薄井信明の発言 (大蔵委員会)
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○薄井政府委員 土地税制につきましては、この数年土地をめぐる状況が大きく変わっておりますので、税制自体も毎年のように改正をお願いして目まぐるしく動いてきているような実情でございます。
ちょっと古い話ですが、平成二年秋に土地税制についての根本的、抜本的な議論をいたしまして、平成三年から今御指摘の地価税の創設等の、あのときの、土地問題に対する反省から税制はこうあるべきだということでつくりました税制がまずありました。
ただ、その後、御指摘のように地価は安定してきております。そういった中で、従来どおりの、平成二年あるいは三年につくったとおりの税制でいいのかということは、毎年厳しく私ども見直してきているつもりでございます。残念ながら、平成三年につくった税制がそのまま今も適用されているという誤解が世の中にあるわけで、この点は十分に私ども説明しなければいけないと思っております。
幾つか個別の点について御質問がありましたので簡単に触れますが、まず地価税でございます。
土地を持つことのコストというものを感じていただく、ある程度持っていただくことが、恒久的な意味での地価の安定化、あるいは適正な水準ということに適するという考え方、あるいは資産課税の問題も含めて地価税を創設したわけですが、地価税のつくり方というのは地価に税率を掛けるということでございますので、御指摘のように、地価がどんどん下がってきたことによりまして、今では年間の税収が千五百億円程度になっております。平成四年度、もし〇・三%のままであれ
ば、約八千億円の税収であったわけですので五分の一ぐらいになっている。もう一つのポイントは、去年平成八年度改正で税率を半分にさせていただいたということとあわせて、それほど今や小さくなっております。
ただ、これは土地の保有課税としての固定資産税との関係を常に考えていくべき問題だと思っております。固定資産税の負担との関係を、少なくとも五年に一度は見直せということが法律の附則で書かれておりますので、固定資産税との関係を今後とも見ながら、地価税のあり方については常に考えていきたいと思っております。
それから、土地の流動化対策ということで、法人の長期所有土地の追加課税についての御指摘でございました。
これも平成三年の改正が大きな意味を持っておりますが、必ずしもそのときにできたというか、もうちょっと長い目で、法人なり個人の土地保有に関して土地転がしとかいろいろなことが言われていた時期から変遷をたどっているわけでございます。
そうした変遷の中で、これも昨年、今五%という御指摘がありましたが、一〇%であったものを五%にいたしました。また短期の、超短期といいますか二年以下のものにつきましては、かつては三〇%でしかも分離課税という極めて重い課税制度をとっておりましたが、昨年の改正で一五%の追加課税ということで、かなり軽減されております。
ただ、法人税の中で、あるいは法人が土地を持つということについての考え方について、私どもは、この程度のものは必要ではないかということで去年の制度をつくらせていただいたということでございます。
それから、新規取得土地についての負債利子控除の話でございます。
これにつきましては、土地を取得されて、そのとき借入金で取得されると金利負担が出てきます。その金利を、土地を活用しないうちに一挙に落としてしまうということが適当かどうかということで、これはバブルのときではなくて、昭和六十三年の改正で入れたものでございます。四年間持っていていただく、落とさないでいただいて、四年たったら落としますという形になっておりまして、土地の活用と裏腹で、そのために借りた借金の利子はそれに応じて引いていくという考え方に沿っております。したがって、建物がきちっとそこに一定の規格以上のものができれば、負債利子は引けるという仕組みになっております。かつ、その上物の基準につきまして、これも昨年だったと思いますが、手直しをして実情に合わせたつもりでおるわけでございます。
最後に、個人の不動産所得に係る損益通算の話も出たかと思います。
この点につきましては、不要不急の投資的な土地需要というものを抑制するという観点、いわゆるワンルームマンションの動きに対応したものでございまして、現在もこういう節税ということをねらった動きが必ずしも少なくなっていないのが実情でございまして、そういう意味ではこの制度を今廃止して適当かどうかということにつきましては、私どもは消極的に考えておるということでございます。