石毛えい子の発言 (本会議)

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○石毛えい子君 松崎議員より、民主党提出の年金法案へ御質問をいただきました。提出者の一人として御答弁をさせていただきたいと存じます。
 まず、基礎年金の国庫負担割合を二分の一に引き上げれば、どのようなメリットがあるかとの御質問でございますが、基礎年金の国庫負担割合の引き上げにつきましては、ほぼ全政党が一致して賛成しております。問題は、現下の社会経済情勢で、いつこの国庫負担引き上げを実施するかにあります。ただいまの政府御答弁を伺っておりますと、二〇〇四年までにそうした機が来ることを期待しというような御答弁もございましたので、より一層、いつこれをするかということを明確にしていくことが重要だというふうに考えるところでございます。
 現在、先ほど山本議員の提案理由にもございましたように、国民年金は三割を超える未納、滞納者を出しております。こうした状況に対しまして、民主党が提案いたしましたように、平成十一年度、一九九九年度からということは、直ちに実施するということを含意していると思いますが、国庫負担を二分の一に引き上げてまいりますと、国民年金の保険料は、現行の一万三千三百円が一万三百円に下がります。
 この保険料引き下げで、保険料を納めやすいという状況が生じ、無年金者の発生を減少させていくことに資する、こういうメリットがあると思います。また、厚生年金においても、保険料が一%下がる可能性がございます。そしてまた国庫負担割合の引き上げは、基礎年金制度の運営に対して国の責任を明確に示していくというふうに国民は受け取られると思います。そのことは、年金制度への国民の信頼を取り戻すことになります。
 つまり、保険料を引き下げること、また年金制度への信頼を回復していくことから消費需要が活性化することになりまして、景気回復に資する効用もございます。老後の不安を持つということが、現在での消費需要の萎縮の大きな原因の一つでございますから、現下の経済情勢でこの国庫負担を引き上げることは、大きなメリットになると申し上げることができます。
 次に、民主党が基礎年金を税方式にしていくという主張、その理由でございますが、まず、松崎議員が御指摘されましたように、年金制度を運営するに当たって重要なことは、長期的視点に立って年金財政を安定させること、その上で、だれもがひとしく老後の所得を保障されるよう、真のセーフティーネットとして基礎年金を位置づけ、基礎年金として最低限ここまで保障する、そういうセーフティーネットを国が用意し、国民に示していってこそ、国民が抱く将来への不安、年金制度に対する不信、不安が解消するものだと考えられます。
 現行の社会保険方式による運営では、保険料の未納あるいは制度への未加入が避けられない現実を生み出しておりますし、また、収支の均衡を重視する現行の保険方式のままでいけば、二〇二〇年ごろには、国民年金の定額保険料が二万四千八百円になるという厚生省の試算もあり、ますます空洞化が進み、国民年金制度の基礎が破綻する不安が持たれるところでございます。
 基礎年金を税方式に移行することによって空洞化が解消され、真の国民皆年金制度をつくることができます。同時に、税方式への移行は、いわゆるサラリーマンの妻と言われております国民年金における第三号被保険者の問題、あるいは障害者の無年金問題などを解消していく、そうしたメリットも税方式の中にございますことを申し添えさせていただきます。
 最後に、今回の年金改正に対する民主党の姿勢についてお尋ねがございました。
 繰り返すまでもございませんが、年金制度改正は、安定した制度、信頼される年金制度をつくり上げて、国民の老後の不安を解消することに目的がございます。今回の改正では、前回、松崎議員の御主張の中にもございましたが、九四年改正において検討課題とされました基礎年金のあり方、特に国庫負担引き上げの問題に解決の方向性を打ち出すことに重要な課題がございました。
 しかし、先ほど来政府の御答弁にございますように、国庫負担問題は明確な方策を得るまでには至っておりません。また、年金審議会の議論でも、このことが正面から取り上げられてまいりませんでした。これまでの政府答弁では、社会保険方式を維持したい、あるいは基礎年金を全額税負担に変えていけば生活保護と同様の制度になるというようなお答えがあるのみで、将来への不安を解消できる年金制度はいかにあるべきかの答弁はございませんでした。
 そしてまた、社会保障制度審議会ではこのような指摘をしてございます。今回のように将来の方向を示さないまま、年金財政の歳入にかかわる重要事項に特別の措置を講ずるのでは、将来の年金財政の均衡を損ないかねず、国民の年金制度に対する信頼を揺るがしかねない。したがって、安定した年金制度の確立が、国民の老後の制度への安心感を高め、我が国経済に好ましい影響を与えるとの視点に立って、制度全般にわたる改革を速やかに行うべきである。社会保障制度審議会の政府案に対する答申でございます。
 民主党は、平成十六年度、二〇〇四年までに全額税方式への移行を提案しております。国庫負担割合二分の一への今回の我が党の提案を契機に、財源のあり方も含めて議論を深化し、老後の暮らしの安定に資する年金制度への信頼回復に、民主党提案に御賛同をいただきまして、政治の責任が果たされますことを期待して、私の答弁を終わらせていただきたいと思います。(拍手)

発言情報

speech_id: 114505254X01219990309_026

発言者: 石毛えい子

speaker_id: 30719

日付: 1999-03-09

院: 衆議院

会議名: 本会議