秋葉忠利の発言 (本会議)
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○秋葉忠利君 社会民主党・市民連合を代表して、野党三会派提出の金融再生のための四法案について、提出者に質問いたします。大変短い時間内に国家存亡の危機とも言える問題についての質問をいたしますので、単刀直入に本題に入ります。
第一に、社民党はかねてから、財政、金融の完全分離を主張してまいりました。その観点から、三会派案で金融再生委員会という大蔵省から独立した第三者機関を創設し、そこに大蔵省の金融企画局を移すことには賛成いたします。同時に、今日の金融が著しく国際化していることを考えると、国際局、これは従来の国際金融局ですが、これも金融再生委員会に移すべきではないのでしょうか。まず、この点について、野党三会派の考え方を伺いたいと思います。
加えて、三月の公的資金投入の決定に当たって、金融危機管理審査委員会の判断は事実の把握と客観性において不十分であり、その結果、当時喧伝された貸し渋り解消の目的も達成できませんでした。
その原因、いろいろありますが、私たちは、預金保険機構そのものが大蔵省の認可法人であり、大蔵省の意向を無視しては存続できない組織である点が重要だと考えます。となると、預金保険機構の監督権限等も金融再生委員会に移すべきだという結論になりますし、同様な理由で、日本銀行の監督等も、大蔵省ではなく金融再生委員会で行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。
次に、大手銀行などがつぶれれば、社会的、経済的に大きな影響を生ずることは言うまでもありません。こうした大手銀行の破綻に際して、三会派案では、国が全株を取得して公的管理に移すことになっております。事の重要性にかんがみて、このような手段の必要性は理解できますが、同時にデュープロセス、すなわち、法的な批判にたえ得る手続をきちんととることも重要です。
特に、この視点から、土地収用委員会の役割、機能をあくまでも尊重すべきだと主張し、沖縄特措法に反対した社民党としては、このことにこだわらざるを得ません。三会派案がこの点で必要十分な条件を備えているかどうか、以下お聞きしたいと思います。
三会派案では、確かに金融再生委員会の判断の客観性を担保するため、あらかじめ司法の判断を仰ぐことになっております。その一環として、高度に政治的な判断、例えば日本経済に重大な影響があるかどうかも司法にゆだねられています。その上、この判断は二日間で下すことになっております。日本の司法制度が世界に冠たるものだとしても、そもそも政治的判断を司法にゆだねることが適切なのかどうか。仮に適切だとしても、これほどの短期間に高度に政治的な判断ができるような環境が整っているのかどうか、慎重に考慮すべき点だと思います。
私は、こうした国民の英知を結集して行うべき政治的判断については、国会を通じた国民のコントロールが及ばない司法に任せるのではなく、主権者である国民の意思が最優先されるべきだと考えます。この点についても、三会派案では当然何らかのメカニズムを想定しておられるはずですが、どのように国民の意思が反映されるのか、御説明いただきたく存じます。
第三に、現在の金融危機の原因は、金融機関や不動産業等の無責任経営、さらに、大蔵省の護送船団方式による指導力の欠如等々、さまざまな要素がありますが、数値的には、都心の地価の短期間大幅下落が原因だと認識すべき問題だと考えております。この前提のもと、日本の銀行はほとんどの融資案件において協調融資という形をとっている等の事実をもあわせて考えると、例えば大手銀行が複数、同時に破綻するケースを想定する必要もあるのではないでしょうか。このような場合に野党案ではどのように対応するのか、伺いたく存じます。
次に、金融危機から脱し、景気向上を実現するための対策の一環として、政府・自民党の考え方は、不動産等の流動化策、これを一つの目玉にしております。野党三会派案はこの点への言及がないのですが、特定資産の流動化についてどのようにお考えでしょうか。
野党三会派が、政府・自民党の考え方と同じく、土地等の証券化を対策の一部として考えていると仮定しての質問ですが、このような市場は日本社会では形成できないという考え方もあります。アメリカで証券化がうまくいったのは、実質において、土地の交換価値ではなく、土地の使用価値を担保にとるシステムだからだと考えられております。
すなわち、日本のように、土地だけを担保にとっている場合、その土地を買った人は、土地の上に建物を建てないと利益が生じないからです。同時に、固定資産税は払わなくてはなりません。アメリカの場合には、既に建物があり、最低限何らかの収入のあるケースがほとんどでした。この違いを考えたとき、日本での証券化は難しいと考えざるを得ないと思うのですが、この点、どうお考えでしょうか。
それから、野党案では、金融機関の破綻前には何ら手を打つ必要はないと考えているようですけれども、北海道拓殖銀行のような場合、地域経済に与えた影響、そして現在与えつつある影響ははかり知れないものがあります。破綻前に何らかの措置を講ずるべきではなかったかとの意見も大変多く寄せられております。この点についての野党側の考え方をお聞かせいただきたく存じます。
最後に、金融再生の出発点は、情報公開にあり情報公開に尽きると言っても過言ではありません。また、先日の参考人の答え方を見ながら感じたことですが、みずから情報公開の努力を誠実に行い、その上で国民の判断を仰ぐといった謙虚な姿勢が必要だと思います。
さらに、大蔵省、金融監督庁、預金保険機構等、政府の姿勢から判断すると、情報公開の大切さがほとんどわかっていないように見受けられます。情報公開のための統一基準をつくったり、公開命令を出す等、できることは多々あるにもかかわらず、何一つ具体化されていないのが現状です。最低限、情報公開が出発点であることを、政府も金融機関も認識すべきだと考えます。
この点については、野党三会派の皆さんと全く同意見だと考えておりますが、再度確認させていただき、私の質問を終わります。(拍手)
〔伊藤英成君登壇〕