宮澤喜一の発言 (本会議)

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○国務大臣(宮澤喜一君) 最初に、関西空港についてお尋ねがございまして、お断りを申し上げますが、実はこれは運輸大臣の御所管の仕事でございますが、たまたま私が先般大阪に公務出張いたしましたときに議論になりましたことが今回のちょっと発端になりましたので、いずれは運輸大臣からの御所見があると思います。
 そのことをお断りいたしまして、私が、大阪でいろいろ話し合いになりましたことは、最近の不況、殊に東南アジアの不況が関係したと思いますが、どうも発着回数が当初の見込みを非常に下回っておって、最近やや改善の兆がありますが、かなり下回っておると。それに、お話もありましたような沈下という問題がまだ片づいていないと。したがって会社として赤字が累積をしていくという、そういう状況で、今回、発着料を引き下げることについて政府の補助を求めてこられたということがありまして、そういう状況の中で既に二期工事が、一兆五千億余りというものが始まる、これからそれをしなければならないということで、そのような大きな工事を本当に利子のつく金でやっていけるものだろうか、先々になって利子が累積して、かつての国鉄のようなことにならないとも限らないという心配を持ちまして、問題提起をいたしたわけでございます。
 先ほどおっしゃいました、そういう状況だから大新聞の社説にあるように、これは、しばらくこの二期工事は休んだらどうだというようなことは私は賛成でございませんで、これだけのナショナルなプロジェクトですから、ほかにしようがなければしようがないが、今考えて何とか工夫することがあるのじゃないかというような気持ちであの問題提起をいたしたわけでございます。
 したがいまして、ただいま現在、その二期工事の将来に向かって、いつ採算がとれるようになるかという試算などを会社もしておられるわけですが、何分にもあっちこっちに新しい飛行場が周辺の国々にもできていくというようなことがございますから、したがって、将来の発着回数の予測というのは非常に難しいのではないかというところまでがただいまの議論の推移でございまして、私は利子のつく金でこういう大きな工事を将来に向かってやるのはやはりなかなか危険が大きいから、お互いに利子のつかない金を使うことを考えたらどうだろうと。それは大阪府ももう交付団体でありますから容易なことではないし、財界といっても苦しいでありましょうが、しかし、そう申す以上、政府もそれは考えなきゃならないことだという気持ちがございますので、そういうことであの問題を提起いたしたということでございます。
 それから、二兆円の国債増発につきまして、おっしゃいますように国の債務の状況でありますから、今回も何とか、特例ではありますが、特例法、法律によって全部の剰余金を使わせていただきたい、それによって発行を少しでも抑えたいと考えたわけであります。
 おっしゃいますように、しかし、今のところ心配はありませんが、国債の消化については、発行年限の調整とか市場の動向とか、いろいろ注意してやらなければならないということはおっしゃいますとおりと思います。
 それから、大型補正を、ことしの三月ごろ、ことしは入り用がないようにしたいということを確かに申し上げました。あのときに、大体今年の末には民需へバトンタッチができるだろうと考えておりまして、現実に企業関係は見事にカムバックしてまいりましたが、今回、それが雇用や消費というものに、家計というものにすぐにどうもつながっていかないような傾向がありまして、統計としては失業率は五%に無論届いておりませんし、有効求人倍率はよくなっておりますので、統計ではいいようになっておりますが、どうも四—六月のQEの中身はちょっと余り元気がないというふうに見えました。
 これはひょっとしますと雇用、消費というようなものが大きな社会構造の構造変化が起こって、もっとスケールの大きいものなのかもしれないということも考えられますが、いずれにしてもそういう状況でありましたから、年度後半の公需の低下等を考えまして、また将来に向かって施策すべきIT等々をこの補正に盛りまして御審議をいただくことになったわけであります。
 財政再建は一日も急ぐ課題でありますけれども、御承知のように従来、年度見込みました税収が年内にとれずに減額補正を何度もやっておるような現状であって、今年初めて見積もり増ができるかということでございますので、この状況がもう少ししっかりした成長になりませんと、税収そのものの見通しができないということでは、気は急いでおりますが、成長のもう少し定着を待たなければならないというのが現状であろうと思います。(拍手)
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発言情報

speech_id: 115015254X01020001114_010

発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 2000-11-14

院: 参議院

会議名: 本会議