辻啓明の発言 (行財政機構及び行政監察に関する調査会)

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○参考人(辻啓明君) 私も国会で三十八年間働かせていただきましたので、よく実情は存じておるわけでございます。
 請願にもいろいろありまして、例えば議案に関連するような請願については、外務委員会の調査資料の中ではそれぞれそれに関連する請願が出ていますよという紹介を議員さんにしているわけでございまして、そういうようにアップ・ツー・デートなというか、時宜に適した問題提起をそれぞれの委員の方々にすること、先ほど私も御説明しましたけれども、そういうことも非常に大事だろうと思います。
 それから、国政調査といっても国会の国政調査はいわゆる一般社会の方が考えておられるような国政調査ではなくて、各省庁の全般にわたる質問が何でもできるような形になっておりますので、その中で自分が質問する場合にこういうような請願が出ている、それに関連しての質疑であるというような御紹介があれば、これはやっぱり請願が表に出た形になりますので、そういう形になるべくしていただきたいというようなことでございます。
 いろいろあります。苦情処理型請願は、今度もしこの調査会等でこれを歓迎するということになりますと、今までの請願は未来にというか将来に対する対策樹立のような請願でございましたが、苦情処理型請願というのは過去及び現在におけるいわゆる作為または不作為といいますか、そういうものに対する苦情ということでございますので、これはまた若干その姿が違ってまいります。ドイツ型の請願委員会というのはそういうものを主としてやっているわけでございますので、そういうものを歓迎するということになりますと、今の制度では内閣委員会を中心におやりになるのかもしれませんが、新しい委員会をつくられて各論的にやっていくということも必要になるかもしれない。
 特に、イギリスなんかの場合は議会コミッショナーという制度がありまして、その中で議員の紹介を付して出される苦情処理型の請願でも千件ぐらいあるし、国民にそれが周知徹底されますとさらにふえる傾向にあるというようなことでございますので、イギリスでは百二十人ぐらいのスタッフを抱えている。ドイツの請願委員会は八十人ぐらいスタッフを抱えているといいますが、そういうようなこともあります。
 それから、今は苦情処理型請願だけに絞って申し上げますと、例えばドイツの場合には会期制度というのがありませんので、議員は任期期間中いつでも国会というのは開けるわけでございますし、さらに、請願については会期制度を越えて、前の議員の任期のときに出された請願も次の議員さんの任期まで引き継がれるわけでございます、処理するまで。そういうような多くの制度的な違いがある。
 さらに、例えばアメリカやフランスは会期というものは持っていながら会期不継続の原則というのはない。日本は一国会一国会で会期不継続。継続審査という制度はありますけれども、請願についてはありません。アメリカやフランスではそういうものもない。議員さんの任期の間、つまりそれを議会期と言うんですけれども、その間は十分審査できるということになっております。ドイツのようにまでなりますと、これは憲法を改正しなければいけないと思いますのでなかなかできないと思いますけれども、そういうように根本論に立ち返ればいろいろ問題があるだろう。
 しかし、請願の場合にはいろいろな請願のパターンがありますので、そのパターンに合った処理の仕方を考えていくしかないだろうということでございます。

発言情報

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発言者: 辻啓明

speaker_id: 7939

日付: 1996-12-12

院: 参議院

会議名: 行財政機構及び行政監察に関する調査会