高木俊明の発言 (国民福祉委員会)

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○政府委員(高木俊明君) ちょっと長くなって恐縮でありますが、まず現在の医療保険福祉審議会の制度企画部会の検討状況についてちょっと触れさせていただきたいと思いますが、この日本型参照価格制度の提案というのは、昨年夏に与党の協議会でおまとめいただいた抜本改革案、これに基づいて御議論いただいておるわけであります。この与党の協議会でおまとめいただいた日本型参照価格制度という提案につきましては、その前、八月七日に発表いたしました厚生省の抜本改革の考え方にも示されておりまして、これに基づいて御議論いただいておるわけであります。
 その際にやはり一番問題となりますのは、参照価格制度というのは、どういう格好でグルーピングをしていくのか、それからまた限度額をどういうふうに決めるのか、それから限度額を超えた額は自己負担ということになりますが、この自己負担というものをどういうふうな格好で考えていくのか、この辺やはりさらに具体的な姿形を見た上で考える必要があるということであります。そういった意味で先般の審議会におきましては、現在約一万二千弱の品目の薬価基準に掲載された医薬品があるんですが、このうち価格ベースで二割ぐらいの数について具体的なイメージがわくような作業というものを専門家の方々に参画いただいてやってみようということになりました。
 そういうようなことで、この作業が、やはり今先生御指摘のとおり、二割程度と申しましてもかなり膨大な作業でもありますし、それから基本的な考え方等々も含めてもっと専門的に詰めなきゃいけない面がありますから、そういったようなことを考えますと、やはり九月いっぱいぐらいまでかかるだろう、その作業で得られた内容を踏まえて、そこで審議会としてはきちっと報告書をまとめようと、今こんなふうな状況であります。
 それで、私どもが日本型参照価格制度を導入することがいいのではないかというねらいといいますか考え方でありますが、これは実はこれまで審議会にもお示ししてまいりましたけれども、四点ほど大きな考え方を持っております。
 それは、一つが、やはり現在薬価差の問題とかいろいろ指摘されておるわけでありますけれども、こういった問題を解決するという問題でありまして、いわゆる広くは薬の使用の適正化という観点であります。その中身としては、薬価差の解消、あるいは薬の多用とか高価な薬へのシフト、いわゆる新薬シフトと言われるものの是正とか、こういった意味での薬の使用の適正化という観点が一点ございます。
 それからもう一つが、より安価な薬の使用というものを促進することが必要なんではないか。いわゆる効き目が同じ薬についてであれば安価である方がいいわけでありまして、そういった意味でその使用の促進が図られるような仕組みがいいんじゃないか。それからまた、医師あるいは患者にコスト意識が働くような仕組みというものを導入する方がいいのではないかという意味で、より安価な薬の使用促進というのがございます。
 それから三点目としましては、価格設定の透明性の確保という点でございまして、この償還限度額につきましても極めて透明性の高いシステムでやっていくべきだということがございます。これは現行の薬価基準制度においても同じだと思います。
 それから四点目としまして、やはり健全な薬の市場の形成ということでありまして、いわゆる薬価差を生み出すというような結果になる過激な値引き競争というようなものを解消して健全な市場原理が働くような、そういったマーケットというものをつくっていく必要がある。それからまた、薬の研究開発努力というものが価格に反映されるような仕組みというものを考えていく必要がある。
 大きくはこの四つの点で日本型参照価格制度というのが適当なんではないか、こういうことでお願いをしているわけであります。
 そういった中で、基本的な考え方としては、私どもとしては、医療の世界におきましてもできるだけ市場経済原則といいますか、これを踏まえた形のものの中でやはり適正な価格形成が行われる方がいいということを基本にしております。
 そういった際のグループの組み方等々については、これを導入するということになりますと法制的な手当てが必要でありますし、また、その際においては透明性のあるきちんとしたシステムというものをつくっていく、こういった中で決めていただく、こんなふうに考えております。
 まさに先生御指摘のとおり、この作業というのは非常に私は時間がかかると思います。そういった意味では、専門技術的な問題から審議に入ってしまったということについての御批判もかなりあるんですが、そういった作業というものを考えますと、早い時点で導入をすべきかどうかという点についてのやはり国民的な合意といいますか、これが必要であるというふうに考えておりますので、私どもとしましても、平成十二年度から新しい制度を実施するといたしますと、早くその方向というものをきちんと決めていかなきゃならないし、また国会でも御議論いただかなきゃならない、このように考えておるわけであります。

発言情報

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発言者: 高木俊明

speaker_id: 28149

日付: 1998-05-21

院: 参議院

会議名: 国民福祉委員会