馳浩の発言 (運輸委員会)
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○馳浩君 委員派遣について御報告申し上げます。
去る九月三日から同五日までの三日間にわたり、大分県及び福岡県における空港、港湾及び鉄道の整備状況等の実情を調査してまいりました。
派遣委員は、泉委員長、二木理事、戸田理事、中尾理事、渕上委員、筆坂委員、栗原委員、芦尾委員及び私馳の計九名であります。
本調査団は、運輸省の地方機関から管内の概況等について説明を聴取いたしましたほか、大分県知事及び福岡県知事からそれぞれ県内の運輸事情の概況及び要望事項について説明を受けるとともに、地元の業界団体の代表からも現場の実情と要望事項を聴取いたしました。
また、大分県では大分空港、大分港大在公共埠頭等を、福岡県では天神共同集配所、西鉄福岡ターミナル、博多港、福岡空港等を視察いたしました。
以下、主要事項について順次御報告いたします。
まず、大分空港でありますが、同空港は長距離国際線への対応が可能な三千メートル滑走路を有する海上空港であり、大分県の空の玄関口として大きな役割を担っております。空港周辺にはハイテク企業群が控えていることもあり、平成八年の乗降客数は二百八万人を数えております。今後は、空港利用者に対する利便性の一層の向上を図るため、旅客ターミナルの増改築、大分市及び別府市とのアクセス増進のためのバイパスの整備等が課題と考えられます。
次に、大分港でありますが、同港は近代的工業港湾として発展、整備されてきており、特に平成十五年を目標とする港湾計画に基づいて、平成八年十一月には大在公共埠頭に五万トン級のコンテナ船に対応できる水深十四メートルの大型外貿コンテナターミナルが完成いたしました。今後は、東九州における物流の拠点港としてその能力に見合った利用の確保が課題となります。
このほか大分県では、別府国際会議場ビーコンプラザ及び交通・観光関連の多様な情報サービスを提供するコアラネットワークを視察いたしました。
大分から福岡への移動の際はJR九州が開発いたしました振り子式の高速電車であるソニック号を利用いたしましたが、同社は平成八年から同十二年までの新アクション五カ年計画の推進に取り組んでおります。
次に、福岡市天神地区の共同集配システムであります。福岡市天神地区は、大規模開発により発展を遂げる中で、交通混雑、駐停車問題、環境汚染等が顕在化してまいりました。このような状況の中、平成六年には、都心物流の一層の効率化を図るため、全員参加型の共同出資会社天神地区共同輸送株式会社が設立され、事業を展開してきております。これは、特別積み合わせ事業者三十五社が個々に行っている集配業務を共同輸送会社に集約一元化し、一括委託することによって交錯輸送の排除と集配作業の合理化を図り、交通混雑や労働問題の解消、排ガス等による環境公害の防止に寄与しようとするものであります。全国でも例を見ない都心物流共同集配システムであり、その試みは評価すべきものと考えます。
次に、西鉄福岡ターミナルプロジェクトでありますが、これは西鉄天神バスセンター及び西鉄福岡駅を含むターミナルビルを中心とした一大プロジェクトであり、ホーム拡張による朝夕時のラッシュの緩和、全国主要都市間を結ぶ高速バスネットワークの確立等交通の利便性の向上を図るとともに、広い待合室や車いす対応のエレベーターなど快適で人に優しい施設づくりに配慮したものであり、これからの都市型ターミナルの一例を示すものと考えられます。
次に、博多港でありますが、近年は取扱貨物量が着実に増加しつつあり、特に外貿コンテナの貨物量については、最近十年間で平均一一%を超える高い伸び率を示しており、三万トンを超える大型コンテナ船の寄港もふえております。したがって、これら貨物量の増加、輸送の近代化に対処すると同時に、市民生活のよりよい発展を図る観点から、博多湾東部に大型コンテナバースを有した多目的埠頭香椎パークポート地区及びアイランドシティ地区が整備されて、るところであり、二十一世紀に向けての総合的な港湾空間の形成が進められております。
次に、福岡空港でありますが、同空港は九州の表玄関として現在年間乗降客数は千六百万人を超え、国際線もアジアを中心に十九の路線を数えております。特に、同空港が福岡市の中心部からわずか七キロメートルという至近距離に位置し、市営地下鉄を利用すれば博多駅まで二駅という空港アクセスの利便性は特筆すべきものと思われます。
このほか福岡県では、福岡航空交通管制部、航空交通流管理センター等を視察いたしました。
最後に、今回の委員派遣において関係地方自治体及び各業界団体から寄せられました要望事項について御報告申し上げます。
まず大分県からは、県内拠点港湾に対する予算措置の確保、大分空港の国際化と機能施設の整備促進、テクノスーパーライナーの導入及び事業化の推進、日豊本線の高速・複線化の促進、外国人観光客の誘致の促進と国際観光の振興措置の実施等について要望が出されました。
あわせて、大分県タクシー協会からは、企業経営の安定、輸送秩序の維持等を図るため、混乱のない形での規制緩和の推進や自動車関係諸税の減免などについての要望が出されるとともに、大分県自動車整備振興会からも、規制緩和の緩やかな実施が要望されると同時に、点検整備におけるユーザーの管理責任の強化等についての要望が行われました。
福岡県からは、アジア地域との関係強化を視野に入れつつ、地域における拠点空港の整備に関する調査検討の早期実施、新北九州空港の早期開港、福岡空港に係る整備等の促進、九州新幹線鹿児島ルートの早期整備、北九州港及び博多港の中枢国際港湾としての整備の促進等について要望が出されました。
また、福岡県バス協会から、厳しい競争の時代を迎えるに当たり、平成九年度末で延長期限が切れる運輸事業振興助成交付金制度の継続、軽油取引税の税率の見直し等の要望が出されるとともに、福岡県トラック協会からは、車検期間の延長や都心における駐停車場所の確保等の要望が行われました。
これらの要望につきましては、今後、国政の場において十分検討していく必要があろうかと思われます。
最後に、今回の派遣に当たりまして種々御配慮をいただきました関係者の皆様に心から感謝申し上げまして報告を終わります。