立木洋の発言 (外務委員会アジア・太平洋に関する小委員会)

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○立木洋君 先に井尻参考人にお尋ねしたいと思います。
 参考人が先ほどおっしゃったように、米中関係の基本を見る場合、七二年の上海コミュニケ、七九年の国交樹立、それから八二年の武器売却問題に関する米中コミュニケ、これは基本的な文書として明確にされていると思うんですが、今日の台湾問題の中で起こってきた状況を見てみますと、一つはアメリカが去る九月に台湾との関係を強化するために格上げしましたね。その名称の問題からして、あるいは高官の交流を促進する問題、貿易関係をより強化するような問題についてこれまで以上に台湾との関係を格上げした形で強化するという措置をとった。
 それからもう一つは、御承知のあの李総統が、九三年でしたか、一つの国と二つの政府という論を発表しました。一つの国と二つの制度ではなくて二つの政府ですから、これは中国側としては非常に遺憾とする内容の点だろうと思うんですが、李総統のプライベートなアメリカ訪問に対して通常のビザが発行されたということが、またこれが問題の一つになったんじゃないか。
 それからもう一つの問題は、武器の供与の問題については、先ほど参考人がおっしゃったように、八二年の米中共同コミュニケではだんだん減らして最終的にはなくしてしまうという方向になっているんですけれども、八七年度のアメリカの台湾に対する軍事援助は七億二千万ドルですが、九三年度になると、これはF16戦闘機を含めますが、六十五億二千万ドルというふうに大変な伸び方をしているわけです。
 だから、これまでの質で抑えていく、さらにこれ以上ふやさないと。そうではなくて、だんだん減らしていってこの問題は解決していくんだということが八二年の共同コミュニケであったにもかかわらず、これにもどうも反しているんじゃないか。こういう問題で、やはりアメリカ側としては改めなければならない点ではないだろうか。だから中国の行動に対して、あそこに空母を派遣して武力で相手側に対処するという形ではなくて、アメリカ側のそういうやり方をもよく考えて、改めるという方向をとるというふうな態度を主張することが今の時期は必要ではないだろうかという考えです。
 それから平松参考人にお尋ねしたいんですが、今の中国の軍の基本的なあり方の問題についてはお話を聞いて大体わかるんですが、あそこの軍が、去年でしたか、江沢民のもとで中堅幹部が大分抜てきされましたね。それから、七軍区においては軍区の編成がえがやられたりしたという状況があります。これは江沢民自身が軍歴を持っていないわけですから軍内部に支配的な基盤がないというふうなことがよく言われますけれども、今の台湾情勢との絡みでこのような軍の編成や大量な中堅幹部の抜てきなどの制度上における動き、先ほど申された、特に軍に対しても党に対する忠誠を誓うという見解が最近強調されるようになってきているという問題があります。
 軍の予算を見てみますと、軍事費が八九年度は二百四十五億五千万元なんですが、九五年度の予算では六百三十億元にふえているんですね。大変な伸びを六年間で示している。こういう問題と今の台湾とのかかわりは何らかのかかわりがあるのかどうなのか、中長期的に見てこの措置がどういう意味を持っているとお考えになるのかという点についてお尋ねしたいわけです。
 以上、二点について。

発言情報

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発言者: 立木洋

speaker_id: 28264

日付: 1996-03-19

院: 参議院

会議名: 外務委員会アジア・太平洋に関する小委員会