池田行彦の発言 (決算委員会)

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○国務大臣(池田行彦君) お答え申し上げます。
 まず、今回の事件の経過でございますが、去る十七日の午後八時半、これは現地時間でございます、日本時間ですと十八日の午前十時半になりますが、そのころ在ペルーの我が国大使公邸におきましてレセプションを開催しておりましたが、そこで爆発が起こりまして、続いてテロリストが侵入し、そして占拠されると、こういうことがあったわけでございます。その当時、公邸内にはレセプションの招待客等で数百人の方がおいでになったわけでございますが、そういった方々が内部に閉じ込められました。
 それで、そのテロリストはペルーの左翼ゲリラでございますトゥパク・アマル革命運動、通称MRTAと言っておりますが、そのメンバーであるということを表明いたしまして、その後犯人グループからいろいろな要求といいましょうか、出されておりますが、基本的にはこれまでに逮捕され、あるいは判決を受けて収監されているグループのメンバーの釈放を要求する、そのほかいろいろな要求事項を出しておるところでございます。
 そして、その後の経過でございますが、まず当日、十七日の夜に、女性あるいは年配の方を中心にしてかなりの多数の方が解放され、そしてその後も段階的にいろいろ出てこられまして、昨日までに合計二百七十八名、そしてけさまた一名我が方の書記官が解放されまして、二百七十九名が十八日以降解放されております。
 しかしながら、国際赤十字の在ペルー代表の話によりますと、依然として現段階でまだ百四名の方々が人質の状態になっているということでございまして大変厳しい状態が進んでおりますので、これからペルー政府と協力しながら、何とか全員が無事にしかもできるだけ早く解放されるように努力をしなくちゃならないと、こういう状況にあるわけでございます。
 以上がこれまでの経過並びに現状でございますが、我が国といたしましては、この事件が起こりまして直ちに、即日、外務省といたしましては事務次官を本部長といたします対策本部を設置し、自来今日に至るまで、省内のオペレーションルームにおきまして二十四時間体制、交代制で対応しているところでございますし、政府全体といたしましても内閣総理大臣を本部長とし、関係閣僚で構成する対策本部を設置して対応しているところでございます。総理御自身も事件発生以来連日のように、例えば外務省のオペレーションルームにもお越しになりましてみずから陣頭指揮をおとりになるというふうに真剣にやっておられるわけでございます。
 そして、現地の方は青木大使ほか大部分の館員が人質状態になったということで現地体制が壊滅状況にございましたので、これを早く立ち上げなくちやいけない、私が現地へ飛びました目的の大きな一つも現地体制のまず立ち上げでございました。
 そして、近隣公館あるいは本省からも要員を派遣し、さらには関係各省、ジェトロ等、あるいはその他の関係の、政府以外の機関の御協力も得まして現地の体制をどんどん整備しておりまして、現時点で既に五十名を超すスタッフになっております。そして中南米局長を本部長といたしまして、それからさらに現在の駐メキシコの大使であり、フジモリ大統領初めペルーの関係者ともかねてから非常に旧知の仲である寺田大使を現地対策本部の顧問とするということで、現地での対処にも遺漏なきを期する、そういう体制で進めておるところでございます。
 さて、そのほか、今御質問の中で、これから将来に向かって我が国として協力できるところ、あるいは関係諸国との調整あるいは理解を得るということいかんという質問がございました。.これからの問題につきましても、基本的に我が国政府といたしましては人命の尊重ということをまず最優先にいたしまして、そしてこの対処については基本的にペルー政府の作業というか活動に全幅の信頼を置きつつ、同国の関係機関あるいは関係国と緊密に連絡をとりながら平和的解決、そして人質の全面解放に向けて全力を尽くしたい、こういうことでやっておるわけでございます。
 そういったことで、私自身が参りましてフジモリ大統領とも二度にわたりいろいろお話をいたしまして、まず我が国としての基本方針、先ほどから申しますように、平和的な手段で、そして人質の状態にある方々の安全というものを最優先にしながら早期の解決を図るという方針をよくお伝えし、基本的にペルー政府も同じ考え方に沿って着実にやっておられる、そういうことを確認してきたわけでございます。それからさらに、私は帰ってまいりましたが、先ほど申しました現地の対策本部あるいは寺田大使等とペルー政府との間の緊密な連携の仕組みも確立させてきたわけでございます。そして、その後もそれがちゃんとワークをしております。
 それから関係諸国、いっときは多くの外交団の方々が人質状態になったわけでございます。その後、順次解放はされておりますけれども、現時点におきましてもなお我が国以外でも五カ国の大使あるいはほかの方が人質状態にあるということでございますので、そういったところとも緊密に連携をするようにしております。これは東京において、あるいはそれぞれの関係国にあります我が国の公館を通じて、そして現地ペルーにおける各国の大使館との間ということで、三つのチャンネルでそれぞれ緊密な連携をしているところでございます。
 私自身もペルーへ参りましたときに、そういったいわばこの事件に巻き込まれた形になった国々の外交団の方々に、主要国については個別に、また全体としては大使を初め、あるいは大使が人質状態になった国についてはそれにかわる方々に集まっていただきまして、我が国としての考え方、あるいは私がフジモリ大統領とお会いした上でのペルーの対処ぶりについての、詳しいことは申せませんでしたけれども、私の得た心証も含めていろいろお話をし、連携をとっているところでございます。
 そういったことでございまして、事柄の性格上、なかなか具体的な点について必ずしも御説明申し上げられないところは本当に恐縮なのでございますが、やはり人質の安全にかかわる問題でございまして、例えば本委員会における御審議につきましても報道を通じて広まってまいりますと、場合によっては人質となっておられる方々の安全確保に影響も及ぼすという可能性もあるわけでございますので、その点詳しく御答弁申し上げられない点は御理解賜りたいと思います。
 いずれにいたしましても、まずペルーときちんと連携をとりながら、そうして関係国ともよく意思の疎通を図りながら、人質状態にいまだにとどめられておられる方々の安全を最優先にしながら早期の全面解決に全力をもって当たってまいりたい、こう考えておりますので、どうぞ今後ともよろしく御理解あるいはお力添えを賜りますようお願い申し上げる次第でございます。

発言情報

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発言者: 池田行彦

speaker_id: 9910

日付: 1996-12-26

院: 参議院

会議名: 決算委員会