宮澤喜一の発言 (本会議)

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○国務大臣(宮澤喜一君) 幾つかのお尋ねがございましたので、順を追いまして御説明申し上げます。
 まず、この財政投融資という制度は、納税者の金でなく、有償の金を用いて国の各般の施策をやろうという仕組みでございますが、各国でもこういうことはやっておりますし、我が国でも今後とも重要なシステムであると考えておりますが、今までやっておりましたことが、いわば座っておって金が入るという預託というようなシステムに乗っておりましたから、全体が放漫に流れやすいという御批判がありまして、それにかんがみまして、今回の改革を決意したところであります。それで、今回の改革によりまして、財政投融資の対象分野あるいは事業の見直しに努めてまいりたいと思います。
 重点的、効率的な施策の推進を図りまして、放漫であるという批判にこたえなければならないと思っておりますが、将来の財政投融資の規模がどのぐらいになるかということは、ちょっとただいまのところまだ試行錯誤に入っておりませんので明確でございませんが、平成十二年度財投計画におきましては、前年度対比で一般財投につきましてマイナス四・八%、財投資全体では前年度一七・四%のマイナスでございます。
 それから、今回の改革でございますが、従来は、おっしゃいますように黙っておりますと預託の金が入ってきたというシステムでございましたが、今回は、財投機関債あるいは財投債ともども、資金調達に全力を果たさなければならない。市場で資金の調達をするわけでございますから、その調達の期間あるいはタイミング等において、市場から当然いろいろな制約が課されます。
 したがいまして、資金調達を行う特殊法人の方もおのずから放漫な事業はやっていられない、取捨選択を厳しく行わざるを得ないというのが、特殊法人の効率化、事業の見直しが進む基本的な原因になるはずであると考えております。
 そして、その間、政策コストの分析あるいは償還確実性の精査などをいたしてまいりますと、中川議員は特殊法人の見直しということはこの考えの中に含まれていないのかというお尋ねでございましたけれども、結局、そういうことで合理化を強いられる、市場と対応しなければならないということを通じまして、特殊法人等の見直しにつながっていくであろうと考えております。
 それから、資金調達のことでございますが、まず各機関で必要な資金を自分で調達するということが原則でございますから、それは財投機関債の発行に努力をしてもらいたいということでございます。
 機関によりまして、客観的に見て絶対に必要な資金であるが財投機関債では調達できないという場合に、財投債が援助をするということはあることでございますけれども、それは自分で自分の資金を調達できないということを言うことになるわけでございますから、それは必ずしも名誉なことではない、そういうところへ経営を追い込んでいかなければならないと考えております。
 財投機関債そのものですが、既に帝都高速度交通営団あるいは住宅金融公庫などで発行あるいは発行が予定されておりますけれども、今考えてみますと、日本政策投資銀行あるいは国際協力銀行などは、そういうことを検討してできる、それだけの信用も持っておるのではないかと考えていまして、各機関において、ともかく財投機関債の発行に努力をしろということを申しておるところでございます。
 財投機関債がどのぐらいになりますか、あるいは財投債がどのぐらいになりますか、その辺は市場で決定をすると申し上げるのが正確な答えであろうと思っておりますが、とにかく最大限市場との折り合いをつけてもらうということが大事だと思います。
 それから、財投債の発行規模につきましても、したがいまして、今のところ、正確な予測をすることが困難でございます。
 それから、財政融資資金が融通証券を発行するということについて、これは御承知の、今発行しておりますFB、為券でありますとか蔵券でありますとか、外為の証券、その一つになるはずでございます。
 それで、FBは、御承知のように、ことしの四月から公募になりました。四月から完全公募入札に移行いたしましたので、もし募集残が生じたとかなんかの場合に、日本銀行が例外的に所要のFBの引き受けを行うことができることにしております。ただ、それは、その後の公募入札で調達した資金で償還をしなければならないことになっておりますので、日銀が引き受けたFBを借りかえ借りかえ長期的な債務になるということは、制度上ないことになっております。また、そういうことは起こっておりません。
 それから、財投債で調達した金は利ざやを取らないのかというお尋ねで、そのつもりでございます。一切利ざやを取らないつもりでございますので、そこは、お尋ねのように、財投機関債で金を調達するよりは財投債をもらった方が得だということは大変に注意をしなければならない問題でございますが、しかし、それは、一生懸命やっても自分のところでは財投機関債が発行できないということをいわば告白するようなものでございますし、財投債そのものが、その数量が限られておりますから、どこにでも差し上げますというようなわけにはいきませんので、そういう窮屈な運営の中でできるだけ財投機関債を発行する、それができなければ事業の合理化をしなければならない、やがては、そういうところは本当に仕事をする資格があるのかねというところへ追い込んでいくということになれば、この制度は成功だというふうに思っております。
 それから、外債で運用することがあるかということでございましたが、財政融資資金は毎月平準的に発行される財投債で調達いたしますし、その調達と資金を出しますこととの間に時間的な隔たりがございます。融資との間に時間のずれがございますから、一時的な余裕資金をどう運用するかという、これはそれだけの問題でございます。
 したがって、通常は内国債に運用することになろうと思いますけれども、外国政府の発行する国債等信用のある外国債に一時的に運用することも特に禁ずる必要はないだろう、こういうことで財政融資資金の運用対象として残すことにいたしておるものでございます。(拍手)
    〔国務大臣八代英太君登壇〕

発言情報

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発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 2000-04-13

院: 衆議院

会議名: 本会議