渡辺孝至の発言 (決算行政監視委員会第二分科会)
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○渡辺会計検査院当局者 平成八年度文部省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項三十三件、意見を表示しまたは処置を要求した事項一件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。
まず、不当事項について御説明いたします。
検査報告番号九号から二八号までの二十件は、大学病院における診療報酬の請求に当たり、手術で使用した特定保険医療材料の費用を算定していなかったり、麻酔料に関する加算を行っていなかったりなどしたため、診療報酬請求額が不足していたものであります。
検査報告番号二九号から三二号までの四件は、県教育委員会におきまして、架空の名目により関係書類を作成するなどして、文部省から委嘱等を受けて実施する教育関係等の事業の経費として示達された旅費、謝金等を各県の出納部局に不正に支出させ、これを別途に経理し、教育関係等事業の実施とは直接関係のない用途に使用するなどしていて、経理が適正を欠いていたものであります。
検査報告番号三三号から四一号までの九件は、義務教育費国庫負担金等の算定において、国庫負担の対象にならない教員に係る給与費等を含めたり、教職員定数の算定を誤ったりなどしていたため、負担金が過大に交付されていたものであります。
次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について御説明いたします。
これは、少子化等に伴う公立小中学校施設の有効活用に関するものであります。
クラスルーム等として使用されていない普通教室が学校施設として必ずしも有効に活用されていないと認められるものも見受けられる一方で、老人デイサービスセンター等としてこれを転用するニーズが高まっているのに、市町村においてこのような施設への転用について必ずしも積極的な検討を行っていない状況でありましたので、文部省に対して、学校施設の一層の有効活用を図るよう改善の意見を表示いたしたものであります。
次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。
これは、キャンパス情報ネットワークにおける交換機の整備に関するもので、国立大学等におきまして、マルチメディアに対応した大容量データ通信を実現するキャンパス情報ネットワークの整備に当たり、学部等の具体的な利用予定の把握が十分でなく、また、文部省が大学等に計画的な整備を行うための指針を示さないまま、整備を進めさせていたことなどのため、設置された交換機に端末装置等が接続しておらず遊休しているなどしておりました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
続きまして、平成九年度文部省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項五十六件及び意見を表示しまたは処置を要求した事項一件であります。
まず、不当事項について御説明いたします。
検査報告番号二号から一八号までの十七件は、大学病院における診療報酬の請求に当たり、手術で使用した特定保険医療材料の費用を算定していなかったり、検査料の算定を誤っていたりなどしたため、診療報酬請求額が過不足となっていたものであります。
検査報告番号一九号から四〇号までの二十二件は、府県教育委員会等におきまして、架空の名目により関係書類を作成するなどして、文部省から委嘱等を受けて実施する教育関係等の事業の経費として示達された謝金、旅費等を各府県の出納部局に不正に支出させ、これを別途に経理するなどし、教育関係等事業の実施とは直接関係のない用途に使用するなどしていて、経理が適正を欠いていたものであります。
検査報告番号四一号から五五号までの十五件は、義務教育費国庫負担金等の算定において、国庫負担の対象にならない教員に係る給与費等を含めたり、教職員定数の算定を誤ったりなどしていたため、負担金が過大に交付されていたものであります。
検査報告番号五六号は、職員の不正行為による損害が生じたもので、国立大学の職員が、普通預金払い戻し請求書に歳入歳出外現金出納官吏の銀行届け出印等を無断で押印し、架空の金額を記入するなどして、預金口座から払い出しを受け委任経理金を領得したものであります。なお、損害額は、全額が補てんされております。
検査報告番号五七号は、国立大学の授業料の免除が不当と認められるもので、授業料が半額しか免除できないのに全額免除したり、全く免除できないのに半額または全額免除したりしていたものであります。
次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について御説明いたします。
これは、科学研究費補助事業の実施に関するものであります。
国の研究助成費であります科学研究費補助金を受け研究を行った者は、研究期間終了後は研究成果を社会へ還元させるとともに、科学研究費補助金による研究の評価の充実に資するため研究成果報告書等の提出が義務づけられているのに、提出期日までに提出されておらず研究成果の社会への還元が十分なされていないものが見受けられましたので、文部省に対して、研究成果報告書等の未提出者に対する適切な措置をとるよう改善の処置を要求いたしたものであります。
以上をもって概要の説明を終わります。