栗本慎一郎の発言 (税制問題等に関する特別委員会)

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○栗本委員 自民党の栗本慎一郎でございます。
 お三方の先生、大変お忙しい中、貴重な御意見を賜りまして、ありがとうございます。
 私は、少し細かいというか、具体的なことに関しまして、特に相続税、それから事業承継にかかわる問題、青色申告について余りお話しになられませんでしたが、そのあたりにつきまして中西参考人に、それから問題を移しまして、少し大きな、課税ベース全体の拡大というか、景気浮揚と税とのかかわり、そういったことについても御意見があれば賜りたいということでお聞きしたいと思うんです。
 まずその前に、この間ずっと国会でも外でも税についての議論をしてまいりまして、両方に参加させていただきましたが、こういうまとめができると思うんです。
 一つは、税自身についての効果がどうなっているのかということと、それに対して大体、例えばその税は撤廃できないというふうな場合には、財源問題というのが出てくる。効果については、例えば、今法人課税についてのお話、土地税制についてのお話がございました。余りに高過ぎるために空洞化するんだというふうな形になっておりますし、土地税制に関しては、資産デフレを克服するために、土地の流動化、不動産の流動化を獲得するために土地税制の緩和はぜひとも必要なんだ、こういうふうな議論があるかと思います。
 それは、一つ筋の通ったものでありますし、また、特に法人税も土地税制も、諸国との比較において、ちょっとやそっとじゃなくてかなり大きく高いというふうなことの中であれば、当然そういう効果も、すなわち空洞化とかいった問題も出てくると思うんですけれども、他方でまた、財源論の方は、またこれは余りにも現実に即し過ぎました議論であって、ある意味では説得性が非常にある、ある意味では全然ない、裏返しでどちらをとるかによって決まってしまう。
 例えば、今度、平成十二年に特別地方消費税の撤廃がようやく決まりましたが、我が自民党内部でほとんどいすを投げ合うような議論があったわけですけれども、二つ別のことを言っている。これは、全く一般の消費税があるのに二重課税ではないか。それから、旅館その他日本の国内の観光業にかかわる部分の圧迫になるんだというふうなこと。他方では、財源がない。金がないから残していく。だから、もうこの一つの点をとっても、堂々と、理論的にあり得ない税金が、金がないからやっているんだというふうな格好になっている。この場合には、ほかから財源を直接持ってこいとはさすがに言えないために、結局撤廃という形になっていったと思うんですけれども、この議論、効果か財源かという議論のほかに、もっと別のことがあるんじゃないか。
 翻って考えますと、経済学の方でありますけれども、効果論というのは有効需要拡大によって、TVAなんという、テネシーバレー、テネシー渓谷開発公社なんという、私はテネシー州に住んでおりましたが、ほとんど皆さん現場に行ったことはないと思います。まだありますけれども、これによってアメリカの経済が回復して、まだ教科書に書いてあります、私は従軍慰安婦問題よりもこれは重大なうそだと思っているんですが。ところが、これに対して、そうじゃなくて、マネーサプライが非常にあるときには景気が回復したのであって、いかにTVA的なことをやったって、マネーサプライが拡大しない限りにおいては全然失敗しているじゃないか、リンクはマネーサプライの方とやるんだというふうなことがある。これはシカゴ学派の基本的な議論でありまして、それは結果的に正しいんですが、ただし、なぜマネーサプライがあると景気が浮揚するのか。これについては十分というより全然詰められていない。私は、お金がたくさんあるとみんなが元気になるんだというふうなことを半分まじめで言っております。シンボリックな効果というのはあるんだというふうに思うんですね。
 そうすると、あと一般的な御質問の方から先にしてしまいますが、税金の問題で、例えば、私は教育減税というようなものをもう少し、もう少しというよりもっと大きくしていくべきである。確かに、教育減税分をすれば一ああ、もう三分経過しそうでありまして、すぐ質問に移ります。短いですね、三分は。まことに申しわけございません。別のところで返ってくる。もちろんそれが直接学校の収入になって、やや税率が少ないですけれども、それが税になって戻ってくるということもあるけれども、そういったことよりも、社会全体の活性化を促すための税制、税の効果といったようなものがもっと十分議論されていいんじゃないか。この税があるからこうなるという効果論は逆にされ過ぎているんじゃないかと思っておりまして、そのあたりについて、もし御意見があれば、どちらの先生からでもお伺いしたい。
 それで、もう三分過ぎましたので、中西先生に改めて、中西参考人よろしゅうございますか。
 事業承継のための相続税ということをおっしゃられましたが、つづめて申し上げます。これは、私は、都市において、商業と工業においてかなり実態が違ってくるんじゃないか。それから、事業承継のための税制というのは相続税中心でいいのか。例えば都市の商店街が非常にくしの歯が欠けるように欠けていっているんですけれども、もちろん相続税が安ければそれにまさるものはないんですけれども、商業と工業とのかかわり、事業承継税制についてどの程度ということをお考えであれば、それをぜひお聞きしたいということであります。
 青色申告に関しましては、じゃ、割愛いたします。その点をぜひお教えください。失礼しました。

発言情報

speech_id: 114004587X00519970521_026

発言者: 栗本慎一郎

speaker_id: 33208

日付: 1997-05-21

院: 衆議院

会議名: 税制問題等に関する特別委員会