小泉純一郎の発言 (厚生委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○小泉国務大臣 当初、財政構造改革法を改正する場合にも、各省庁の歳出の上限枠、キャップ制は外さない、維持するという話でありました。
そういうことにつきまして、私は、財政構造改革法を改正する趣旨というのが、現在の景気低迷という経済情勢も大きく関係していく。その際には、公共事業を大幅に上積みする、あるいは赤字国債を出して減税もするということで、社会保障関係費は全然変えないということでは、十年度予算編成、財政構造改革法が成立した後の基本的な考えに合致しない部分が出てくるのではないか。各省庁、前年度に比べてマイナス予算を組むという中で、社会保障関係費も一切聖域なしに見直そうということで、かなりきつい予算の中を節減に努めてきたわけであります。みんな我慢するのだから社会保障関係も我慢しようよということでやってきたわけであります。
ところが今回、むしろ公共事業は例外だということならば、社会保障も例外でいいではないか、特例を設けてもいいのではないかということで、私は社会保障というのは、特に、景気の好況不況にかかわらず、今後の高齢・少子社会を展望すると、やらなければならないことがたくさんあるし、しかも制度改革という難題が控えている。構造改革をする際にも、国民の理解と協力が不可欠だということになるならば、理解しやすいような方法、手段をとるべきではないか。ただただ予算を削れば、財政が厳しいからといってあちこち削りに削って果たして国民の理解が得られるのだろうかというと、私はそれは疑問に思う。削るべきは削る、ふやすべきはふやす、めり張りをつけてもいいのではないかということから、私は社会保障に関しては特別に例外の規定を設けても国民はそんなに怒らないのではないか。また、与党の国会議員も、社会保障に例外を設けるのだったら自分たちも例外を設けろという声にはならないのではないかという見込みから、あえて社会保障だけは特例を設けるべきだということを主張していたわけであります。
そういう主張を、総理も厚生大臣経験者ですから、私は、口には出さなくても、本会議と委員会で私の発言に対して十分理解をしてくれていたのではないか、今になってみればそのような節が見られます。最終的に、きょう閣議後お目にかかって、あなたの主張も私はわかっていたのだというような発言をなされました。しかし総理は、全省庁、厚生省だけじゃない、総理の立場からして各省庁の立場も理解しなければならないということから、当初は社会保障だけ例外を認めるとほかの省庁にも大きく影響してくるということから上限枠を外さないという方針だったと思いますが、きのう、おとといの党内の雰囲気等を見きわめて、最終的に社会保障だけは例外にしようということで上限枠を停止したのだというふうに理解しております。