ってまいります。
 さらに、鉄軌道につきましては、鉄道運転事故の約半数を占める踏切事故の防止対策の充実を図るとともに、運転保安設備の整備等により、中小民鉄を含めた安全性の向上に努めてまいります。
このため、踏切道改良促進法による改良期間を五カ年延長することとし、同法の改正案を今国会に提出して御審議をお願いすることとしております。
 第二に、海上交通の分野でありますが、船舶の安全基準の整備、検査体制の充実等による船舶の安全性の確保や船員の資質の向上、運航管理の適正化、国際安全管理規制の導入等による船舶の安全な運航の確保を図ってまいります。国際基準に適合しない外国船舶の排除を目的としたポートステートコントロールについては、対象を操作要件等に拡大するとともに、アジア太平洋地域の諸国との協力体制の強化に努めてまいります。
 また、海洋レジャーの活発化に対応し、その健全な発展を確保するため、民間団体等の活動を支援しつつ、プレジャーボートの事故防止対策を初めとする海洋レジャーの安全対策を推進してまいります。
 さらに、平成八年度を初年度とする第九次港湾整備五箇年計画の策定に鋭意取り組み、これを踏まえた港湾、航路の整備を計画的かつ着実に進めるほか、ふくそう海域における海上交通情報機構の整備を推進するなど、海上交通環境の改善を図ってまいります。このほか、老朽化した巡視船艇・航空機の代替整備等により、海難救助体制の強化に努めることとしております。
 第三に、航空交通の分野でありますが、航空機の事故件数は減少傾向にあるものの、平成六年四月の中華航空機の事故のように、一度事故が発生すれば極めて多数の人命が失われることとなるので、こうした事故が二度と繰り返されることがないよう、乗務員の資質の向上や運航管理体制、航空機整備体制の充実等安全対策の充実強化に取り組んでまいります。さらに、平成八年度を初年度とする第七次空港整備五箇年計画の策定に鋭意取り組み、これを踏まえた空港、航空衛星システムを含めた航空保安施設の整備を計画的かつ着実に進めてまいります。
 第四に、交通関連施設の耐災害性の充実強化でありますが、昨年の阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、鉄道、港湾、空港・航空保安施設の各分野について、専門家から成る委員会での検討等に基づき、既存施設の緊急耐震補強等を進めるとともに、引き続き耐震構造のあり方について検討することとしております。
 最後に、気象関係でありますが、交通機関の安全にとり、災害の発生や発生のおそれ等についての適切な情報を迅速に把握することが不可欠であることから、気象、地震、火山等観測施設の整備、静止気象衛星業務の推進等による気象業務体制の一層の充実強化を図ってまいります。特に、地震、津波の観測・監視体制の強化に重点的に取り組んでまいります。
 以上、運輸省において推進しようとする交通安全に関する諸施策を申し述べましたが、これらの施策は、申すまでもなく、委員各位の深い御理解と御支援を必要とする問題でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 亀井善之

speaker_id: 758

日付: 1996-02-15

院: 衆議院

会議名: 交通安全対策特別委員会