宮澤喜一の発言 (本会議)

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○国務大臣(宮澤喜一君) 決算の国会への早期提出につきましては、予算の編成に反映される見地からのみならず、決算の効果的な審議をお願いするためにも望ましいことと考えておりまして、従来からできるだけ早期に国会に提出するよう心がけてきたところでございます。
 このため、提出前に必要な手続である内閣から会計検査院への送付は、財政法第三十九条では翌年度の十一月三十日までとされておりますが、努力をしてまいりました結果、最近では十月初旬には送付をいたしてきております。平成十年度決算におきましては、さらに早めまして九月下旬に送付をいたしたところであります。
 今後とも各省庁の協力のもとに、決算の早期提出の観点からさらに最大限の努力をいたしてまいります。
 もとより会計検査院における会計検査の時期、取りまとめ等の関連もありまして、最終的な国会への提出時期にはおのずから限度があろうと思いますけれども、今後とも工夫を凝らして努力を続けてまいります。
 次に、財政再建・構造改革に取り組む時期についてお尋ねがございました。
 今回、こういう不況脱出のために、平成十二年度の公債依存度は三八・四%であり、また中央、地方集めますと長期債務残高が六百四十五兆円に達する見込みでございますから、危機的状況にあると申さなければなりません。
 今後のことを考えますと、歳出面につきまして、不況脱出あるいは金融情勢の安定とともに、この十二年度の臨時異例の措置である交付公債償還財源四兆五千億円など不要になる経費が見込めるところでございますが、長期的にはやはり高齢化の進展に伴う社会保障等の経費、また景気が回復いたしますと利子が上がってまいりますので国債費の増が見込まれるなど、増因を抱えております。
 歳入面につきまして、景気が本格的に回復いたしますと多少の税収を見込むことができると考えますけれども、弾性値を一・一と考えますとそんなに大きな歳入ギャップの改善は期待できないかと考えます。
 したがいまして、財政の現状及び見通しを踏まえて財政構造改革は避けて通れないと思っておりますが、その場合、検討の対象は、国の財政ばかりでなく、税制、中央、地方の行財政の関係、あるいは社会保障の負担につきましての負担と給付の水準を国民がどう判断されるか等々、恐らく二十一世紀初頭の我が国の経済社会の全般のあり方に及ぶ大きな規模の作業にならざるを得ないと考えております。
 したがいまして、我が国経済が民需中心の本格的な軌道に乗ったと確認いたしましたら、早速この大きな作業の準備を始めなければならないと考えております。恐らくはマクロモデル等々によるかなり広範な作業になると存じますが、経済が軌道に乗ると考えましたときには早速その準備に入らなければならないと考えております。
 それから、税収見積もりにつきましてお話がございまして、十年度税収は、決算におきまして、補正後予算額に対して七千三百三十一億円の減収になりました。これは見積もりましたよりは企業収益がさらに低かった、殊に法人税収の見積もりの低下が大きゅうございました。一般に、税収見積もりにつきましては経済の変動、なかんずく企業収益を見ておるわけでございますけれども、その落ち込みがさらに大きかったということが一番の原因になっております。
 十一年度税収につきましては、最近まで、三月末までの累計税収の対前年比は九三でございます。これは補正予算の見積もりで想定いたしました動向の基調にほぼ沿っております。したがいまして、三月までのところはほぼ予定どおりでございますが、これから補正後予算に対してまだ四分の一の税収が残されております。それは、殊に法人税あるいは消費税につきまして一番ウエートの大きな三月決算法人の納付分が大体五月になりますので、今後の税収動向を十分注意していく必要があると思っておりますけれども、ただいままでのところはほぼ予定の線を進んでおると考えております。
 それから、公共事業のばらまきについてはかねて御批判がありまして、私どもも注意をいたしておりますが、この十二年度分につきましては、公共事業につきまして新たな四つの目標を立てまして、物流効率化による経済構造改革、高度情報通信社会の基盤づくり、環境対策、情報通信、この四つでございますが、整理いたしましてこれらの公共事業関係費はほぼ二兆円でございますので、全体九兆円余りの二割余になっております。
 なお、非公共につきましても、いわゆる総理枠として二千五百億円の経済新生特別枠をいたしまして、情報化、高齢化、環境対策のために省庁の枠を超えましてプロジェクトチームをつくりました。
 このプロジェクトチームにつきましては、各省庁から専門家を動員いたしましたことと、またその予算につきましては、事実上、単年度でなく複数年度にわたる実現目標を掲げておりまして、その実施要領を明示しておりまして、こういう点でも従来の枠を超えまして工夫をいたしておりますが、なお十分これに加えまして工夫をしてまいらなければならないと思っております。
 それから、公共事業の政策評価についてでございますが、平成十一年度予算編成以降、新規事業の採択に当たりまして、費用対効果の分析、あるいは採択基準として活用いたし、採択から一定期間経過後も未着工のものにつきまして、中止、休止等を含みます、この三年間の予算編成において百七十八の事業が再評価によって見直しをいたしております。
 今年度からは、事業実施官庁において一部の事業を対象に事後評価の試行にも着手をすることにいたしておりまして、今後ともなお努力を続けてまいりたいと思っております。(拍手)
   〔国務大臣青木幹雄君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 2000-05-29

院: 参議院

会議名: 本会議