北側一雄の発言 (予算委員会)
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○北側委員 それでは、日債銀の譲渡契約問題についてお聞きをいたしたいと思います。
この日債銀の譲渡契約につきましては、六月三十日にソフトバンクグループと契約が締結されまして、本来八月一日に譲渡する予定でございましたけれども、九月一日に延期がなされているという状況でございます。
一部に瑕疵担保条項、この瑕疵担保条項という言葉がなかなか難しい言葉で、一般には非常にわかりにくいわけでございますけれども、この瑕疵担保条項を白紙撤回させて契約をもう一遍やり直すべきである、こういう御主張をされる方もいらっしゃいますが、私は、まず結論といいますか、申し上げますと、この六月三十日に締結されました日債銀の譲渡契約は、予定どおり瑕疵担保条項も含めまして実施をするということを、私は、政府が明確にこの際はっきりと宣言をしていただきたいというふうに思っております。
ちょっとわかりやすく説明したいと思うのですけれども、例えば長銀、日債銀でもよろしいわけでございますが、破綻した銀行を一時国有化された、そして、第三者に譲渡をしないといけない、その場合に、買い手の側は、長銀であれ、日債銀であれ、破綻金融機関の資産内容に対して不安がございます。
資産というものはいっぱい、膨大にあります。これを一々買い手の側はすべて正確にチェックはできません。当然これは不安があるわけです。ですから、契約時において、契約後に判明した資産劣化による損害を、どうこの損失を負担し合うのかということを決めないといけません。これが決まらないと買い手なんか見つかるわけがないわけでございまして、その意味で、これを二次損失と言うわけでございますけれども、この二次損失をどう分担し合うのかということについて契約の際に合意をするというのは、これは当然の話と思います。買い手の側の立場に立ったら当然の話だと思います。
ところが、金融再生法には、この将来生じるかもしれない資産劣化による損害をどう分担し合うのかという、二次損失のロスシェアリングの規定がなかった。ですから、契約上は何らかの合意をしなければいけないわけですが、そこで、この瑕疵担保条項。瑕疵担保条項というのは、資産に瑕疵、瑕疵というのは契約後に判明する資産劣化による損害を瑕疵というわけでございますけれども、瑕疵があって、それが二割以上、二〇%以上の減価をした場合には資産を買い戻してもらいますよ、こういうのが瑕疵担保条項でございます。これは逆に言いますと、二〇%以内であれば買い手の側が負担してもらいますよ、この損失については負担してもらいますよということでございますから、そういう意味では一つの、損失の負担について分担した契約内容であるというふうに私は思います。金融再生法に規定がなかった以上は、こういう瑕疵担保条項を契約時に設けることはやむを得なかったというふうに思います。
さらに、これは一たん六月の三十日に契約をしております、預金保険機構とソフトバンクグループとの間。預金保険機構というのは国というふうに言っていいと思うのですけれども、国とソフトバンクグループの間でこの日債銀の譲渡契約を契約しているわけです。これを今になって、瑕疵担保条項がどうだこうだと言って、ここは白紙撤回すべきだというふうに言ってしまったら、現に孫さんがおっしゃっておるとおり、これは契約自体がもう白紙だという話を既にされておられます。
こういうことが許されてしまうならば、国が一たんやった契約についていとも簡単に契約を破棄してしまうのかと、これは国際的な信義の問題になってしまうというふうに思うわけでございまして、市場から大変な反発といいますか、起こることがもう目に見えているというふうに私は思います。
さらに申し上げますと、仮に、だれかがおっしゃっているとおり、瑕疵担保条項を認めないとすれば、今申し上げましたように、日債銀との契約は破棄となって新たな譲渡先を見つけないといけない、こういう問題になってまいります。そうすればこれはもう極めて困難な話でして、場合によっては日債銀の清算というふうな最悪の事態を招いて、日本の経済や金融に大変な影響を与えてしまうことになりかねない、そのように思うわけでございまして、私は、この六月三十日の売買契約は予定どおり実施するんだということをぜひ内外に政府がはっきり宣言をしてもらいたい、そのように思います。総理、いかがでしょうか。