宮澤喜一の発言 (本会議)
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○国務大臣(宮澤喜一君) 御指摘のように、経済の中で民需の回復は十分でありませんので、このたびの補正予算、来年度の本予算まではやはり財政が相当景気刺激的な処置をしなければならないというふうに考えておるわけでございますが、その際にしかし、将来の財政というのはどうなるのかね、一体いつまでこういうことをやっていくのかというごもっともなお話であるわけです。
それで、来年度のことでございますが、先ほどちょっと一部申し上げましたが、まだ予算編成、十分にいっておりませんので正確には申し上げられませんが、歳入の方では多少プラスになる要因がありまして、マイナス要因もありますが、差し引きすると幾らかプラスになるのではないかというふうに、今としては思っております。
ただ、その場合に、例の二〇〇一年の問題もございますから、少し金融の安定のための準備を厚目にやる方がいいかなどうかなといったあたりが、一般歳出の方はほぼわかりますものですから、そういうようなことを今議論しておりまして、多少税収の面では、大した余裕じゃございませんが、多少プラスが出るのではないかというふうに見ております。
次に、国債を増発していって長期金利はどうなるかということは、おっしゃいますように、必ず注意しなければならない問題でありますが、したがって、発行の内容、条件等もできるだけ市場とすり合わせながらやるつもりでございます。ある段階から民需が出てまいりますと、長期金利というのは高くなるのはあるいは自然かもしれませんが、しかし、国の国債と民需とがうまくすれ違う、入れかわるということはできませんので、どうしても両方ということになりやすいかもしれません。したがって、長期金利の問題は、できるだけ十分に注意をいたしてまいるつもりでございます。
それから、いわゆる調整インフレということは、いってみれば金融緩和によって通貨量をふやして、人為的にインフレ率を高めて、金利を下げて、そして消費と投資、そういう理屈だと思いますけれども、私はその具体的な政策手段というものについてどうもよく納得できないでおりますし、日銀政策委員会でも別にそういうことを考えておられないようで、私自身はどうも懐疑的でございます。
それから、公共事業をもっともっと地方にしないとというのは実際そのとおりでして、しかし、地方財政が非常に悪いものですから、単独事業でもなかなかやってもらえないというのが現状で、したがって、来年度の予算編成では、やはり国と地方の財政の大きな調整をまたやらなければならないと思っています。
ただ、第二次分権計画では、国の直轄事業なんかはできるだけ採択基準を上げておりまして、砂防の場合には、今まで五億円以上は国であったのが百億円、海岸は十億円を五十億円と、かなりそういう努力は一生懸命になっていたしておりまして、方向といたしましては、おっしゃるようにいたしたいというふうに努力をいたしておるところでございます。(拍手)
〔国務大臣深谷隆司君登壇〕