陣内孝雄の発言 (本会議)
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○国務大臣(陣内孝雄君) 組織的な犯罪に対処するための法整備に関する三法案について、一括してその趣旨を御説明いたします。
近年、暴力団等による組織的な犯罪が少なからず発生しており、我が国の平穏な市民生活を脅かすとともに、健全な社会経済の維持発展に悪影響を及ぼす状況にあります。
一方、このような組織的な犯罪の問題については、国際的にも協調した対応が強く求められ、主要国においては法制度の整備が進んでおります。
そこで、この三法案は、このような状況を踏まえ、これらの犯罪に適切に対処するため、必要な法整備を図ろうとするものであります。
まず、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律案の要点を申し上げます。
第一は、組織的な殺人、詐欺等の処罰を強化するものであります。
第二は、一定の犯罪行為により得られた犯罪収益等を隠匿等するいわゆるマネーロンダリング行為を処罰するほか、金融機関等に対し、疑わしい取引についての届け出を義務づける等するものであります。
次に、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律案の要点を申し上げます。
これは、犯罪捜査のために強制処分として行う電気通信の傍受に関し、その要件、手続、その他必要な事項を定めるものであります。
まず、通信傍受の要件等について、対象とする犯罪を一定の重大な犯罪に限定し、他の方法によっては真相の解明が著しく困難な場合に限るなど、厳格な要件、慎重な令状請求及び発付の手続等を定めることとしております。
また、傍受の実施の適正の確保及び関係者の権利保護を図るため、令状の提示、立会人の立ち会い、傍受をした通信の記録の取り扱い、通信の当事者に対する通知、不服申し立て等に関する規定を設けることとしております。
さらに、通信の秘密の尊重等について規定することとしております。
次に、刑事訴訟法の一部を改正する法律案の要点を申し上げます。
第一は、電気通信の傍受を行う強制の処分ができる旨の根拠規定を同法に設けるものであります。
第二は、証人またはその親族に対して脅迫、威迫等が行われることが刑事手続の円滑、適正な実施を妨げる一因となっていることから、これらの行為が行われるおそれがある場合に、証人等の住居等が特定される事項についての尋問を制限することができること等の措置を定めるものであります。
以上が、これらの法律案の趣旨であります。
政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第ですが、衆議院におきまして、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律案について、犯罪収益が生じる前提となる犯罪に児童買春周旋の罪等を加えること等を内容とする修正が行われております。
また、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律案について、通信傍受の対象犯罪を薬物関連犯罪、銃器関連犯罪、集団密航に関する罪及び組織的な殺人の罪に限定すること、傍受の実施に当たり第三者の常時立ち会いを必要とすること、他の犯罪の実行を内容とする通信の傍受に関し、その要件を限定するとともに、この傍受に対する裁判官の事後的な審査の手続を設けること等を内容とする修正が行われております。(拍手)
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