森喜朗の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(森喜朗君) 久世氏を任命した責任についてのお尋ねでありますが、新内閣の発足に当たっては、日本新生プランの実現のために適材適所の観点から大臣任命をいたしたところでありますが、結果としては辞任せざるを得ないような大臣を任命したということは、まことに残念であり、遺憾であります。また、深く反省するとともに、国民の皆様に率直におわびを申し上げたいと思います。
 今後、金融システムの安定化、我が国経済を自律的回復軌道に乗せていく諸施策、そして日本新生プランの実現など、現在取り組んでいる諸課題に対し、内閣として、これらに一致結束して全力を挙げて取り組んでいくことによって、その責任を果たしていきたいと考えております。
 全閣僚に対して、利益供与が行われていないか調査せよとの御指摘がございましたが、私は、現内閣の閣僚は違法な利益供与を受けたことはないと信じております。
 中央省庁改革に取り組む政治のリーダーシップについて御質問がありました。
 来年一月の中央省庁改革は、二十一世紀の我が国にふさわしい行政システムを構築する歴史的な改革であります。国民のニーズに合った省庁横断的な政策立案や行政運営の実現など、改革のメリットが国民にとって確かなものとなるよう、私自身、強力にリーダーシップを発揮していきたいと考えております。
 私の提唱する日本新生とは、二十一世紀に向けた我が国の経済社会全体の構造改革であります。その実現には政治のリーダーシップが不可欠であり、この内閣では、私みずからリーダーシップを発揮するとともに、全閣僚が一丸となって各省庁を強力に指導してまいりたいと考えております。
 自公保三党の政策についてのお尋ねがありました。
 自由民主党、公明党・改革クラブ、保守党による連立政権は、それまでの連立政権の多くの成果を踏まえ、政策の継続性を念頭に置きつつ、日本経済の新生と大胆な構造改革に挑戦し、国民の負託にこたえていこうとするものであります。また、今後の経済財政運営につきましては、引き続き景気回復に軸足を置いた経済財政運営を行い、景気を自律的回復軌道に乗せていくように全力を尽くしてまいります。
 目指すべき国家像と経済構造改革についてのお尋ねがありました。
 私は、この内閣を日本新生内閣と位置づけ、日本新生プランを具体化し、大胆かつ細心にその実現を図り、二十一世紀の日本の国づくりとして、安心して夢を持って暮らせる国家、心の豊かな美しい国家、世界から信頼される国家を目指していきたいと考えております。経済構造改革の面におきましては、個人の自由と自己責任が基本的な行動原理となり、競争の中で多くの人々が夢に挑戦し、その中から新しい創造性が生まれるべきだと考えております。
 そのような経済社会の形成を目指し、規制緩和の推進と大胆な構造改革に取り組んでまいります。
 御指摘の金融再生法の改正問題についてのお尋ねがありました。
 本件につきましては、現在与党において真剣な検討が進められているものと承知しており、政府としては、その議論の帰趨を見守ってまいりたいと考えております。
 企業が破綻した場合の処理方法については、まずは当該企業の経営判断によるものでありますが、いずれにせよ、預金保険機構による債権放棄については安易に認められるべきではないのは当然であるとの認識のもとに、慎重の上にも慎重に対処していく必要があると考えております。
 新生銀行から引き取りを求められている債権の金額についてのお尋ねでありますが、現在、長銀譲渡契約書における瑕疵担保条項に基づき預金保険機構が新生銀行から引き取りを求められている債権は、約千九百七十六億円のそごうグループ向けの債権のみであると承知をしております。
 また、今後買い戻しによって国民の負担になると予想される債権の額についてのお尋ねでありますが、将来預金保険機構が取得する債権がどの程度出てくるかは、今後の新生銀行の債務者の状況等により異なってくることから、予断をもって申し上げることはできないことを御理解いただきたいと考えます。
 日債銀の譲渡問題についてのお尋ねですが、日債銀の譲渡については、特別公的管理銀行に係る譲渡の仕組み、とりわけ瑕疵担保条項をめぐる現下の各方面からの御意見、譲渡予定先のソフトバンクグループの意向を踏まえ、今国会における御議論や国民の意見に十分耳を傾けるとともに、その理解を深めていただくために、一カ月譲渡予定日を延長する決定がされたところでありまして、十分な説明が行われ、議論が尽くされることを期待いたしております。
 公共事業と入札干渉罪についてのお尋ねがありました。
