吉岡吉典の発言 (国際問題に関する調査会)
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○吉岡吉典君 共産党の吉岡です。
国連憲章に基づく集団安全保障体制の確立というのは、憲章が発足してからの戦後の課題だったと思いますし、私は今もそれは課題だと思っています。
明石参考人のお話を聞いて私は発言する気になったんですけれども、その際、明石参考人の考えでは、憲章に規定しているとおりの集団安全保障体制というものの確立はもう実際上難しいと。したがって、それにかわる新しい状況に対応した安全保障体制ということを想定して、小規模の場合は、大規模な戦争の場合はというような、繰り返しませんけれども、先ほどお話があったような構想は考えられているのかどうなのかということ。
それから、そうだとした場合に、例えば国連と地域機構との協力という場合に、その地域機構のあり方というのはどのようにお考えになっているか。
例えばヨーロッパでいえば、NATOとの協力という場合に、NATOというのは憲章五十一条を根拠にした条約で、実際やっていることは今や条約と全くかけ離れた役割を果たしていると思います。私はこれは外務省にかつて聞いたことがあって、今は条約に基づかないで理事会の決定に基づいて行動しているということでした。そういう今ある地域機構というふうなものはそのままにして協力していくのか、あるいは憲章の五十二条、五十三条の取り決めのような方向での地域の安保取り決めという地域機構というのも再編成されるべきか。あるいは、そういう論議というふうなものはあるものなのか、ないものなのか。私はかつてEU議会代表と東京で会談があったときに質問したら、私の質問の意味がわからなくて答えを得られなかったこともございます。
それから、国連憲章に基づく集団安全保障体制の確立ということは、国際的、世界的にはどのように論議になっているかわかりませんが、私は日本ではほとんどないと思っております。それは、日本の安全保障を論ずる場合に安保体制の堅持ということは強調されるけれども、同じ日米安保条約でも、十条で国連の措置が効力を発揮するようになったらこの条約を廃棄するということが書かれておりますね。私はそれを理想として安保条約も成り立っていると思います。したがって、我々は、五十一条に基づく安全保障体制ということにとどまらないで、やはり国連の本来の集団安全保障体制が効力を発揮するように努力すべきではないか。
その声がほとんど政府から聞かれないのはどういうわけかということをかつて外務省に別の委員会で質問したら、安保堅持が必要ですということだけで、それについての答えはとうとう得られませんでした。したがって、これは関心にもないのかなと思いましたけれども、そういう点に関連して明石参考人の御意見をお伺いしたいと思います。