森喜朗の発言 (本会議)

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○国務大臣(森喜朗君) 教育基本法についてのお尋ねでありましたが、私は、二十一世紀の日本を支える子供たちが人間性豊かで創造性に富む立派な人間として成長することこそが心の豊かな美しい国家の礎であると考えております。
 教育全般についてさまざまな問題が生じている今日、体育、徳育、知育のバランスのとれた全人教育を推進するためには、制定以来半世紀を経た教育基本法の抜本的な見直しなど、教育の根本にさかのぼった改革を進めていく必要があると考えております。
 このため、教育改革国民会議において、例えば我が国の文化や伝統を尊重する気持ちを養う観点や生涯学習時代を迎える観点、あるいは教育において家庭や地域が果たすべき役割といった観点を初め、さまざまな観点から議論を行っていただいているところでありますが、先般の中間報告においては、教育基本法は必要に応じて改正されてしかるべきであり、幅広い視点からの国民的な議論が必要であるとの提言がなされたところであります。
 私としては、教育基本法の見直しについては、今後、教育改革国民会議の最終報告を受けて、中央教育審議会等で幅広く国民的な議論を深め、しっかりと取り組んで成果を得てまいりたいと考えております。決してトーンダウンしているわけではございません。中間報告をいただきましたので、これをこれから国民の議論にゆだねていきたい、そして最終報告の議論を経て私どもとしては適切な対応をしてまいりたい、こう考えているところでございます。
 社会保障についてのお尋ねがありました。
 今後増大が見込まれる社会保障の財源については、社会保険方式を基本に、これに必要な国庫負担等の税負担を組み合わせるとともに、一定の利用者の御負担もお願いしながらその確保に努めなければならないと考えております。
 現在、有識者会議において、このような財源の問題も含め、社会保障全体のあり方について御議論いただいておりますが、早期に考え方を取りまとめ、広く国民的な議論を喚起し、社会保障の改革を進めてまいりたいと考えております。
 IT革命に関する官民の役割分担についてのお尋ねでありますが、IT戦略の推進に当たり、私は民間による自由かつ創造的な取り組みが基本的に重要であると考えております。政府の役割は、IT分野における民間の知恵と活力を最大限に引き出すことにあり、そのための環境整備を行うことであると考えます。
 具体的には、電子商取引が円滑に進むような規制改革等諸制度の見直しやルールづくり、公正かつ有効な競争条件の整備、基礎的、先端的な研究開発の推進、基盤整備に対する公的支援などが政府が取り組むべき課題であると考えます。また、自治体を含めた電子政府の実現がIT革命への対応を加速する上で急務であるということは言うまでもありません。
 こうした考え方に基づいて、今国会では、民間主導の原則を基本理念としたいわゆるIT基本法案を提出し、日本型IT社会の形成に必要な施策の枠組みを整備してまいります。また、民間同士の書面の交付等の義務づけを一括して改正するための法律案を提出し、電子商取引を制約する制度の見直しを進めることといたしております。
 御指摘の情報セキュリティーの確保についてでありますが、私は、IT社会の実現に当たっては、安全で信頼できるネットワーク社会の基盤である情報セキュリティーを確保することは不可欠と認識いたしておりまして、情報通信技術戦略本部に情報セキュリティ部会を、及び内閣官房に情報セキュリティ対策推進室を整備し、政府、各省庁の情報セキュリティーポリシーのガイドラインを策定するなど、個人情報保護等を含め官民一体となって対策を推進しているところでありまして、これをさらに強化してまいりたいと、こう考えております。
 特殊法人については、これまでも累次の閣議決定に基づき整理合理化を進めてきたところであり、今後ともその不断の見直しを行うことが重要な課題であると認識いたしております。
 このような認識のもと、今般の行政改革大綱の策定に当たっては、特殊法人等の改革を主要な課題と位置づけ、その業務の見直し、合理化、民営化等経営形態の見直し等について検討するよう私自身が指示を行ったところであります。政府としては、現在、これに沿って与党とも連携を図りつつ、特殊法人等の改革方策に関する検討を進めているところであります。
 平成二年度及び平成十二年度の財政事情についてのお尋ねがありました。
 平成二年度の財政事情について見ると、決算ベースで公債依存度は一〇・六%、公債発行額は七兆三千百二十億円、年度末の公債残高は約百六十六兆円となっております。これに対して平成十二年度につきましては、当初予算を前提とすると、公債依存度は三八・四%、公債発行額は三十二兆六千百億円、年度末の公債残高は約三百六十四兆円となる見込みでございます。
 なお、首都圏機能移転につきましては、今後、国会等の移転に関する法律に基づき、審議会の答申を踏まえ、国会において社会経済情勢の諸事情に配慮しつつ大局的な観点から検討いただけるものと考えております。政府も、国会の審議が円滑に進められますように積極的に協力していくことも、国民にまた幅広く論議を喚起してまいりたいと考えております。
 少年法の問題点についてお尋ねがありました。
 議員御指摘の事項は、いずれも与党三党において精力的に議論され今次改正案に盛り込まれるものと存じますが、いずれも極めて重要な課題であると考えております。当該改正案につきましては近く国会に提案されるものと承知いたしております。
 日朝関係についてのお尋ねでありました。
 御指摘のとおり、日朝間の人道上の問題や安全保障上の懸案について我が方の主張をしっかりと述べることは重要と考えており、今後ともこの考えには変わりはありません。そのような前提で私としては、先般の日韓首脳会談における金大中大統領との意見交換を踏まえ、軌道に乗り始めた日朝国交正常化交渉に粘り強く取り組み、これを大きく促進させ、そのような中で諸懸案の解決に向けても前進を図っていきたいと考えております。
 船舶検査活動についてお尋ねがありました。
 これにつきましては、与党三党の安全保障プロジェクトチームにおいて、今般、法案の骨子等について実質的に合意されたことを踏まえ、政府としても、現在、法案作成作業等の事務的な諸準備を行っているところでございます。
 本件に関する今後の取り扱いについては、与党三党と相談しつつ、政府部内で検討を行っているところでございます。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣扇千景君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 森喜朗

speaker_id: 27194

日付: 2000-09-27

院: 参議院

会議名: 本会議