 公共事業に係る個別補助金等のあり方につきましては、第二次地方分権推進計画を踏まえ、平成十二年度において、適切な目的を付し、具体的な事業箇所等について地方公共団体が主体的に定めることなどを内容とする統合補助金を創設するなど、積極的に見直しを図っているところであります。
 なお、公共事業の効率的、効果的な事業の実施に当たっては、各地域における整備水準や費用対効果等を踏まえ、全国的に個別の事業ごとに審査し、計画的に実施していく必要があります。こうした観点から、すべての公共事業について地方公共団体に財源を一括交付し、その使途を地方に任せることにつきましては、問題があると考えております。
 また、入札干渉罪を導入すべきとの御提言をいただきました。
 政治倫理の確立を図るための法的措置につきましては、野党が共同して法案を提出され、また、与党三党間においても法制化に向けた協議が行われているところであり、私としては、各党各会派において十分に御議論をいただき、ぜひとも結論を出していただきたいと考えております。政府としましては、その結果を踏まえ、適切に処理してまいりたいと考えております。
 沖縄の米軍基地問題についてのお尋ねがありました。
 在日米軍施設・区域が集中することによる沖縄の問題については、先般、二十二日でありますが、日米首脳会談の際、私からクリントン大統領に対し、在日米軍基地の集中する沖縄県民の方々の御負担は極めて大きく、引き続き日米で協力してSACO最終報告の着実な実施を図り、沖縄の人々の気持ちにこたえていきたい旨を申し上げましたほか、その他の機会におきましても、沖縄の人々に対する気持ちを大事にお持ちいただきたい、沖縄県民の多年の希望につき、自分も努力するが、大統領もぜひ一緒に協力してほしい旨を申し上げました。
 これらに対し、大統領も沖縄県民の方々の御負担を理解し、その軽減のためにSACO最終報告の着実な実施に協力していく旨の応答があったところであります。
 政府としては、このような今回の日米首脳会談の結果をも踏まえ、今後とも、米軍施設・区域の整理、統合、縮小につきましては、SACO最終報告の着実な実施に取り組み、沖縄県民の方々の御負担の軽減に努めてまいる所存であります。
 普天間飛行場の移設に関するお尋ねがありました。
 代替施設の使用期限の問題につきましては、政府としては、昨年末の閣議決定にありますとおり、国際情勢もあり、厳しい問題があるとの認識を有しておりますが、稲嶺沖縄県知事及び岸本名護市長から要請がなされたことを重く受けとめ、これを閣僚レベルで米国政府関係者に対して取り上げてきたほか、先般の沖縄における日米首脳会談におきましても、私からクリントン大統領に対し取り上げてきたところであります。
 政府としては、昨年末の閣議決定にあるとおり、今後、国際情勢の変化に対応して、本代替施設を含め、在沖縄米軍の兵力構成等の軍事態勢につき米国政府と協議していく考えであり、あわせて、国際情勢が肯定的に変化していくよう外交努力を積み重ねていきたいと考えております。
 また、代替施設につきましては軍民共用空港を念頭に整備を図ることといたしており、政府としては、民間部分のあり方について沖縄県及び地元地方公共団体の意見も十分拝聴しながら、昨年末の閣議決定にあるとおり、米側とも緊密に協議しつつ、SACO最終報告における普天間飛行場の移設に伴う機能及び民間飛行場としての機能の双方の確保を図ってまいりたいと考えております。
 北朝鮮についてのお尋ねでありますが、二十六日、史上初の日朝外相会談が行われ、その結果、八月下旬に国交正常化交渉本会談を開催することになりました。政府としましては、これまでどおり、韓米両国との緊密な連携のもと、国交正常化交渉に粘り強く取り組んでいく考えです。
 同時に、そのような機会をとらえ、議員御指摘の問題も含めて、日朝間の諸懸案の解決に向けて全力を傾ける考えであります。
 日ロ平和条約交渉についてのお尋ねでありますが、沖縄での会談において、プーチン大統領からは問題の難しさについての発言がありました。私からは、難しい問題についても率直に話し合いを進めていくべきであり、我々の間で全面的な話し合いを行うことが重要である旨を指摘いたしました。そして、九月の日ロ首脳会談では、平和条約問題も含め、両国関係全体について率直かつ信頼関係に基づいた議論を行うことで一致した次第であり、私としても、北方領土問題を解決して平和条約を締結するという一貫した方針のもとで全力を尽くしてまいる所存であります。(拍手)
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発言情報

speech_id: 114905254X00220000731_024

発言者: 森喜朗

speaker_id: 27194

日付: 2000-07-31

院: 衆議院

会議名: 本会議