加藤修一の発言 (国会等の移転に関する特別委員会)

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○加藤修一君 中村先生の今のお話、大変関心を持って聞かせていただきました。
 東京の写真が出てきて、非常に乱雑だという光景、あるいは逆に多摩ニュータウンですか、かなり整然として、土地の用途、空間のデザインのあり方によっては震災に対して対応できるのかなという印象も持ちましたし、さらにヨーロッパの小規模散在型集落、リスクが小さいという受け取り方をしましたけれども、それについてクラスターシステムという提案をなされていたように思い、非常にそういった意味では関心を持ったわけです。
 ただ、日本は空間が非常に狭いということで、高密度の都市圏についてどういう形で耐震性のある都市設計ができるかどうか、それについては新しい工夫が私はあるように思ったんですけれども、先生のお話を踏まえて私なりにちょっと質問を含めてお願いしたいんです。
 一つは、東京の臨海副都心開発でしょうか、いわゆる人工基盤をつくってやったものについてですけれども、いろいろとこれは耐震上大きな問題が私はあるように思って、クイックサンド現象とか、いわゆる土地としては非常に脆弱である。その開発に際し、災害になったときのいわゆる被害規模想定の観点から、先生といたしましてはどのように認識、評価していらっしゃるか。先ほど冒頭に先生は、この移転については問題があると、しかし阪神・淡路大震災をいろいろ調査した結果、考え方に変化が生じたというお話がありましたけれども、それが第一点なんです。
 それから二点目が、移転に当たって地理的、空間的な移動でいわゆる一極集中的な問題の解決に直接的に効果があるかどうかということなんですけれども、先ほどいろいろ見せていただいた中で、やはりソフト的な対応、社会システムをどういうふうに組み上げるかということが非常に私は大切じゃないかなと思うんですね。
 それで、連邦危機管理庁あたりが考えています危機管理の都計モデルなんかを考えていきますと、いわゆる災害前の被害抑止それから被害軽減、こういった面での事前の対応策をどうとっているかという話と、それから災害後の緊急対応、復旧・復興にひいてどういうふうに普段からきちっとやっているかどうか。いわゆる危機管理のロジスティック、そういったことが非常に大切なように思うんですね。そういった意味では、単なる地理空間的な移動だけで物事が解決できるというのはちょっとかなり行き過ぎのように私は思っていますので、その辺のシステムなどの面から見た対応策ということについてはどういうふうに考えればいいかという、これが二点目です。
 あと、三点目といたしましては、移転費用の関係なんですけれども、これは非常に大きい。数兆から十数兆円という話になりますけれども、機会費用としては非常に大きな値だと思うんですね。移転については、移転者と、それから言葉があれですけれども残留者ということになるわけで、移転先についても大震災についての対応を当然考えなければいけないし、残留者と言うとあれですけれども、そこについても当然考えなければいけない。そういう災害対策費ということを考えていきますと、移転費用の巨大さのことを考え合わせますと、それだけの費用があれば、特段空間的な移動になります移転ということについてはあえてとる必要もないような点もあるのではないかと、そういう理解をしているんです。
 以上三点についていただければと思います。

発言情報

speech_id: 114214298X00319980312_006

発言者: 加藤修一

speaker_id: 23726

日付: 1998-03-12

院: 参議院

会議名: 国会等の移転に関する特別委員会