宮澤喜一の発言 (本会議)

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○国務大臣(宮澤喜一君) まず、我が国の財政状況についてでございますが、これはもうよく御承知のとおり、平成十年度決算の状況について申し上げますと、税収が五十兆円を割り込んでおります。また、補正予算額に対して七千三百億円余りの減収となっております。また、平成九年度決算額に対しましても四兆五千億円余りの減でございます。
 したがいまして、公債発行額が三十四兆円となっておりますこと、御指摘のとおりでございますし、長期債務残高は国、地方を合わせますと六百四十五兆円に達する見込みであります。
 今後、経済が好転いたしましたとしましても、税収というものが、仮に弾性値が一・一であれば、五十兆円そこそこの税収に対してそう大きな自然増が期待できるわけではございません。ただいま御審議中の決算、あるいは先般御可決いただきました予算等で不況対策に当たるような分は、今後あるいははげ落ちることができるかもしれませんけれども、高齢化に伴う社会保障等々考えますと財政の前途は楽観できませんで、どういたしましてもおっしゃいますように財政の抜本的な改革をしなければなりませんが、その時期は、まず経済が民需中心の成長軌道に乗ったと確認いたしませんときちっとした政策が立てられませんので、その時期をできるだけ早くと思いつつ展望をいたしておるところでございます。
 それで、さしずめ十一年度の税収につきまして御心配をいただいておりまして、確かにおっしゃいますように、この三月末の税収を見ますと、前年度三月末と比較いたしまして七%の落ち込みでございます。この点は、実は、十一年度税収につきましては、十年度と対比いたしまして九二・四%を見込んでおりますので、それが四十五兆六千七百八十億円でございますが、九二・四%でございますから、三月末の七%減というのはまあまあ平均のところであると見ております。
 いずれにいたしましても、この税収の大きな部分は、まだ補正後の四分の一ぐらいの税収が残っておりますので、特に法人税は、三月決算法人の納付分が大体五月分になっておりますので、まだほとんど入っていないという現状でございます。
 したがいまして、三月末でほぼ正常であるということは、年度の収納期間の最終部分にどれだけ入ってくるかによってかなり変わると思っておりまして、ただいままでのところはほぼ予定の線で進んでおるのではないか、六月の半ばあるいはおしまいごろにははっきりわかりますが、ただいまはそんなことを考えております。
 それから、財政再建につきまして、大変いろいろお考えいただいて御意見を賜りました。
 いずれにしても、そういう財政状況でございますので、どうしても大きな規模の財政改革をいたさなければなりませんが、お話しのようにそれは財政だけの問題ではなくて、税制はもちろんでございますけれども、中央と地方との財政の関係、したがって恐らく行政の再配分の関係、あるいは社会保障をどういう水準で給付し負担してもらうかというような国民的なコンセンサスの話等々、お話がございましたように、我が国の二十一世紀初頭における経済社会の非常に幅広い問題に発展せざるを得ないと考えております。
 いずれにしても、民需主導の経済に入って成長が確認できませんと具体的な計画に入れませんけれども、計画の大きさあるいは幅の広さから考えますと、相当前もって準備作業をしなければならないだろうということは、おっしゃいますように私どもも考えております。
 やがてそのような準備に入りたいと思いますが、これにつきましては、お話がございましたように、今後ともいろいろ御教示をお願いいたしたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣青木幹雄君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 114715254X02920000529_010

発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 2000-05-29

院: 参議院

会議名: 本会議