加藤良三の発言 (外務委員会アジア・太平洋に関する小委員会)
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○政府委員(加藤良三君) 結論を先に申し上げますと、なかなかそれに対する解というものがないということだろうと思うんです。
野草の食べ方というNHKのテレビでの報道というのも承知いたしております。それから、どこかでちらっと聞いたいろいろな情報の中の一つでございますけれども、木の皮をはいで食べている人もいるというような話を耳にいたしました。
しかし、やはり透明性というものが欠如しているという根本問題がございます。現に、最近、先方の招待によって訪れた日本の人なんかに伺いましても、そんなに食糧危機があるのかなと。自分たちに十分ごちそうが出てきたしということもあるでしょうけれども、なかなか食糧危機の深刻さをうかがわせるような状況がピョンヤンの市内なんかにはないと。例えば、普通だったらありそうな戦闘機の飛行訓練やら戦車の行進と申しますか動いている姿とか、そういうものが見られないということはあるけれども、食糧危機の影はそれほど深刻には感じなかった、こういう印象を持って帰られる人もいるわけでございます。したがって、そこにはよく実態がわからないということから来る焦慮感が我々にもあります。
今回ではなくて前回、すなわち昨年九月に国際機関が行ったアピール、最初千五百万ドルでその後二千万ドルに引き上げられまして、それで洪水の被害に対する手当てをしようとしたんですが、実は四五%しか集まらなかったということを明石次長も認めているわけでございます。すなわち、日本のみならず国際社会において、どこが本当の姿なんであろうかという透明性に対する不満足感がありましてそういう結果になっているのかなと思います。
今回の四千三百六十万ドルといううちの二千六百八十万ドルが食糧で、そこに日本が五百二十五万ドル、アメリカが六百二十万ドル、それから韓国が三百万ドル、これで五〇%ちょっとを見るということになりますけれども、ほかの耕地の回復とかそういうものも含めて、全体の四千三百六十万ドルのうちどれぐらいが最終的に満たされるかということは、まだ全貌が見えてきていないということがあるわけでございます。
亡命につきましては、小此木教授がおっしゃられたという点については、これも似たような感じを持っております。すなわち、数がふえてきていることは事実でございますけれども、現在までのところ、それはまとまった組織的なものと申しますか、そういう性格のものではなくて、散発的なものじゃないのかなというふうに思われるものが多いように思うんです。確かに、本当の意味でエリート中のエリートだという亡命者は少ないのであるという分析も耳にいたします。ただ、一人、九四年に亡命した康明道という人は姜成山総理の娘婿だと言われて、これはちょっと高かったんじゃないのかなというふうに言われましたけれども、少なくとも公式の部分に関する限りは、北朝鮮の放送で、これは姜総理とは何の関係もない、姿をくらました犯罪者であるという位置づけで片づけているということがございます。
この間のミグ19で韓国に亡命した大尉にいたしましても、科学者にいたしましても、それぞれ自分の職場の周りで不満を個人的なものとして抱えていたという状況があるようでございます。
韓国の方でも、相当亡命者がふえてきたということで、従来は越南帰順勇士特別報償法という法律をつくりまして、これで報償金の支給や住宅の提供というのをやって亡命者を優遇していたわけでございますが、最近はだんだん珍しくなくなったせいか、帰順同胞保護法を九三年の十二月から施行いたしまして、金銭面での援助を落として生活保護対象としての扱いを提供するというふうになっている事実もあるようで、これは先ほどちょっと御紹介申し上げましたが、そういう状況だろうと思います。