小川元の発言 (商工委員会)

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○小川委員 私は実は、先ほどの中山委員が公取におられて不当行為をやっている商社を取り締まられたときにその財閥系の商社におりまして、今、そんなに悪いことをしていたかなと一生懸命昔のことを思い出しているわけでございますが、ただ、それはそれといたしまして、私は、この規制緩和の時代に持ち株会社であるからいけないというルールはもう適用できないであろう、こう思っております。
 また同時に、先ほどから旧財閥系の話がたくさん出てきますが、私は、一つの会社の経験でありますが、どうも旧財閥、戦前のような財閥の復活というのは考えにくいのではないか、こう思うわけであります。それは幾つか理由がありますが、一つは、昔は各財閥の一番トップは個人、いわゆるオーナーだったわけですわ。三菱でいえば岩崎、三井でいえば三井家、そういう、人が君臨していたもとのいわゆる財閥だった。今は資本ですから、なおかつその資本はかなり分散をしておりますから、ああいう形の財閥というのは、旧財閥系ではなかなか復活しないのではないかな。
 むしろ、我々がこれから気をつけていかなくてはいけないのは、オーナー型のいわゆる持ち株会社、これがやはりどんどん大きくなって何かの弊害をもたらすというようなことはあり得るかな。現に、今も事業持ち株会社の形をとりながら、実質的にそういうところがあるような気がいたします。そういうことはあるのかなというふうに思っております。
 しかし、日本の場合に、欧米にない、やはり気をつけていかなくてはいけない点もある。それは、日本の社会は一家社会、群れ社会である、したがって仲間は大事にするけれども外には冷たい。企業でいえば、経営者それから従業員は大切にされるけれども株主は軽視されておる、いわば株主は自分たちの一家ではないというような感じがあろうかと思っておりますので、そういう点は、今後持ち株会社形成に当たっては相当気をつけていかなくてはいけない点だろう。
 先ほど鈴木委員が御発言されましたが、私はやはりこの持ち株会社がうまくいく、あるいは弊害が起こらない一つの要件は、グローバル社会における競争条件、そして規制緩和、自由に競争できるという要件が整っていることだと思っておりまして、そのことがないと、これはもう独占につながる、寡占につながるということになろうかと思いますから、これはやはり相当しっかりやっていかなくてはいけないと思います。
 それと同時に、やはり公取の機能は非常に大切になるわけでして、私の個人の経験で、カナダへ行きまして、アメリカのナイアガラのすぐそばまで仕事で行った。時間があって、一緒に行ってくれたカナダの会社の人と、ちょっとナイアガラへ行ってアメリカ側に渡ろうよと言ったら、いや、おれはだめだ、実は独禁法違反で訴追されておって、アメリカへ入った途端に逮捕される、こう言われてびっくりしたのですが、やはり公取の機能というのは非常に大切であり、日本はどうも遵法精神が多少ないのではないかと思う。
 例えば、一流企業の社長等に、談合をやりながら、いや、談合をやらなければおれたちの業界は食えないから談合をやるんだと平気で言っている人がいる。そういうのは信じられない話でありまして、それをまた、談合をどうも公取が見過ごしているのではないかという批判もある。このようなことから考えて、やはり公取というものがよほどしっかりしてもらわなくてはいけないと思っております。
 時間が追ってまいりましたが、私が申し上げたかったことは、先ほどから民主党さんのお話、社民党さんのお話がありました労働問題、あるいは情報開示、特に持ち株会社が非上場である、あるいは持ち株会社だけが上場されているというような場合のグループ全体の情報開示、これは連結決算も、税の軽減だけではなくて情報開示の面から十分考えていかなくてはいけない問題であると思います。
 そうした問題を含めて、独禁法の改正だけが先行してその他の条件づくりがおくれてしまうということは絶対避けなくてはいけないのではないか、もう少し総合的に、これは国会においても政府においても、この独禁法の改正に伴う条件づくりを精力的に、グローバルに、全体を含めて検討していく必要があるのではないか、こう考えていることを発言させていただきました。

発言情報

speech_id: 114004461X01319970509_015

発言者: 小川元

speaker_id: 28555

日付: 1997-05-09

院: 衆議院

会議名: 商工委員会