北村哲男の発言 (本会議)

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○北村哲男君 民主党の北村哲男でございます。私は、民主党の提出しました犯罪被害者基本法案につきまして、その趣旨を、提出者を代表いたしまして今から御説明いたしたいと思います。
 我が国では、長い間、犯罪被害者は精神的にも経済的にも苦しめられてきました。近年、特にサリン事件以来、犯罪被害者の置かれている状況が広く認識されるようになり、また、被害者を支援する組織が各地に設立されるなど、ようやく犯罪被害者の支援について一定の前進は認められるものの、被害者の悲惨とも言える現状は基本的には変わっておりません。
 犯罪被害者に対する公的支援について申し上げれば、まず、二十年前に犯罪被害者給付金支給法が成立し、国から見舞金が支給されるようになりました。また、近年、被害者への連絡制度あるいは警察庁による相談窓口の設置など、行政もようやく重い腰を上げた感があります。政府から提出されておる刑事訴訟法改正案などもその一つと言っていいでしょう。
 確かに、いずれも一歩前進ではありますが、しかし、犯罪被害者の問題全体を考えるならば、犯罪被害者の権利を明記した基本法の策定と、それに基づいた総合的施策が必要不可欠でございます。
 次に、具体的に望まれている支援について申し上げます。
 まずは、医療関係費など、被害に遭った直後に必要な経費であります。先日行われました法務委員会でも、人違いで火だるまにされた被害者のもとに、皮膚移植にかかった二百七十四万円の請求があった、そういう参考人の陳述がありました。本来ならば、不法行為に基づく損害賠償請求によって加害者に対して請求するものでありますけれども、加害者に資産があることはほとんどなく、被害者がみずから負担しなければならないのが実情でございます。また、犯罪被害によっては、働き手を失うなど生活上の苦労にも深刻なものがあります。
 そういった犯罪被害者あるいは被害者の家族に対しては、国あるいは社会全体で支援していく制度が必要ではないでしょうか。
 精神的被害についても深刻でございます。サリン事件の被害者あるいはさきの新潟での九年間にも及ぶ監禁事件の被害者など、犯罪被害者は心にも大きな傷を負っている例が多々ございます。性犯罪被害者を含め、捜査やマスコミあるいは近隣による第二次あるいは第三次被害に苦しむ人も大勢おられます。
 それには、カウンセリングを継続的に受けられる仕組み、被害者のプライバシーの保護、心理的負担を減らすための配慮が必要です。さらに、再被害防止の観点から、ストーカーからの保護、暴力犯罪を繰り返すおそれのある者に対する監視などの対策も考えなければなりません。
 また、今回政府より提出された刑事訴訟法及び検察審査会法の一部を改正する法律案における被害者等の刑事訴訟手続への参加の方法についてもさらに検討をすべきでしょうし、犯罪被害者給付金支給制度そのものも再考すべきものと考えます。
 これらの具体的な制度づくりを考える上で、国、地方公共団体、そして民間支援組織の役割を決め、それぞれが力を合わせ、被害者等の支援に向かう体制と、特に民間組織を支援するシステムをつくる必要があります。
 このような総合的な支援対策に向かう第一歩として、私たちは、ここに犯罪被害者基本法案を提出したものであります。
 この法案では、基本理念として、一、すべて犯罪被害者は、個人の尊厳が重んぜられ、犯罪被害の状況等に応じた適切な処遇を受ける権利を有する、二、何人も、犯罪被害者の名誉及び生活の平穏を害してはならないとの二点を掲げ、目的の項で、国及び地方公共団体に犯罪被害者等が受けた被害の回復及び犯罪被害者等の社会復帰を支援する責務があることを明記しております。その上で、国は、この法案によって設置される犯罪被害者等支援対策審議会の意見を聞いて、支援の基本計画を定め、具体的な支援対策を推進することになっております。さらに、相談、指導等を初めとする国及び地方公共団体の施策を定めております。
 以上、この法律案の趣旨について御説明いたしました。
 犯罪被害者の惨状を御理解いただき、党派を超えて御賛同賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
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 犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律案(内閣提出)及び犯罪被害者基本法案(北村哲男君外三名提出)の趣旨説明に対する質疑

発言情報

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発言者: 北村哲男

speaker_id: 6372

日付: 2000-04-13

院: 衆議院

会議名: 本会議