茂木敏充の発言 (商工委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○茂木委員 先ほど遠藤理事の方から、経営マネジメントと事業マネジメントを分離した場合のメリット、デメリットに関して、今まで日本の経営の中でよく指摘されてきた長期的視点に立った経営というのが欠落して短期的になるのじゃないかと。確かに、アメリカなんかの七〇年代、八〇年代の経営というのを見てみると、そういうつまみ食い的な経営で結局結果が残らなかった、そういうところはよく指摘されているところであります。
そういう中で、私は、もう一つの軸といいますか、日本の経済の状況、現状というのを見てみると、今がかつての日本のような安定期、成長期からやはり変革期に変わってきている。非常にリストラクチャリングが必要であって、余り同じ分野に集中して長い視点で見ていても困ってしまうような状況が出ているのではないか。そういう意味で、私は、現状においては経営マネジメントと事業マネジメントは、今まで日本の経営では一体だったものというのがある程度分離されないと、例えば企業のリストラクチャリングとか新規事業の育成というのが難しいのじゃないかな、そんなふうに思っております。
特に重要なのが、まず第一に時間の問題でありまして、時間さえあれば幾らでもリストラクチャリングできるわけです。ところが、ここ二、三年、五年ぐらいの間にある程度企業としてもリストラクチャリング、多角化というのを終わりにしなければならない。こういうことを考えると、経営マネジメントと事業マネジメントを分離させていくような制度というのは必要だな、こういうふうに私は思っております。
もう一つの点は、やはり人材の問題であります。どうしても、同じ会社の中で例えば事業部制をとったり、事業持ち株会社という形ですと、賃金体系、職種別、いろいろなことで人材のフレキシブルな運用というのができてこない、こういう問題があります。
例えば、具体的なわかりやすい例を出させていただきますと、おもちゃの業界を見ましても、例えばバンダイという会社、最近いろいろたまごっちとかつくっていますけれども、男児玩具が得意なわけですね。それに対して、もう一つの競合相手のタカラというのは女児玩具が得意なわけです。同じおもちゃだからつくれるのじゃないか、こういいましても、男児玩具というのは人間から遠くなくてはいけないわけです。非常にロボット的な、合体ロボットとか、人間から遠い存在をつくっていくのが男児玩具でありまして、逆に女児玩具というのは、リカちゃん人形じゃないですけれども、人間に近いものをつくっていかなくてはならない。全く同じおもちゃでもできないのです。幾らタカラが頑張っても、男児玩具はできません。逆に、バンダイが頑張っても、女児玩具はできないのです。人材が違うわけです。
同じようなことで、同じおもちゃ業界だからとか、同じプラスチックをやっているからということでできないことがたくさん出てきてしまう。そすると、やはりそれは同じ会社の中での事業部をかえるとかいうことじゃなくて、職種をかえ人材をかえるような制度をとっていかないと多角化というのもうまく進んでいかない。多分、データによりますと、今の大企業の多角化事業の七割がまだ日本では赤字です。これは先進国の中でもかなり悪い状況であります。やはりここら辺を制度を改善する、こういうことが必要なのではないかな、私はこんなふうに思っております。