猪熊重二の発言 (行財政機構及び行政監察に関する調査会)
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○猪熊重二君 せっかくの時間で、論点が余り広がると困ると思うんでちょっと申し上げたいと思います。
今、西川先生、都築先生、今井先生あるいは武見先生からいろいろお話がございました。私もそれはそれで非常に考えなきゃならぬことだし、重要なことだと思うんです。しかし、今いろいろおっしゃっているのに反対するようで非常に申しわけないんですが、今のようなものの問題提起は、どちらかというと参議院改革なり国会改革なり、要するに参議院をどう改革するかというふうなところにアクセントがある問題だろうと、こう思うんです。そうすると、この行財政機構及び行政監察に関する調査会というものの守備範囲というか、調査会の設置の趣旨とか、その辺とどう関連するんだろうか。
というのは、私も参議院制度改革検討会、小一年やらせていただいて、そこで論じている問題が今先生方がいろいろおっしゃられたこととほとんど同じようなことをやっていたわけですね。ですから、先生方がおっしゃられた中身は賛成なんですけれども、この調査会としてそういう参議院制度改革だとか国会改革とかというところにアクセントを持っていった場合に、持っていっているわけじゃないですけれども、持っていってしまえば、この調査会の設置目的との兼ね合いはどうなるんだろうということが一つ疑問に思えるという点を申し上げたいんです。現行の行財政機構の当否だとか適否だとか、あるいは現行の行政監察のありようの適否だとか当否だとかいうことについて調査、検討、結果を出すのがこの調査会の任務であるとすれば、やっぱり従前この調査会でやってきたことの成果とか結果とか、そういうものをもう少し検討してみるべきじゃなかろうか。
もちろん、現行の行財政機構の適否を考え、あるいは行政監察の適否を考えるについて、参議院の現行のあり方が妥当かどうかということ、その意味では、もちろん国政調査権の行使の適否、委員会審議における、一般調査における国政調査権の行使あるいは請願審査のあり方、そういうふうなものを通じて現行の参議院としての行政監察が十分だ不十分だということはあり得ますけれども、そのことだけでいいのかと。そのほかにもう少し何らかの制度というか、そういうものが必要かどうかということでこの調査会は一年か一年半やってこられている。御承知のとおりオンブズマン、じゃどうだこうだといろいろおっしゃってこられたわけです。
ですから、そうした場合に、非常に絡み合っていて難しいことになりますけれども、例えば、オンブズマン制度を導入することはどうなんだと、それが行政監察のために適切なのかどうかとか、あるいは特別の行政監察委員会というものをつくるのがいいのか悪いのかとか、あるいは、そんなものをつくるのだったら、また新しくつくるよりは現行の請願制度を規約的に拡充強化することの方がいいじゃないかと、そういう観点からの請願委員会の問題は請願委員会の問題ですけれども、要するに申し上げたいことは、そういうふうな新しいものが要るのか要らぬのか。要らぬとしたらどうしたらいいんだというふうな観点で話を進めていったらどうなんだろう、こう思うんです。
あと二点だけ、ちょっとしゃべりついでに申し上げさせていただきますと、結局、先ほど今井先生の方からお話がありました行政監視院法ですね、私はこれは非常に立派な法案だと思うし、これがある意味において、今までやってきたオンブズマン制度と非常にオーバーラップする面があって、私はオンブズマン制度を法案にまとめたらこれに似たような法案になるかもしれぬなと思うぐらいで、この法案自体をいろいろ検討してみるというのも価値あることだろう、こう思います。
それからもう一点は、西川先生がおっしゃった情報公開の問題、これも非常に重要な問題なんで、行政監察のため、あるいは行政の透明化、適正化、公正化のためには情報公開法がもう必要不可欠である、一日も早くつくれと、それはわかるんですが、その問題とこの調査会の射程の範囲の問題とはややずれてくるんじゃなかろうか。
というのは、情報公開法は、一口で言えば国民の知る権利を確保せいということで、国民対行政府の問題として情報公開を国民の基本権として保障せいというのが情報公開法で、だからそれは要らぬとかこれと関係ないとかという意味じゃなくて、必要だけれども、この調査会の目的とのバランスというか兼ね合いというか、その辺ではちょっとずれてくる側面もあるんじゃなかろうかなと。何だか、人のおっしゃったことに対して全部へぽを申し上げておるようで申しわけないんですけれども、以上でございます。