船田元の発言 (商工委員会)

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○船田委員 では、お許しをいただきまして、論点のみ申し上げたいと思います。
 これまでも各委員から大変貴重な意見の御開陳がありましたが、私自身もこの持ち株会社の原則解禁ということにつきましては、基本的には賛成でございます。
 なぜならば、現在の日本の企業活動、いろいろな制限が確かに加えられております。そういったものが今回の制度の改正によりまして、例えば、分社化の問題、新規事業への拡大が容易になるという点、あるいはベンチャーキャピタルが活用されるのではないかという点、さらには本社機能が、特に手足と頭と考えれば頭の機能に特化される、そういう利点が数多く挙げられるのではないかということであります。
 現在、日本経済はかなり持ち直してはきておりますが、アジアのほかの成長している国々に比べて、あるいはアメリカ、ヨーロッパの一部に比べてなかなか活性化ができていない、こういう観点がございます。したがって、この時期において持ち株会社の解禁ということは、日本経済の再活性化の上において極めて大事だ、このように思います。
 ただ、せっかく持ち株会社解禁をするといっても幾つか懸念されるものがあります。
 一つは、ガイドラインというものを公取委におきまして今後示すということがあるわけでございます。設立等を認めない持ち株会社の姿をガイドラインで示したいということでありますが、確かに、株の持ち合い制度あるいは系列取引というのが日本の今の商取引の中でまだまだ多いという観点からすれば、ある一定のガイドラインを示すということは大事だと思います。しかし、余りあれもだめ、これもだめというような包括的なガイドラインを示すということは、やはり不透明な行政裁量の余地を残してしまうということにもなりかねませんので、私は、ガイドラインというのはなるべく個々具体的に示すということ、そして、あくまでも法令中心であるということで運用すべきである、このように考えております。
 それから二番目には、税制の問題もあると思います。持ち株会社制度というのを有効に活用するためには、やはり税制もそれに伴わなければいけないというふうに思っています。
 平成九年度の政府の税制改正におきましてもかなり議論があったわけでありますが、分社化に伴う譲渡益課税の見直しのこと、それから連結納税制度の点、特にこの二つの点は、もちろん持ち株会社をやるからということでやらなければいけないというわけではありませんが、やはりこの際、制度の趣旨をより有効に生かすためには、この二つの税制改正というものを当然のことながら平成十年度の政府税制改正において行うべきである、このように考えております。
 それから、金融持ち株会社も基本的にオーケーになるわけでありますけれども、この点については、私は少し慎重に考えるべきではないかというふうに思います。
 これについては、やはり金融持ち株会社のグループ全体としての株式の保有についてある一定の制限を加えるとか、あるいは、銀行と不動産がこの持ち株会社を介して連動して動く、こういうことになりますと、これはかなりいろいろな問題を起こすのではないか、こう思っておりますので、金融持ち株会社については、今申し上げた全体の株式保有の一定の制限とかあるいは業務の範囲の一定の制限というものを何かガイドラインで示しておく必要があるのではないかな、このように考えております。
 最後になりますが、持ち株会社とその子会社の従業員との労使関係、これは、前回の参考人の連合の方からもいろいろな懸念が示されたわけであります。現実に、労働界としては多分、法整備というのは当然のこととして考えるべきだ、こういう意見だと思います。一方で、経済界の多くは、いやそれは必要ない、これまでの親子会社の間でも当然いろいろなケースがあって積み重ねられているから法整備の新たな必要はないではないか、こういう話でございました。
 私もまだどうすべきかという結論は自分でもなかなか持ち得ないわけでありますけれども、持ち株会社という戦後においてずっと行われてこなかった新たな事態でありますので、労使関係ということにおいてもさまざまな未知な部分があると思いますので、この点については、私は、もしできるのであれば法整備ということを考えた方がよろしいのではないかな、こんな感じがしているわけでございます。
 以上、懸念されるといいますか、気をつけなければいけない点を申し上げましたけれども、基本的に、これは大いに持ち株会社は進めるべきである、制度として利用すべきであるという観点で一賛成の意見を申し上げます。
 以上です。

発言情報

speech_id: 114004461X01319970509_021

発言者: 船田元

speaker_id: 31837

日付: 1997-05-09

院: 衆議院

会議名: 商工委員会