照屋寛徳の発言 (選挙制度に関する特別委員会)

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○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳でございます。
 社会民主党は、参議院の選挙制度のあり方を論ずる場合、大前提として押さえておかなければならないのは参議院の役割とあり方であろうと思います。この点について、参議院選挙制度改革に関する協議会報告は、「参議院は、議会制民主主義の原理である国民主権、権力分立及び議院内閣制の整合性ある実現と、多元的な国民の意思の反映のために創設された」ものであると述べております。また、同報告書は、参議院は直接公選で選ばれた全国民の代表によるもう一つの議院という、現代民主主義における新しいタイプの議院であるとも論述しておるのであります。
 このように、選挙制度は議会政治の基本であり、国民の参政権にかかわる民主主義の根幹であります。かかる選挙制度を、政権与党が数を頼み十分な議論と国民合意なしに決めるとしたら、将来に禍根を残す大変な事態になるであろうと考えます。選挙制度の協議に際しては、各党各会派の一致と合意が大原則であると考えるものであります。選挙制度を決して政争の具としたりするようなことはやってはいけないと思います。そのようなことをやった場合には、国民の政治不信を招くからであります。
 私は、参議院は良識の府として選挙制度に関してもしっかりした審議をすべきだと思います。さきに成立した衆議院議員の定数を比例代表選出議員から二十削減する公職選挙法一部改正法は、参議院の地方行政・警察委員会に付託されながら委員会審議を全くやらないで、国会法第五十六条三の規定を乱用して巨大与党が本会議で本会議採決を図るという暴挙を行いました。そのようなことは参議院の選挙制度改革を審議する上であってはならないということを強く申し上げておきたいと思います。
 さて、社会民主党の基本的な考え方でありますが、二月二十五日にまとめられた参議院選挙制度改革に関する協議会報告書で参議院の役割とあり方について触れております。この報告書の中で言われております、参議院の現行制度こそ民主主義を強化する新しい二院制度の先駆的制度であるという位置づけについて、社会民主党も認識を共通するものであります。社会民主党は、参議院の役割が衆議院をチェックする、そして行政府をきちんと監視し監督するということであれば、それだけの数を確保すべきであって、参議院の力を最大限発揮するという方向をどう見出すかが大事であると考えます。参議院の選挙制度並びに定数を論ずるに当たっては、参議院のあるべき役割に応じた十分な検討が必要である、こういうふうに思うものであります。
 次に、定数問題との関係で具体的に意見を申し上げます。
 景気やリストラ、行革を理由とした定数削減論がありますが、福祉や住民サービスにかなう役割を持つ公務員の削減や、企業が安易に人減らしをすること自体に問題があると指摘せざるを得ません。そもそも民主主義は効率性だけで割り切れるものではありません。経済効率性で国民の代表である議員の議席数を考えるべきではないと思います。参議院の定数削減は、衆議院や行政府に対するチェックが期待される立法府としての力を弱めることになりかねません。
 衆議院が二十の定数削減をしたから参議院も見識を示すべきではないかという議論がありますが、しかし、それでは参議院も十減らしますというのでは、参議院としての理念や哲学がなく、主体性もないと言わざるを得ません。結局、参議院の権威をおとしめ、参議院の自己否定につながると言わざるを得ないのであります。安易な定数削減ではなく、しっかりした理念、哲学で臨むことが重要である。社会民主党はそのように考えておるのであります。
 当面の具体的かつ緊急的な制度の改正に取り組む対応でありますが、仮に、仮にでありますが、定数を削減する場合、社会民主党は、民意を反映する比例代表制を優遇すべきであり、今は百しかないわけでありますから、比例区を減らさないで選挙区を減らす方が国民の民意にかなうことになると考えます。当面は逆転区の解消という必要最小限の現実的な対応にとどめるべきであるという意見を申し上げておきたいと思います。
 以上です。

発言情報

speech_id: 114714596X00220000529_014

発言者: 照屋寛徳

speaker_id: 24406

日付: 2000-05-29

院: 参議院

会議名: 選挙制度に関する特別委員会