宮澤喜一の発言 (本会議)
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○国務大臣(宮澤喜一君) 総理の御答弁を補足いたします。
今の財政の現状につきましていろいろ御批判があり、また、今の状態は交付税を除けば国債の発行額よりも税収の方が少ないということまでおっしゃいました。まことにそのとおりでありまして、国税収入は十年前の状態に戻っておりますから、そのような憂うべき状況でございます。
ただ、せんだっても申し上げましたように、小渕内閣が発足をいたしまして一年余りでございますが、確かに経済は恐らく底をついたろう、少しずつよくなりつつあるというところまでは、徐々ではありますけれども、そういう認識は持ってよろしかろう。しかし、この前に申し上げましたように、個人消費は非常に弱いわけでございますし、設備投資は起こっていないわけですから、民需による回復力というものはやはり非常に弱いと言わざるを得ません。
したがいまして、このたびの補正予算と来年度の予算、財政の困窮はわかっておりますけれども、ここはやはり財政が支援をしなければ、もう一度だけしなければならないという気持ちで補正予算を編成いたしましたし、また、来年度の予算もその延長で考えざるを得ないだろうと思っておるわけでございます。
それに関連いたしまして中期財政のことにお触れになりましたが、十数年、予算委員会の御審議でこの中期財政見込みを提出いたしております。今年も、本予算を完成いたしましたら、その編成後に予算委員会に御提出を申し上げるつもりであります。
ただ、よく御存じのとおり、この試算は、従来から一定の成長率を仮定しておるものでございますから、今日のようにマイナスの成長率になりますと、仮定している仮説が全く異なってしまっておりますので、正直を申しますと、我が国の経済がもっと成長のサイクルに入りましたときに、改めてこの中長期の見通しをつくって御審議をいただく、御討議をいただくということが大事ではないかと考えております。現状で差し上げております資料は、意味はございますけれども、想定しておりますところがかなり現実と離れておるということでございます。
そこで、お尋ねの一番大事な点は、財政はこうなっているが、さて来年をどういうふうに見ているのかということであったと思います。
来年度の予算は、ただいま査定をいたしておるところでございますので、全体のことを正確には実は申し上げられないと思いますけれども、私の見ておりますところでは、来年度の歳入、国税の税収について見ますと、プラスだと思われる面と、それからいろいろな意味でマイナスになる面と両方ありますが、差し引きでは多少税収はプラスになる、増が見込まれると考えてよろしいのではないかと思っております。
他面で、歳出面は、いわゆる一般歳出の方はまあまあ大まかにはわかっておりますから、そういう意味では、歳出と歳入との関係は来年度は少しはことしよりもよくなる公算が多いと思いますが、問題は、御承知のように、こういうような異常な経済状態というのはなるべく早くもうおしまいにしなければいけませんので、その中で、金融関連の安定についての今後というものはやはり問題が少し残っておると思いますので、来年度の予算の編成の中で、将来の金融の安定のための予算的な、資金的な準備をどれだけしておくか、もうこういうことは何度もしてはならぬことですし、早くそういうことの処理はしてしまった方がいいと思いますので、余裕がありましたら、そういうことに予算的、資金的な措置をしようか、そのいかんによりまして歳入の規模が変わってまいると思いますが、税収につきましては多少のプラスが出るのではないかという、そういう見通しをしております。(拍手)
〔国務大臣丹羽雄哉君登壇〕