根本匠の発言 (厚生委員会)
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○根本委員 私も、抜本改革、これは新しい制度を導入するものもありますし、こういうものはやはり目的、ねらい、趣旨をしっかりとしながら、本質を踏まえたあらゆる角度からの議論と十分な審議、国民的な理解、これが必要でありますから、十分な検討を重ねながら、しかしながら改革は緊急に、早急に検討を進めていただきたい、こう思います。
次に、健保法上の病床規制と医療法との関係、この点についてお伺いをしたいと思います。
今回の病床規制、医療法での勧告を受けて、医療計画の中で勧告を受けた者については保険の対象としないと、いわば医療法と健保法、これをリンクする形での対応がなされたわけでありますが、この考え方について少し明らかにさせていただきたいと思います。
まず私は、医療法と健保法のそれぞれの法律の目的、制度、これを踏まえて今回の改正の内容を明らかにする必要があると思います。
まず、医療法の目的でありますが、医療法の目的は、医療法第一条で「医療を提供する体制の確保を図り、もつて国民の健康の保持に寄与すること」。「医療を提供する体制の確保を図り、」これが第一条、そして第一条の三で「国及び地方公共団体は、」「国民に対し良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制が確保されるよう努めなければならない。」こうなっているのですね。
この目的を達成するために、国及び地方公共団体は医療を効率的に提供する体制確保の責務を負っているわけですから、ここがポイントでありますが、国民に対し良質かつ適切な医療を効率的に提供する観点、この観点から医療計画を策定する、こういう体系になっているわけですね。
医療計画は、病院病床などの限られた医療資源を効率的に活用し、医療供給体制の体系化を図る観点から、ある程度の計画的な配分が必要であるということで、各都道府県において策定する、こうなっております。
これをより具体的に言えば、病床が偏在することは、都会地に比べて僻地など医療機関が少ない地域では患者の受療機会を失わせる、こういう不公平が生ずる。一方で、病床が多い地域では一人当たり医療費も多い。こういうことになりますから、病床の適正配置は必要であります。
この政策目的、政策的視点に立って、病床過剰地域において地域に不必要と知事が認める新規病床については、その開設の中止を勧告して病床不足地域への配置を促す、こういう病床規制をやる、私は、こういう観点からの病床規制、これは政策合理性があって、合理的な規制だと思います。
一方、健康保険法の方でありますが、第一条ノ二にその目的として、多少中略はしますけれども、健康保険制度は、「医療保険ノ運営ノ効率化、給付ノ内容及費用ノ負担ノ適正化並二国民が受クル医療ノ質ノ向上ヲ総合約二図リツツ実施サルルベシ」こうあります。医療保険の効率的運営、保険医療費の適正化、これが健保法の一つの重要な目的になっております、
今回の改正は、医療分野においては、どうしてもベッド数がふえますと需要がふえる、供給が需要を生む、こういうことが指摘されておりますので、地域に必要十分な病床が確保されている場合には、不必要で過剰な病床については保険契約の対象とはしないという考え方に立つ、こういうことになっております。
この健保法の関係、保険の方で、地域に不必要で病床が過剰かどうかのメルクマール、ここも肝心なんですが、このメルクマールについては、今までは従来の法律の運用の中で、病床過剰地域において都道府県知事が、開設、増床の必要がないとして中止勧告をした医療機関、これについては今までは運用上やってきたのですね。運用上やってきた。運用上やってきて、医療法と健保法の目的、相互の目的を照らして、リンクさせて今までも運用上やってきた。今回はこれを法文上明確化した、こういうことになるわけです。
私は、これはまず考え方としては、医療法、健康保険法、それぞれ目的を述べましたが、この目的から考えると、この考え方は整合性、政策合理性がある。それからもう一つ大事なのは、今回法律に書くわけですから、明文化する、これは手続的にも透明になるので、これは大変今の時代に要請された仕組みだと思うのですね、透明になるわけですから。そう私は評価をしております。
ですから、今回の改正を、江戸のかたきを長崎で討つようなものだという御批判がありますが、この健保法と医療法、この法律の立て方、目的、これをしっかり考えれば、これは当然政策合理性がありますから、こういう批判は当たらないと思うのです。
繰り返しになりますが、要は、医療法の目的は、国民に対し良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保、これをはっきりと目的に書いてあります。それから、健康保険法は医療保険の運営の効率化を目的としております。それぞれの目的を考えると、これは当然リンクしてしかるべきで、制度の整合性の中で私は今回合理的な判断を下した、こう思っております。
厚生省として、医療法の地域医療計画の趣旨、医療法と健保法の関連あるいは今回の措置との関連、この考え方を明快にお答えいただきたいと思います。