都築譲の発言 (行財政機構及び行政監察に関する調査会)

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○都築譲君 山田先生から反対する人の意見をというふうなお話がございましたので、私も亀谷先生と同じで完全に反対というわけではない、一つのチョイスではあろうかと、こういうふうにも思いますが、大いに疑問を感じておりますので、大いに疑問ということは反対に近いということになるかなと思います。
 私自身、じゃ参議院の今果たすべき役割、国民から期待されている役割というのは一体何なんだろうかということを、参議院議員になってまだ二年もたっておりませんけれども、つくづく思うわけです。オンブズマンというのができても、先ほど二百人のスタッフを抱えればというふうな話がございましたけれども、今の行政とそれから立法府との関係でいったら、どうしても行政府に依存をする仕組みというのが変わっていないんじゃないか。
 今、立法活動をやっていると言いながら、行政府が起案してきた法律を追認する。法律の中身は何かというと、細かいことは政令に委任する、さらに省令に委任する、さらに通達で、例えば法人税法基本通達で、この間も金融機関の三兆五千億円の償却を有税にするか無税にするかを係長が起案するような通達で全部ゆだねているような状況があるわけですから、そういう行政依存型の体質を変えない限り、およそオンブズマンという特定の方にあるいは専門分野の方に、そしてまたスタッフを抱えていただいても十分機能できるんだろうかと。行政監察局が行っている、例えば監察結果報告というのを、この行財政調査会のメンバ一になってからきちっと届けていただけるようになったんですが、あれ自身についても、じゃこの参議院の関係分野の常任委員会あるいは特別委員会でそれを議題に取り上げて議論をしたことが一度だってあるんだろうかというふうに思うわけです。
 だから、立法府として本来立法活動を行い、行政の監視も国政調査権に基づいて行うということであれば、そういった仕組みをもう一度原点に立ち返ってしっかりやってみる。そして、例えば立法活動についてもそういう行政監視をやる中でいろんな情報も入ってきますし、国民の期待というのも、私どもは選挙区に帰って当然直接接して、吸収をして立法府の中で反映させなければいけないだろうということになれば、新しい立法方向はこうだと、それからまた政令とか省令とかあるいは通達もこういうふうに直すべきだと、こういう提言だってあるだろうと、こういうふうに思うわけです。
 今までオンブズマンということで言われているのは、的確な行政運営という面と、それから空空出張とかそういうふうな面とか、あるいは山下委員が言われたように政治腐敗の摘発とか、こういったのがあろうかと思います。ただ、国会にゆだねられている国政調査権というのは国民が知りたいと思う真実を摘示して、そして行政に誤りがなかったかということを、あるいは国政全体が誤りがなかったかということを方向づけをはっきりさせていくということにあるんだろうと、こういうふうに思うわけで、犯罪の摘発は当然司法の方でやってもらうべき課題なのかなと、こういうふうに思うわけでございます。
 例えば、またもう一つ国民の声ということであれば請願というのもあるわけですが、これも会期末に一括処理をして、行政の意見を聞いて、これはオーケーです、これは保留ですということだけで実は済ませているのが現状ですから、むしろ常任委員会なり特別委員会でそういった問題もしっかり取り上げていくとか、そういった形の活動を立法府としてもっとやっていく、常任委員会とか特別委員会の活動というのももっと活性化をしていけばしっかりと行政も監視できるし、経費の使い道につきましても、これはまた会計検査とかそういったところとの連携をとっていけば、決算委員会だけでなくて常任委員会の方でも取り上げることができるんじゃないかと、こういうように思うわけでございます。
 井上吉夫先生が言われたように、そんな特別な哲人政治家のような方が本当に得られるだろうかという問題もございますし、考えれば考えるほど本当に難しい問題ではないのかなということを私は思っておりますので、あえて消極的な意見を申し上げて終わる次第です。
 ただ、奇策として溝手先生が言われたようなショック療法というのは僕は非常にあるだろうと、こういうふうに思います。こういう提言をやれば、これは議会として何とかしなければいけないと、それが参議院にまた本当に国民の信頼を回復してくる唯一の大きな道ではないかなと、こういうふうに思っております。

発言情報

speech_id: 113614277X00419960531_026

発言者: 都築譲

speaker_id: 12100

日付: 1996-05-31

院: 参議院

会議名: 行財政機構及び行政監察に関する調査会