伊吹文明の発言 (本会議)

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○国務大臣(伊吹文明君) 鍵田議員にお答えを申し上げます。
 六つの御質問をいただきました。
 まず、時間外労働についてのお尋ねでございますが、終身雇用制が主流の我が国におきましては、時間外労働の持つ雇用調整機能により失業を防止できるという面がございまして、画一的にこれを罰則をもって規制することは適当ではないと考えております。このため、改正法案では、時間外労働に関する上限の基準を労働大臣が定めること及びこの基準を労使が遵守することを労働基準法に規定し、これにより、長時間の時間外労働を抑制することに十分実効があると考えております。
 第二に、休日労働、深夜労働についてのお尋ねでございます。
 深夜労働は、生産プロセスの運営上の必要や国民生活上の利便から不可欠な面があることは否定はできませんが、これに従事する労働者の就業環境の整備や健康管理等のあり方を含め、広範囲な角度から引き続き検討を加え、適切かつ現実的に対応したいと考えております。
 また、休日労働及び深夜労働の賃金の割り増し率については、審議会において、実態調査を参考にして、引き続き検討が行われることになっております。
 第三点は、裁量労働制についてのお尋ねでございます。
 新たな裁量労働制は、対象業務について法律にその範囲を限定した上で、労働大臣が定める指針により具体的運用例を明示することといたしておりますとともに、労働組合が存在しない事業所においても労使委員会が十分機能できるよう、労働者代表の適正な選任を担保するための手続や決議、議事録を労働者へ周知すること等について法律で明確にするなど、御懸念のようなことが起こらないよう十分な措置を講じております。
 第四に、変形労働制につきましては、今回の改正法案では、週四十時間労働制を基盤といたしております。これは、労使が真摯に取り組んでまいりました平成九年四月に全面的に適用されました週四十時間労働制を基礎とすることが最も現実的であり、労働時間短縮にも効果的であると考えたからでございます。
 第五に、審議会の答申との関係についてのお尋ねでございます。
 経済社会の構造変化や働く人たちの働き方への期待、希望が多様化していることに対応いたしまして、意欲あふれ、安心して働ける新たなルールを設けることの必要性については、公労使三者とも共通の認識を持っていただいていると思います。この共通認識のもとで改正法案の内容の検討が行われ、大部分の項目について、公労使一致でおおむね妥当との答申をいただいたものでございます。
 なお、御指摘がございましたように、答申に当たって労働側委員からの意見が出された一部の項目につきましては、今後さらに審議会において、この法律の御可決後、施行に向けての法律の運用の議論がなされる中で検討させていただきたいと考えております。
 最後に、労働行政の基本理念と法案審議における姿勢についてのお尋ねでございます。
 先ほど総理から御答弁申し上げましたのと全く私も同じ考えでございます。一人一人額に汗して働く労働者の長期的な労働条件の維持向上のため、一層努力したいと考えております。(拍手)
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発言情報

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発言者: 伊吹文明

speaker_id: 3636

日付: 1998-04-21

院: 衆議院

会議名: 本会議