赤松広隆の発言 (議院運営委員会)

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○赤松(広)委員 今の杉浦正健法務委員長の解任決議案について、補足をして私からも意見を述べ、本日の本会議における審議を進めていただきたいということを強く求めたいと思います。
 まず一つは、何ゆえにこれほどまでに法務委員会が混乱をし、そしてまた、重要な法案がいろいろかかっているにもかかわらず、長時間の日程を費やしているのかということであります。
 これは、私ども民主党を初め野党側がサボタージュをしているわけでは決してなく、その一例を申し上げれば、かつて、審議をやろう、理事会をやればいいじゃないか、あるいは法務委員会をやろうということで委員長を捜したら、雲隠れしちゃってどこにもいない、院の事務局にも、場合によったら警察に捜査をお願いしてでも、とにかく委員長を見つけようなんという、そんな無責任な雲隠れ、所在不明の事件があったことは、皆さん方記憶に新しいところでございます。
 しかも、今回、特に私どもが問題にしておりますのは、例えば、きのうも夜、委員会をやりたいと言い、審議時間わずか一時間、そして、その一時間で少数会派に割り当てられた時間は二分とか三分とか。二分、三分でどういう質問をするのか。もう、とにかく形だけやればいい。何日だけやった、何時間だけやった、そういうことに血道を上げて、法案の中身を深化させようとか、議論の中でもっといい結論を導いていこうとか、そういう努力が全くされていない。
 しかも、きのうの委員会は、政府側の都合で出られないから、これも自分たちの都合で取りやめにする。そして、きょう午前中二時間の審議時間をとって、それでもって緊急上程する。さっき、与党の逢沢筆頭は本日と言いましたが、先ほどの理事会では、中川議運委員長は、昨晩あるいは昨日そういう申し出があったということを言っているわけで、その中川委員長の言が正しいとすれば、もうきのうの時点で、きょうの緊急上程、強行採決を決めていたというふうに判断ができるということでございます。
 しかも、議運委の先生方には、大変議会のルールに精通された方ばかりで、そんなことは言わずもがな、御存じだと思いますけれども、そもそも、長年、我々の先輩のよき慣行といいますか、長年のいろいろなことがあったのでしょうけれども、そういう中で積み上げてきた一つの議会運営上のルールとして、前日に上げたものは次の日の本会議か、あるいは直近の本会議で上げる、自動的に上がってくる。
 しかし、その午前中に上がったものを緊急上程しようという場合には、少なくともすべての会派、万が一のときは一、二例外もあったかもしれませんけれども、基本的には、与野党を問わず、その会派を代表する理事の了解のもとに理事会で決め、そしてその責任者たる所管の委員長が議運委員長に対してあるいは議長に対して緊急上程の申し出をする。そういうルールが、国会も波乱のときもありあるいは与野党が激突するときもあり、いろいろな状況がありましたけれども、そういう最低限のルールだけはきちっと守ってこの間やってきた。
 ところが、自自公の枠組みができたからかどうかわかりませんけれども、とにかく数を頼りに何でもやっちゃえ、何でもできるんだ、また、何でもできることをこの際示しておこうということなのかどうかわかりませんけれども、我が党を初め共産党、社会民主党、三党が強くこの緊急上程も反対、そしてもう少し理事会で話し合いをして、二つの法案は全く別個の法案なんだから、それぞれの取り扱いについてきちっと議論をして決めようじゃないかということを言っているにもかかわらず、議論の必要なし、とにかく二時間だけ過ごせればあとは強行採決をして、そしてとにかく本会議に緊急上程だというようなことをやろうとしてきたということで、このことについては、何としても私どもは許すことはできないということであります。
 先ほど与党の筆頭理事から、一国会内に云々ということがございましたけれども、解任決議案なりそういうものは、必ず一国会会期内一回でなければならぬとか、あるいはそれはもう厳格にどうだとかいうことは、どこかに書いてあるなら示してほしいと思うし、それからまた、それは通常はほとんど今まで一回しかやっていない。それはなぜかといえば、それほどひどい委員長は今まではいなかった、今度はそれほどひどい委員長だから二回もそれが出されるということであります。
 特に、前回、私どもが法務委員長解任決議案を出しましたのは、いわゆる盗聴法、通信傍受の関連三法案の中身についても問題でありますし、その取り扱いについて、特に委員長に瑕疵があるということで出したわけでございますけれども、今回の場合は、扱う法案も違う、そして特に野党三会派不在のまま強行採決をして、しかも、長年の議会のルールを打ち破って緊急上程を申し出るというような。それも全会一致なんて。それはたまたま委員会に欠席していたのが、いないから全会一致なんということを言っているわけで、我々はちゃんと昨日から、もう緊急上程はだめですよということをそれぞれの会派の理事が杉浦委員長に言っておるわけでございまして、その辺については、大変これもまた問題が多いということであります。
