森喜朗の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○内閣総理大臣(森喜朗君) 有珠山、伊豆諸島の災害対策についてお尋ねがありました。
 まずもって、神津島の地震により亡くなられました方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、不安で不自由な生活を余儀なくされている方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。
 まず、有珠山の災害につきましては、私自身、神崎代表、扇党首とともに現地を視察し、被災者の方々や地元自治体の方々から御意見や御要望をお聞きしたところであります。
 政府としましては、これまで、公共事業等予備費を活用し、早期の災害復旧に努めるとともに、被災者の皆様の生活再建等も講じてきたところであります。
 今後、地元自治体がまとめられる復興計画について、国としてできる限りの支援をしてまいりたいと思います。
 伊豆諸島の災害につきましては、引き続き監視活動を注意深く続け、住民の方々の安全確保に万全を期するとともに、速やかな復旧、復興に向けて、地元自治体と密接に連携を図りながら、政府を挙げて全力で取り組んでまいります。
 沖縄の米軍基地問題についてのお尋ねがありました。
 在日米軍施設・区域が集中することによる沖縄の問題につきましては、先般の日米首脳会談の際、私からクリントン大統領に対し、在日米軍基地の集中する沖縄県民の方々の御負担は極めて大きく、引き続き日米で協力してSACO最終報告の着実な実施を図り、沖縄の人々の気持ちにこたえていきたいという旨を申し上げましたほか、その他の機会におきましても、沖縄の人々に対する気持ちを大事にお持ちをいただきたい、沖縄県民の多年の希望につき、自分も努力するが、大統領もぜひ一緒に努力してほしいと申し上げました。
 これらに対し、大統領も、沖縄県民の方々の御負担を理解し、その軽減のために、SACO最終報告の着実な実施に協力していく旨の応答がございました。
 政府としては、このような今回の日米首脳会談の結果をも踏まえ、今後とも、米軍施設・区域の整理、統合、縮小につきましては、SACO最終報告の着実な実施に取り組み、沖縄県民の方々の御負担の軽減に努めてまいる考えであります。
 普天間飛行場の移設に関するお尋ねでありますが、代替施設の使用期限の問題につきましては、政府としては、昨年末の閣議決定にあるとおり、国際情勢もあり、厳しい問題があるとの認識を有しておりますが、稲嶺沖縄県知事及び岸本名護市長からの要請がなされたことを重く受けとめまして、これを閣僚レベルで米国政府関係者に対して取り上げてきたほか、先般の沖縄における日米首脳会談におきましても、私からクリントン大統領に対し取り上げたところでございます。
 政府としては、昨年末の閣議決定にあるとおり、今後、国際情勢の変化に対応して、本代替施設を含め、在沖縄米軍の兵力構成等の軍事態勢につき米国政府と協議していく考えであり、あわせて国際情勢が肯定的に変化していくよう外交努力を積み重ねてまいりたいと考えております。
 米兵による事件に関するお尋ねでありますが、本件につきましては、今月十日から米軍による綱紀粛正策が実施されているところでありますが、先般の日米首脳会談において、私から、遺憾な事件の再発防止のため、綱紀粛正を徹底し、両首脳で協力して、沖縄の人々の気持ちにこたえていきたい旨申し上げました。これに対し、クリントン大統領から、沖縄県民の気持ちを踏まえた上で、強い遺憾の意を表されたところであります。
 政府としては、このような事件が繰り返されることのないように、引き続き、米側において綱紀粛正が徹底されるよう促していく考えであります。
 今回のサミットに際しての非G8諸国やNGO等との対話についてのお尋ねがありました。
 我が国は、二十一世紀に向け、G8と非G8諸国やNGO等との連携を強化するとの観点から、初めての試みとして、サミット直前に東京で開発途上国の首脳や国際機関の代表と直接対話する機会を設け、また、沖縄ではNGOとの対話の機会も設けました。
 御指摘のとおり、G8各国首脳からは、今後のサミットのあり方を考える上でこのような試みは大変貴重なものであったとして、高い評価をいただきました。我が国としては、今後ともこうした努力を強化していくべきであると考えておりまして、この点については各国首脳との認識が一致いたしております。
 議員から、政治倫理の一層の確立を図るための法的措置について御質問をいただきました。
 この問題につきましては、与党三党間においてプロジェクトチームが発足し、法制化に向けた協議が行われているところであり、議員同様、私としても、十分に議論がなされ、ぜひともまとめていただきたいと考えております。政府といたしましては、その結果を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
 金融再生法の改正についてのお尋ねでありますが、現在与党において真剣な議論が行われ、公明党からそのような御提案をいただいていることは承知いたしており、まずは連立与党の中で十分な御議論が行われるものと考えております。
