与謝野馨の発言 (本会議)

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○国務大臣(与謝野馨君) 中野議員にお答えを申し上げます。
 まず、中小企業近代化促進法を見直す理由についての御質問でありますが、中小企業近代化促進法は、昭和三十八年、大企業と中小企業の生産性格差の是正を目指し、業種ごとの中小企業の近代化を図るために制定され、その後、時代の変化に応じて、制度の見直しが行われてまいりました。
 しかし、今日の経済におけるグローバル化、高度情報化の進展、技術レベルの上昇といった時代の変化に対応するためには、業種ごとの対策ではなく、個別企業、グループ等による製品、サービスの高付加価値化や、市場指向性の追求などの経営革新を支援することが必要であり、このため、今回、中小企業経営革新支援法を立案した次第でございます。
 次に、中小企業新分野進出等円滑化法を見直す理由についてのお尋ねでございます。
 本法は、対象業種が製造業等四業種に限定されており、かつ、支援を受けるためには生産額の大幅な落ち込みといった要件を満たす必要があることから、景気低迷が長期化する中で、幅広い業種における中小企業の経営革新を支援するには不十分であるといった問題点が顕在化してきたため、今回、見直しを行うこととしたものでございます。
 次に、経営革新計画の内容についての御質問でありますが、新商品の開発や生産、商品の新たな生産の方式の導入等、新たな事業活動であって、経営の相当程度の向上が見込まれるものを経営革新と定義し、支援対象といたします。計画の承認については、地域性の高い事業については都道府県が、その他のものは国が承認することとしております。また、支援措置としては、新商品開発、人材育成、販路開拓等のソフトな経営資源に対する低利融資制度、中小企業信用保険法の特例、補助金等の支援措置を充実させてまいります。
 次に、中小企業政策と地方分権との関係についてのお尋ねですが、中小企業は地域経済の重要な担い手であることから、地域の実情に合った政策を実施するため、地方ができるだけイニシアチブを持つことが重要であると考えております。この観点から、中小企業経営革新支援法においては、地域性の高い経営革新計画の承認は都道府県において行うこととしております。
 次に、中小企業経営革新支援法におけるセーフティーネット対策についての御質問でありますが、中小企業経営革新支援法では、外的要因によって業況が悪化している業種に属する中小企業が、その経営基盤の強化を図る場合に、低利融資制度、信用保険の特例等の金融面を中心とした支援を講じることとしております。その際には、業界全体として事業に取り組むことが効率的であると考えられることから、商工組合等が計画作成主体となって事業を推進するなど、主体的役割を果たすことが期待されております。
 次に、事業者の利便性に配慮した制度にすべきとの御指摘でございますが、中小企業近代化審議会の最終答申においても、計画の申請や助成措置に関する手続を簡略化する等、申請者の負担に関する軽減に配慮することが必要であると指摘されております。このような点を踏まえ、中小企業経営革新支援法の施行に当たっては、事業者の利便性を最大限に配慮し、計画の申請の手続についてはできる限り簡素化を図り、また計画承認が迅速に行われるよう、体制の整備に努めてまいります。
 次に、中小企業総合事業団法に関するお尋ねですが、本法案は、融資、信用保険、指導、研修、共済等の事業を一体的に行わせることにより、特殊法人等の整理合理化を推進し、これまで各法人が持っていた知見の相互活用を図ることにより、中小企業施策の総合的かつ効率的な実施を図るものであります。
 また、今回の統合を機に、高度化融資事業の抜本的な見直しや、中小企業、中小ベンチャー企業による新事業開拓の支援を強化してまいります。一方、統合を機に、中小企業に対するサービスの低下がないよう配慮しつつ、組織、役職員数、予算及び業務について必要な見直しを行い、スリム化に最大限努めてまいります。
 次に、今回の統合が特別保証制度に悪影響を与えるのではないかとのお尋ねですが、今回の統合は、中小企業施策の中核的推進機関を創設し、中小企業施策をより総合的かつ効率的に推進することを目的とするものであります。現在中小企業信用保険公庫が行っている業務は新事業団が引き継ぐこととしており、信用保証協会が行う特別保証制度に係る業務に悪影響を与えることはございません。
 次に、大企業の中小企業に対する優越的地位の乱用に関する御質問ですが、中小企業が公正かつ自由な取引環境のもとで健全な発展を遂げられるよう、従来から、下請代金の不当な減額等の不公正な下請取引の強要について、下請代金支払遅延等防止法に基づき厳正に対処するとともに、中小企業に対する相談、情報収集、指導の充実等に努めてきたところであります。今後とも、取引の適正化に努めてまいる所存であります。
 最後に、中小企業の事業参入の機会の確保についてのお尋ねでございますが、中小企業が市場において新たな事業分野に参入する際には、大企業の場合と比べて、一定の困難が生ずることが多いと考えられます。このため、中小企業が資本、労働、情報、技術を獲得することを円滑化すること等を通じ、中小企業の公平な事業機会の確保を図ることとしているところであります。引き続き、その着実な推進を図ってまいります。(拍手)
    〔国務大臣有馬朗人君登壇〕

発言情報

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発言者: 与謝野馨

speaker_id: 23890

日付: 1999-03-09

院: 衆議院

会議名: 本会議