 したがいまして、我々は、こういう法務委員長としての今申し上げたような適格性ということを考えれば、もうこれは著しく欠いており、議会の最終日でありますけれども、ぜひこれは、この責任を、あるいはこの結果を問うという意味で、本会議において同君の法務委員長解任の議案の取り扱いをするべきであるということを思います。
 万が一数を頼りに、自自公でもってとにかく議運委員会で何でも議決すればいい、自分たちに都合の悪いことはやらせなければいいというようなことが許されるとしたら、議運の理事会なんというのもまず必要ありませんし、政党間の事前の話し合いなんということも、これも全く必要なくなる。もう行ってこいで、この委員会の現場へ来て、ほら採決だということですべてが決められてしまうということになるわけです。
 後ろで議長、副議長も聞いておられますけれども、議長、副議長も、もしそういう取り計らいがされるとしたら、そういうことを、議長、副議長の責任のもとにベルを押すわけですから、そういう本会議を開催していいのかどうか、これもまた私は結果的には問われることになるのではないかというふうに思いますので、その意味で、適正、賢明な運営を、そしてまた取り計らいをされるように強く求めておきたいと思います。
 二つ目。与党の筆頭理事の方が、議院運営委員長中川秀直君解任決議案についての見解も述べられましたので、こちらについても、私の方からその解任決議案の提案の理由及び背景を御説明させていただきたいというふうに思っております。
 議院運営委員長は、国権の最高機関である国会にあって、議会運営に責任を持ち、中立公正にその職務を全うし、国会の権威を守るという極めて重い職務にあることは、皆さん方御承知のとおりでございます。
 しかるに、議院運営委員長中川秀直君は、会期末である本日、法務委員会が全会派の一致を見ないままに、すなわち、先ほど私が申し上げたように、民主、共産、社民のそれぞれの理事が明確に反対ということを伝えていたにもかかわらず、緊急上程してまいりました外国人登録法の一部を改正する法律案並びに出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案について、法務委員会の緊急上程を、昨晩電話で打診をされたときに、むしろ、いやいや野党の同意が得られないんだから緊急上程は控えるべきではないのか、あるいはもう一度その扱いについて理事会できちっと議論をしてから出されてきたらどうですかということを、本来であれば勧めるべきであったにもかかわらず、わかりましたと言って、その取り扱いを認め、本日の本会議の議題にのせることを、議運委員長の立場としては、その委員会を所管する責任者でありますから、それを認めたということであります。
 そもそも、会期末に緊急上程するほどの法律案であれば、よほどの緊急性、重要性があると判断されるのが常識であります。外国人登録法の一部を改正する法律案は、全会一致の法律案であり、これまでの慣例を見ても、緊急上程はやむを得ないと判断するとしても、出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案については、重要な問題点を含むということが、小渕総理ではありませんが、よくよく検討してみたらそういう点が多く含まれているということで、十分な審議が今求められている。ですから、私どもは引き続いてこれは継続審議にすべきだということを主張してきたわけであります。
 しかも、両法案は与党が主張するような不即不離のものではない。したがって、そもそも趣旨説明もこの本会議で別個に扱って、本会議の取り扱いもしたわけでありますから、分離して成立させるのが本来の筋と考えるものであります。にもかかわらず、議運委員長としてそういう取り扱いをしようということにはしなかった。
 こうした議会制民主主義を破壊する議会運営は、中立公正である委員長の職責に反し、与党の多数横暴を許すというあしき前例をふやし、国権の最高機関である国会の権威を失墜せしめる行為であり、断じて容認することはできないのであります。
 かかる事態を招いた中川委員長の責任は極めて重大であり、解任に値するということを思います。これが本決議案を提出する理由であります。
 私からは以上です。

発言情報

speech_id: 114504024X05419990813_006

発言者: 赤松広隆

speaker_id: 908

日付: 1999-08-13

院: 衆議院

会議名: 議院運営委員会