 いずれにせよ、御指摘の預金保険機構による債権放棄につきましては、安易に認められるべきではないというのは当然であるとの認識のもとに、慎重の上にも慎重に対処していく必要があると考えております。
 通信料金の水準及び引き下げ実現のための取り組みについてのお尋ねでありますが、我が国の通信料金は、競争原理の導入や規制緩和の促進によって低廉化してきておりますが、IT革命を推進させるためには、通信料金水準のより一層の引き下げが極めて重要な政策課題であると認識をしております。
 このため、私としては、インターネット時代に対応した事業者間の競争政策を強力に推進していきたいと考えております。
 NTTのあり方と、通信と放送の融合への対応についてのお尋ねがありました。
 まず、NTTの政府保有株の扱いやNTTのあり方については、最近の電気通信事業を取り巻く環境の大きな変化を踏まえ、我が国の喫緊の課題となっているIT革命を推進していく上において、その原動力となる電気通信分野における公正競争の推進等を図っていくことが極めて重要であります。
 こうした観点から、御指摘のようなNTT株式の政府保有義務の問題を含むNTTのあり方についても、電気通信審議会において幅広い観点から御指摘いただく予定であります。
 次に、通信と放送の融合への対応については、情報通信の高度化に伴い、インターネットのホームページのような通信と放送の中間的なサービスや、通信、放送双方に利用できる端末が登場するなど、いわゆる通信と放送の融合と呼ばれる事象が事実として進んでおりまして、その実態を踏まえた法制度を整えることが重要であると認識をいたしております。
 通信・放送分野における規制改革のための一括法についてのお尋ねでありますが、先ほども申し上げましたように、NTTのあり方や通信と放送の融合については、各界の有識者を集め、課題と対応方策について、現在の法制度のあり方も含め、幅広く検討しているところであります。
 政府としては、このような電気通信審議会等における検討結果を踏まえ、NTTのあり方や融合問題に適切に対処し、IT革命の推進に向けて、通信・放送分野の規制改革に取り組んでまいります。
 公共事業にかかわる補助金のあり方についてのお尋ねでありますが、国と地方が適切な役割分担のもとに協調、協力して事業を進めることが必要であるとの観点から、公共事業につきましては、第二次地方分権推進計画等に沿って、国と地方の役割分担の明確化、国の役割の重点化を図るべく、統合補助金の創設を初め、各般の取り組みを行っているところでございます。今後とも、地方分権推進計画等を踏まえて、補助金等の一層の整理合理化に努めてまいりたいと考えております。
 行政評価と公共事業の事業評価についてのお尋ねでありますが、行政評価につきましては、御指摘のとおり、行政の透明性、効率性、有効性をより高めるため、政策の効果を適正に評価する仕組みの構築が重要な課題であります。
 このため、平成十三年一月の中央省庁等改革に合わせ、政策評価制度を新たに導入してまいります。さらに、政策評価制度の法制化に向けて検討を急いでまいる所存であります。
 公共事業につきましては、新規事業採択時の評価を行うとともに、実施中の事業についても再評価を実施して、必要に応じ、事業の中止、休止等を行うこととしているところであります。平成十二年度予算におきましても、新たに四十七事業の中止、休止等を行っております。
 さらに、事後評価につきましても試行に着手したところでありまして、今後とも、これらの改善を図りながら、より一層的確に事業の評価を実施し、公共事業の効率性、透明性の向上に努めてまいります。
 大規模な公共事業の情報をインターネットでアクセスできるようにすべきというお尋ねがありました。
 議員御指摘のように、国民の皆様のニーズを十分に見きわめ、真に必要な公共事業を実施していくためにも、インターネット等を通じて情報公開を進めていくことは有効な手段と考えます。現在も、大規模な公共事業の情報については、インターネット上でその一部について公表しているところでありますが、さらに、事業の効果など情報内容の充実を図るとともに、アクセスしやすい提供方法とするなどの工夫に努めてまいります。
 次に、国民生活に密着した公共事業に重点化すべきとの御意見がございました。
 公共事業の内容については、これまでも、生活関連等重点化枠を設けるとともに、国民生活の向上の面から緊急かつ優先的に取り組むべき課題への重点化を図るなど、国民生活の向上に取り組んでまいりました。
 来年度の予算におきましても、引き続き国民生活の向上に努め、ごみ問題や交通問題、防災対策、少子高齢化社会対応等、我が国が抱える諸課題に対応し、新世紀にふさわしい国民生活の実現を図ってまいります。(拍手)
    —————————————
    〔議長退席、副議長着席〕

発言情報

speech_id: 114905254X00220000731_021

発言者: 森喜朗

speaker_id: 27194

日付: 2000-07-31

院: 衆議院

会議名: 本会議