深田肇の発言 (本会議)

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○深田肇君 私は、社会民主党・市民連合を代表して、ただいまの総理大臣の報告と、この場における各党の質問、そしてその総理の答弁を拝聴させていただいた上で、次のことについて質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、国連総会の演説において、小渕総理は、世界各地で頻発している地域紛争の包括的な抑止策の必要性を強調されております。軍備管理・軍縮の推進や発展途上国の経済社会開発を含めた総合的な紛争抑止戦略を確立しなければ、今後、大量破壊兵器の使用を伴う深刻な地域紛争が起きかねないという認識に立ったものとして理解をした上で、その立場からすれば、事後的に対症療法的な紛争処理にいたずらにコストを費やすよりも、紛争の背後にある貧困や社会状況の改善を重視した紛争予防の方策こそを優先すべきだという考え方について、これこそが我が国の平和憲法の理念を世界に普遍化する取り組みの一環として評価するものであります。
 それゆえに、いかに具体策を提起し、実行していくかについて、包括的な紛争抑止戦略の成否はかかっていると言えます。まず、当面どのような課題から平和国家としての日本の役割を果たしていかれようとするのか、お伺いをいたしたいと思います。
 さて、このように、日本が国際社会において果たすべき先導的な任務を鮮明にしたにもかかわらず、先ほど来から多くの質問がありますように、アメリカの戦域ミサイル防衛、いわゆるTMD構想について、共同技術研究に着手したような報道も見えます。きょうの御答弁では、まだ決定していないというお話もありますが、私は、宇宙開発を平和利用に限定した国会決議との整合性や、中国を初めアジアの国々の批判の声が起きることを想定するだけに、国民的な討議が必要と考えるところでございます。
 なぜ、こんなに拙速に決定する必要があるのか。私は、強い不満を覚えながら、この機会に反対の意思を表明しておきたいと思います。
 そこで、仮にTMD構想に拍車をかけるきっかけが朝鮮民主主義人民共和国の言うところの人工衛星発射問題にあったとしても、総理の国連演説の理念に忠実であろうとするならば、国民の理解を求めつつ、朝鮮半島の安定につながる施策などにこそ、日本としてのリーダーシップを発揮すべきではないだろうかと考えているところでございます。
 その意味からいたしますと、今最も急がなければならないことは、まず朝鮮民主主義人民共和国との直接交渉を可能にすることが肝要だと思います。その上で、今回の事態についての日本の見解と立場の違いを率直に伝えて、回答を求めるべきだと考えます。
 最近の両国の関係は、皆様御承知のとおり、大変残念な閉鎖的状況になっているところでございますが、近年の日朝関係は、一九八九年の衆議院予算委員会での当時の社会党村山議員の質問に対する竹下総理の答弁、朝鮮半島の人々への反省という発言を契機にして、自民党の大先輩金丸信先生の訪朝、当時の自民党幹事長小沢一郎先生と社会党土井委員長の訪朝などがあり、金日成主席との会談などを通じまして、加えて、最近では、自民党の森訪朝団、中山訪朝団と続き、一九九五年八月十五日の村山総理の植民地政策への反省にかかわる談話などを通じて、両国間の交流が積み重ねておられたことは、御承知のとおりであります。
 また、国際的に確認されている反核のためのKEDOを初めとする具体的な協力支援活動が進めてこられたことも、御承知のとおりであります。
 さらに言えば、訪日が予定されている韓国の金大中大統領も、南北対話を通じて、和解に向けての積極的な施策を進められていることをあわせ考えるならば、今こそ、総理・総裁の決断によって、アメリカを通じるのではなくて、アメリカに任せるのではなくて、直接、朝鮮民主主義人民共和国に対して、直接交渉の場の設定を呼びかけ、その場で、国会決議の精神を初め、日本側の意思を厳重に伝え、その上で、外交上の討議を行うことが必要だと考えているところでございます。
 尊敬する総理大臣小渕先生、そして野中官房長官の英断を期待するところでございます。
 さて、次に、日米首脳会談の主題である日本経済の再建のあり方について、どのような合意に達したのかについて、少しお尋ねをしておきたいと存じます。
 金融再生問題について多くの時間が割かれたようですが、アメリカ側の言い分としては、つまるところ、国際金融市場に混乱を生じさせないためにも、市場の信認を得る形での金融再生の断行にあったのではないかと思われるところでございます。
 時間の関係がありますから、次に入りますが、先般の総理と土井党首の党首会談でも私どもが指摘してありますように、公的資金の内容、性格については、国民に対して明らかにされて、その投入の目的は預金者保護と健全な借り手の保護であることを鮮明にするとともに、金融機関の情報公開のガイドラインを策定し、銀行にその実態公表をさせることが前提と考えておりますが、いかがでしょうか。
 さらに、融資リスクが高いと言われる中小零細企業への貸し渋りがより進行すると考えるだけに、このような状況を解消する観点から、健全な借り手対策こそ重要と考えておりますが、どのようなお考えでございましょうか。
 最後になりますが、銀行からの政治献金は国民から不信の目で見られていることは、御承知のとおりであります。それだけに、金融システム安定のために必要な公的資金投入でも不信に思われるわけでございますから、そのためには、まず金融機関からの政治献金は禁止すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 経済大国日本の今後について、総理の指導性がどのように発揮されるかをお尋ねいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣小渕恵三君登壇〕

発言情報

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発言者: 深田肇

speaker_id: 23928

日付: 1998-09-24

院: 衆議院

会議名: 本会議