立木洋の発言 (外務委員会アジア・太平洋に関する小委員会)

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○立木洋君 加藤さんでも折田さんでもどちらでも結構なんですけれども、アメリカと中国が国交正常化したのは一九七九年一月一日からでしたが、その後、台湾関係法が国内法として成立したんです。一九九四年八月にこの台湾関係法がアメリカで改正されました。そして九月七日に新台湾政策というのがアメリカで決定されております。その当時、アメリカの新聞等はアメリカの台湾政策が根本的に変わったということを各紙で一斉に報道されているわけです。アメリカでは確かにこの問題については経済、文化の交流を強化するんだというふうなことが提起されていましたけれども、内容を見てみますと、国交を正常化する過程の中での米中関係とさまざまな点で異なっている点がある。
 その前に、アメリカの上院の会議においては、いわゆる台湾の国連加盟を全会一致で支持するという決議がされました。それから関係閣僚の交流、訪問をより積極的に推進すると。国家関係がないにもかかわらず投資貿易協定ですか、これが締結されるというふうな事態もありましたし、それから台湾が最も望んでいた台北という名称を加えて台北経済文化代表部というふうに名称が変えられたり、さまざまな経過があります。そして、武器の提供についてもそれまでの経過とは異なった状態が生まれてきている。
 このアメリカの台湾政策の変化ということを日本政府はどういうふうに評価してこられたのか、そして一九九四年以降それに対して日本としてはどういうふうな対応をされてこられたのか。これが一点です。
 もう一点は、台湾の問題というのは中国の国内問題であり、中国の一つの省だと。ですから国内問題だという点についてはもちろんそれはそうなんですけれども、だからといって武力で威嚇を加えるということが許されていいはずが私はないと思う。だから、中国のそういう態度については当然これは批判されてしかるべきだろうというふうに思います。
 先ほど秋山さんの方でおっしゃったが、空母二隻を中心とする十七艦船が出ておりますし、飛行機にしますと百四十機が周辺地域で警戒態勢に入っているという状況にあるわけです。これらについては、台湾内部においても、あるいはガリ事務総長も、これはアメリカの過剰介入じゃないか、もっと関係諸国は自制すべきだというふうなことでガリ事務総長も声明を発表しているという状況があるので、アメリカの態度についてもいかがなものかと、極めて私も批判的な考え方を持っております。
 ですから、こういうふうな状態の場合、台湾の住民の意思も含めて中国の人々が自主的に平和的な方法で一つの中国という問題を解決していく、これは自主的にやっぱり行われるべきだと。その場合に日本としては、平和的に解決するためにはどういう対応が考えられるのか、今後の政策の問題として考えていただきたい。
 この問題で特に問題になるのは、沖縄が今問題になっておりますけれども、先般アメリカが発表した東アジア戦略報告の中には、中国について一つの項目を割いて述べております。それから、日本の新防衛大綱についても、中国を当然念頭に置いたと思われるような記述があります。核戦略を含む大規模な軍事力の存在に言及しております。
 そういうふうなことを考えていきますと、安保問題の再定義ということが今問題になって、それが強化されていくということになると、自主的、平和的に解決するという日本の主張していることと異なった事態が生まれてくるんじゃないかと思うんです。今度クリントン大統領が来たときに、その問題についての矛盾がないようにどういうふうに対応されるのかという点についてもひとつお答えいただければありがたいと思います。

発言情報

speech_id: 113613974X00519960410_015

発言者: 立木洋

speaker_id: 28264

日付: 1996-04-10

院: 参議院

会議名: 外務委員会アジア・太平洋に関する小委員会