野田毅の発言 (本会議)
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○国務大臣(野田毅君) 行政管理庁が研究した番号制と今回の改正法案との相違点についてのお尋ねでございます。
住民基本台帳ネットワークシステムというのは、地方公共団体共同の分散分権的システムでございまして、保有情報を、住民票コード、氏名、住所、性別、生年月日及び付随情報のみとすることでございますので、国が相互利用の促進を図るために導入する番号制というものとは異なるものであるということを申し上げたいと思います。
住民基本台帳法の目的規定と、住民基本台帳ネットワークシステムの関係についてのお尋ねがございました。
このシステムは、市町村が住民基本台帳制度を運営するという基本的枠組みを維持しつつ、住民の利便の増進や、国及び地方公共団体の行政の合理化のために、全国的な本人確認のための仕組みを付加するものであり、住民基本台帳法の目的に沿ったものであると考えております。
このシステムの費用対効果についてのお尋ねでございますが、費用につきましては、システム開発費などの基本的な導入経費として約四百億円、コンピューター維持費等の年間経費として約二百億円を見込んでおります。一方、効果につきましては、数値化可能なものだけを一定の仮定のもとで、節減時間、人件費等により試算をいたしました場合、毎年、行政側で約二百四十億円、住民負担の軽減として約二百七十億円を見込んでおります。
それから、電算処理業務の外部委託に伴う個人情報の漏えいについてのお尋ねでございます。
このシステムにおきましては、電算処理業者に、本人確認情報の漏えいを防止するための安全確保措置を講じることを義務づけておりますとともに、当該電算処理に従事する者についても、通常よりも重い罰則により担保された秘密保持義務を課しておりまして、個人情報は適切に保護されるものと考えております。
端末の増加に伴うセキュリティーの問題についてのお尋ねがございました。
このシステムにおきましては、ネットワーク端末を保持するすべての者に、本人確認情報の漏えいを防止するための安全確保措置を講じることを義務づけるとともに、端末を操作する者についても、通常よりも重い罰則により担保された秘密保持義務を定めており、セキュリティーは適切に確保されるものと考えております。
それから、本人確認情報の漏えいや盗用があった場合の責任の所在についてのお尋ねでございます。
このシステムにおきましては、市町村、都道府県及び指定情報処理機関それぞれに、情報の安全確保措置を講ずることを義務づけております。仮に、この義務を怠ったために情報の漏えいや盗用が行われたとすれば、その漏えいや盗用が行われたところがその責任を負うものと考えております。
本人確認情報の提供実態の把握や使用済み情報の消去についてのお尋ねですが、国の機関等への本人確認情報の提供の状況につきましては、報告書が作成され、これが公表されることとなっております。また、本人確認情報の提供を受けた国の機関等は、これらの情報の安全確保措置を講ずる義務を負っており、不要となった情報については消去することが適切であると考えております。
次に、このシステムとオンライン禁止条項との整合性についてのお尋ねがございました。
このシステムに基づく情報の送信につきましては、個人情報保護措置を講じた上で、法律の規定を置くことにより、条例の禁止規定が解除されるものと考えております。なお、その他の情報の送信につきましては、当該条例の禁止規定は従来どおり効力を有するものであり、条例そのものの効力は失われないものであります。
それから、住民基本台帳カードの発行申請の義務づけについてのお尋ねがございました。
このカードは、住民の任意の申請に基づき発行されるものであること、また、カードの交付を受けない場合においても、従来どおりの行政サービスを受けることが可能であることなどから、制度上のみならず事実上も、このカードの発行申請が義務づけられることはないものと考えております。
それから、指定情報処理機関についてのお尋ねがございました。
この機関は、高度な秘密事項である住民票コードを含む本人確認情報に係る事務を合理的かつ効率的に運用させるための全国的な組織でありまして、地方公共団体が基本財産の全部または一部を拠出している法人であります。自治大臣が、本人確認情報処理事務を行おうとする者からの申請を受けて、その能力、組織及び職員の体制等が十分に信頼に足りるか否かの基準に照らして、指定を行うものでございます。
本人確認情報に係る事務の指定情報処理機関への委任についてのお尋ねでございますが、このシステムは、広域的な地方公共団体である都道府県が、事務処理の効率性、正確性を確保するため、その事務のうち、全国的組織が一括して行う方が適当であるものを、全国センターである指定情報処理機関に委任できるとするものでございまして、指定情報処理機関にすべての事務を委任するというものではございません。
最後に、個人情報の集中管理による地方分権の形骸化のおそれについてのお尋ねがございました。
このシステムは、国が本人確認情報に関する事務を執行するものではなく、また、都道府県知事の委任により、事務処理の効率性、正確性のために指定情報処理機関に事務を担わせるものでございます。したがって、地方公共団体が連携して構築していくものであり、地方分権の推進に資するものであると考えております。(拍手)
〔国務大臣宮澤喜一君登壇〕