高野博師の発言 (外務委員会アジア・太平洋に関する小委員会)
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○高野博師君 平成会の高野でございます。
若林先生にちょっとお伺いしたいと思うんですが、一つ大胆な仮説というか結果論的なんですが、今回の緊張については台湾も中国もそれからアメリカももともと本気でやる気はなかったのではないかというふうに思うんです。
これは、一つは両岸の経済関係が今お話がありましたように非常に緊密化していて、戦争になった場合に両者の経済的なダメージが大き過ぎるということ、それから中国側のミサイル等はあるものの、近代的な軍事力という点では台湾よりすぐれているとは言えない、むしろ台湾の方が強力だという見方もあるということで、台湾を本気で攻撃する、あるいは攻撃できるような事情にはない。それから、テレビの放映なんかを見ても、台湾の一般の市民がそれほど緊張しているというふうには受け取れなかった、そういう緊迫感がなかったような印象を私は受けました。
それで、選挙前にアメリカ側から中国軍は武力行使はしないと言っている、そういう情報も流れまして、これは中国側が後から武力行使という手段は捨てていないというような発表もありました。大陸側としては、江沢民体制を強化するという国内的な事情があって台湾に対して強硬な姿勢をとった。アメリカも、空母を派遣する等の手段によって平和を脅かすものに対しては断固として許さないと、これも大統領選挙を控えたクリントン大統領の国内世論向けの一つのやり方をした。
中国とアメリカにはこういう一種の暗黙の了解があって、本気でやらないというのがあったのではないか。台湾もその辺の事情をよく知っていた。したがって、今回の台湾海峡の緊張というのはこの三者による一種の政治的なゲームであったというようなことが言えないのかどうか。ちょっと大胆な仮説なんですが、先生の御意見をお伺いしたいと思います。