河野洋平の発言 (沖縄及び北方問題に関する特別委員会)
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○国務大臣(河野洋平君) いろいろ御経験を交えての御忠告をいただきましたことを感謝いたします。いろいろ考え方があるのだと思います。
私は、先般来より、総理が行かれる前におまえが行ったらどうだとか、もう少し外相同士で事前の打ち合わせが必要ではないかとかいろいろな御意見も伺っておりますが、実を申しますと、プーチン体制ができ上がりますのは五月の半ばでないと、つまりプーチン大統領のもとで組閣が完了するのは五月の半ばごろに恐らくなるのではないかと。
現在、私のカウンターパートでございますイワノフ外相でございますが、外務大臣として御活躍中ではございますけれども、プーチン体制になってこの外務大臣が留任されるかどうかということについてもいろいろな情報がございます。非常に有能な方でございますから、私はぜひ留任をしていただきたいとはるかかなたからそういう思いは持っておりますけれども、モスクワにおきます状況はどういうことでございましょうか。何でもイワノフという同じ名前のライバルがいてどっちになるかなどとおもしろおかしく伝えるところもございますし、そういうことで、ロシアの体制がまだ整っていないという状況もございます。
しからば、体制が整うまで総理の訪ロも少し延ばしてはどうかというあるいはお考えも一方ではあるかと思いますけれども、先ほどから申し上げておりますように、何といっても七月二十一日の九州・沖縄サミットでの議長職を務めなければならないというのは、これはもう期限がはっきりしているわけでございまして、この七月二十一日までの間にG8のメンバーの方々とやはり一度は会って、どういう考え方か、あるいはどういうタイプの人間かということを、我が身もさらすけれども先方の人となりもよく見ることができる、そういう必要、やはり少なくともサミット前にやっておかなければならないのではないかというふうに私は思っておりますし、これはサミットを経験されました橋本元首相からもそういう御忠言があって、サミット前に必ず総理はメンバーに会っておいた方がいいぞという御注意などがございまして、それらを受けて総理は訪ロを決断しておられるわけでございます。
今、笹野議員がお話しになりましたように、今回の森・プーチン会談で領土問題の交渉をやるかどうかということになりますと、先ほども申し上げましたように、私は、まず今度の会談で大事なことはお二人の中で個人的な信頼関係をつくる、これが何よりも大事、その次はこれまで築いてきた、橋本元総理が築かれた、さらに小渕前総理がそれをさらに確固たるものにしてこられたクラスノヤルスク合意でございますとか東京宣言でございますとか、そういったものは両国首脳の約束事でございますから、これはこのまま我が国は継承するよ、そちらも完全に継承するだろうね、もちろんそうですと、こういうやりとりはしておいていただかなければなりません。
そうしたことをやった上で、このクラスノヤルスク合意、東京宣言にございますように、二〇〇〇年を一つの目標として何としてもこの交渉を成立させようという両国首脳の決意に基づいて作業を進めるわけでございますが、何はともあれ、両国首脳が会ってその確認は最低限度しておいていただかなければならないと思っているわけでございます。
それ以上の交渉を、テーブルをたたいてちょうちょうはっし領土問題についての交渉を初めてお目にかかる中でやるかどうかということは、これは案外お二人の気心が合って、一遍におい、おまえという仲になってそういう話まで進むということを私は決してないとは申しませんけれども、常識的に考えれば、今回は信頼関係を構築し、これまでの約束事の継続を確認する、そうしてさらにその次に、次の首脳会談をいつにするかということの確認まではしてきていただければいいなと、少し出過ぎたことでございますが、外務大臣としてはそんなふうに思っているわけでございます。