根本匠の発言 (大蔵委員会)
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○根本委員 この問題は頭をきちんと整理しないと非常にわかりにくい問題なんですね。
今お話がありましたように、そもそも金融再生委員会が行う資産判定と銀行が行う資産査定、これはもともと目的が違うし、別のものでありますから、この点では私はダブルスタンダードということではないと思います。
要は、瑕疵というのは適と判定した根拠が真実でなくなったことということでありますから、実は、今話があったように、資産判定時に要注意先Aであったものが破綻懸念先になって引き当てを多く積んだ、この段階では適と判定した根拠が真実でなくなったということにはなっておりませんから、これは今回債権放棄要請があって初めてこの瑕疵に該当する、私もこういうことだと思います。ただ、ここは非常に専門的なものですから混乱を生じる点なんですね。ここはやはり私もクリアに説明しておいた方がいい、こう思います。
それからもう一つは、二〇%減価ルールの問題ですが、私、前回の委員会でも指摘をいたしましたが、この二〇%減価をしたかどうかという判断は金融検査マニュアルでやりますよと。金融検査マニュアルでどう判断したかといいますと、一部の取引金融機関が再建計画に合意しなかった、要は新生銀行が合意しなかった、だから経営が困難に陥って実質破綻先に分類された、実質破綻先に分類されたので、これは二〇%資産減価ということになって買い取り要請が出された、だから引き受けた、こういうことなんですね。
私が申し上げたのは、新生銀行がみずから引き金を引いて、結果的に実質破綻先になって買い戻しを要求する、これは新生銀行が一方的に利益をこうむることになるではないかと。しかも、この問題は、通常の金融検査マニュアルでは、確かに再建計画にノーと言ったら実質破綻になるのですが、ノーと言う人間が新生銀行ですから、そうすると、新生銀行は瑕疵担保条項がありますので、仮にそこが破綻しても自分だけは損は回避できる、こういう立場にありますから、これを運用するのは考え方を改めるべきではないか、私はこういう主張をいたしました。
要は、金融検査マニュアルの解釈、これはあくまでも銀行会計上の解釈で、一部の取引機関が再建計画に合意しなくて結果的に実質破綻に陥る、そこの認定は、これは確かに私は監査法人が認定できると思いますが、実はそれに瑕疵担保条項というのがくっついている結果、引き金を引いた新生銀行が一方的に損を回避できる、こういうことですから、ここのところの解釈は銀行会計上の解釈を超えてもっと総合的に解釈すべきではないか。
つまり、この解釈によって預保がそごうを引き取り、これが、そごうを再建するかどうかの責任が国に転嫁されたり、あるいは産業政策上の判断まで結果的には預保が行わざるを得なくなる、こんな問題点をはらんでいますから、この運用については、例えばこういうケースは対象にしないとか、あらかじめルールを双方の合意のもとで話をした方がいいと思っておりますが、これは前回も質問いたしましたので、提言ということで再度申し上げたいと思います。
それから、もしこういう解釈をどうしてもせざるを得ないのだということであれば、今回の問題のおかしさは、実質破綻先と認定されて結果的に預保が買い取った、預保が買い取ったら再建計画に合意してしまったものですから、実質破綻先がまたよみがえってしまう、こういうおかしさも出てくるのです。ですから、今回の案件の本質は、新生銀行だけがそごうの再建計画に合意しなかったからこういうことが起こったのですが、新生銀行の性格というのが、日本の伝統的な銀行のコーポレートファイナンスを中心とするコマーシャルバンクというような性格が実は薄いのではないか。まさに投資銀行ですから、日本の銀行のような行動と違った行動をとった、こういうことでもあると思いますので、そういう新生銀行の性格も考えますと、運用上解釈が変えられないのであれば、実質破綻先と認定されて二〇%減価ルールが適用されるわけですから、ではそういうことで戻ってくるものについては、もうそういうものは実質破綻先なんだからこれは法的処理を原則としますよ、こういうことを明確にしておけばこのメカニズムは働きにくくなると私は思うのです。
ですから、実質破綻先と認定されたようなものについては最初から法的処理を原則とする、これを明確化しておけばいい、私はこう思いますが、その点のお考えをお伺いしたいと思います。