山本深雪の発言 (国民福祉委員会)

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○参考人(山本深雪君) 今のシステムの中で気になっていることは、医療上の判断をメーンにして医師の裁量権で決定されているように思います。合議体五人のうちの三人までが医療委員イコール医師という構成になっていると思いますが、私はそこを入院患者の人権を守るためのシステムであるというふうに考えていくのであれば、医療委員という枠の中に生活支援を一緒に考えていただけるはずのPSWの方々にぜひ入っていただきたいというふうに思います。
 そして、医療委員が五分の三という比率自身もやはり長期的には見直しをしていっていただく必要があるだろうと思います。その方が、帰る場所がない場合でも、本人がここをもう出たいんだと、医療上ここにいても変わりはないですよというときに、これは一例ですが、私たちであれば、住む場所を探してきて、契約する準備をして退院というふうなサポートをしていくわけですね。そういうふうな気持ちでもってきちんとサポートしていける、そういう委員を審議会の下に専門委員会があるような形の二重のあり方で考えていくことの方がはるかに実効性があるのではないかというふうに思います。
 そう思ったときに一つの参考になったのは、九七年にカリフォルニア州の方に研修に行ったんですけれども、そこにはPAIMIというアメリカ精神障害者権利擁護法という法律があって、そこに規定されて働いている公益法律事務所というのがありました。患者の権利を守る事務所なんですけれども、そこで働いていたのは、法律家は一名そこの事務所で雇用されていましたけれども、あと三名が精神医療のユーザー体験者が働いていました。それぞれに任務分担をうまくやって連係プレーを持ちながら、必要に応じて適宜御本人の話を聞きに行く、そして家族関係の調整をしたり、住む場を探したりというふうな、そうしたフォローも含めて、審査会の委員といいますかとしてやってはりました。あれはとても有効だなというふうに思いましたので、日本においてもぜひそういう、実際に機動力のある患者にとって有効な制度にしていく必要があるだろうというふうに思います。
 それと、独立性の問題で言われたんですね。確かに都道府県の精神保健課というのは措置入院の窓口にもなっているわけですから、そういう強制執行している窓口とイコール権利擁護を担う窓口の電話先が同じであるというのは、かける側の患者からして、こんなのでいいのかなという非常に不安感があります。本庁の中に置くのではなくて、せめてセンターの方に移していただきたいというふうにとりあえず思います。それでなければ本当に信頼できないよというのが気持ちとしては患者サイドではあります。
 あともう一点は、これまでの歴史的なあり方、大和川病院のときもそうでしたが、現状を私たちよりももっと御存じのはずかなと思っていた業界の方は事前には批判しなかったですね。審査会の中にドクター委員が五分の三いらっしゃいますけれども、余り批判をやはりされませんね。
 それは、医師法の倫理規定か何かに、そういう他人の見立てについてはほかの医者は批判してはいけないというふうな倫理規定があるそうなんですけれども、私たちはむしろ本人が出たいと言って審査請求されたのであれば、出ていいのかどうかという医療上の判断は入ることは認めますけれども、出たときの生活のサポートの方がはるかにウエートが高いというふうに思いますので、今の五分の三の見直しを含めて生活面のサポートをしていく委員をもっとふやしていく、そしてさらに、学識経験者だけではなくて、退院患者も含めて本当に生活をサポートしていく仕事に取り組んでいる人たち、そういう人たちが委員になっていけるような制度というのが実際に一番実効性が高いというふうに思います。

発言情報

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発言者: 山本深雪

speaker_id: 32128

日付: 1999-04-20

院: 参議院

会議名: 国民福祉委員会